小さな世界で起こる大きな変化
今日は子どもの都合で仕事は休み。
子どもが帰ってくるまでに、やらねばならぬことをすべく、朝から奔走。
やることの一つ。
2月の半ばに仕込んだお味噌の天地返し。
仕込んだときにはただの「大豆と米麹と塩」だったものが、
徐々に混ざり合って一つになっている途中。
香りも煮た大豆から、甘く優しい香りに変化。
目に見えない麹菌たちのひたむきな活動を、肌で感じながら樽の中を混ぜた。
***
さて、もう一つ麹菌たちに頑張ってもらっているものがある。
塩麹だ。
以前のnoteにも書いたが、塩麹=買うもの と思い込んでいた。(筍は自分で茹でるものではなく、水煮を買うものと思い込んでいた、という話から派生して。)
この塩麹、ただ塩味を足せるのみならず甘みや旨みまで足してくれる、万能調味料だ。
炒め物から煮物にまでこれ一つでビシッと決まってしまう。
ホントに優秀である。
先日ちょうど切らしてしまったので、また塩と米麹をよく混ぜ合わせた上で水を加え、暖かい部屋にて熟成中である。
毎日一回はぐるぐるとスプーンでかき混ぜている。
「美味しくなってね」と言いながら。
(全くもって非科学的であるが、こう話しかけながら混ぜたり、ボトルに美味しくなってねと書いておくと美味しくなる気がする。気がするだけかもしれないが、特に害もないので続けている。)
***
お味噌といい、塩麹といい、最初はただ材料を混ぜただけのバラバラの関係性なのに、麹菌たちが我々の目には見えないほどの小さな世界で働いて、新たなものへと変化して、全く別の世界を作り出している、という感じ。
この世界観が素敵だなぁと。
小さな麹菌たちがやれるなら、きっと私たち人間にだって、出来るんじゃないか?
各々はただ誰某という名前のついた人間一人なのだが、それがくっついたりぶつかったりして、面白くて味わい深くて切ない世界を作る。
一人では作り得ない世界にみんなとなら広げていくことができる。
麹菌たちに「美味しくなってね。」と声掛けをするように、
我々は我々が作っていく世界に対して、どんなおまじないの言葉を掛けようか。
#味噌 #塩麹 #麹菌 #世界 #バラバラ #熟成 #混ざり合い #人間 #薬剤師 #つぶやき