呪術廻戦 24巻 【ネタバレあり読書感想文】 終わりの始まり
★★★★⭐︎
amazonでレビューしたものです。
1.死滅回遊の終わり
①"慣らし"終了
呪い=呪力は、ほとんどの人間が持っているエネルギー。
その呪力をコントロールできるのが術師で、できないのが非術師。
ちがいは脳の作り。
術師の必殺技とも言える術式も生まれつき決まっている。
非術師から呪霊が生まれ、その呪霊は人を襲い、術師は非術師を守り呪霊を払い傷つき倒れる。
その流れを断ち切ろうと、
夏油傑が考え実行したのが、非術師鏖殺。
九十九由基が考えたのが、人間から呪力をなくす、または非術師に呪力をコントロールさせる、という案。
また、不死の術式をもちこの国を支える存在、天元。
さらに、1000年前から存在し続ける呪術師、羂索。
自分の脳を他人の肉体に移し替えて操る術式をもち、その肉体の持ち主の術式も手に入れることができる。
すでに呪霊に近い存在となっている天元と人間とを同化させ、人間を別の存在に変えるのが彼の目的。
五条悟を封印した後、死滅回遊を開始。
北海道以外の日本に10ヵ所のコロニーを設置、その中で術師同士を殺し合わせて呪力で満たす。
それによって、そのコロニーの両方の端を繋いだ線を、端から端に移動させて日本をまたぎ、日本中の人間に呪いをかけるという、同化前の"慣らし"を行うのが、死滅回遊の目的。
コロニー内で術師を殺し合わせただけでなく、他国の軍隊を投入。非術師も死ぬ時に呪力を発するため。
羂索は1000年前からコツコツ契約した大量の呪霊を東京に放って壊滅させただけでなく、コロニー内にも呪霊を投入し、軍人を殺させて呪力を満たした。
線は移動し、"慣らし"が終了。
"慣らし"が済んだら同化が始まる、、、らしい。
②いくつかの疑問
このコロニーは、ハガレンの錬成陣みたいなもんですかねえ。
同化は、人類補完計画か?
その"慣らし"の線が移動するという描写があったんですが、それがよくわからないんですよね。
線が移動してゾワゾワしたり体調を崩す。逆にいえばその程度。
そもそもなぜ"慣らし"が必要なのか。"慣らし"とはなんなのか、非術師をどういう状態に持っていくのが"慣らし"なのか。
ただでさえ東京23区壊滅したのに、さらに、10ものコロニーが突然作られて、みんなが同じ夢見て外に出されているのに、なぜいつも通りの日常生活が送れているのも疑問。
東日本大震災以上の衝撃ですよ。
疎開だの保護だの、日本中大混乱大騒動だろうに。
"慣らし"の範囲に北海道が入っていないのは、試される大地ですでに慣らしが終わっているからという話だったのだけど、、なぜ?
いつどうやって終わったの?
人間移動しますよね?
もう一つの疑問は、呪力が、ほぼ日本限定なこと。ミゲルとか少しは他国にいるみたいだけど、日本ほどではないらしい。
何か違いがあるということなのだろうか。
この地に。
③宿儺の役割は
ここまでで、虎杖は、元々羂索が、宿儺の器となるべく生み出した存在だった、ということが示唆されている。
宿儺が蘇ったことによって呪霊が活発化したので、それが目的なのだろうか。
それにしては、羂索は、その後も裏梅と行動をしたりと宿儺と協力するような姿勢を見せており、それだけが目的とは考え難いが。
宿儺も羂索の計画の一部としたら、さらなる役割があるのだろうか?
あったとしてもその計画に従う宿儺には思えないけど。。。
2.姉弟の愛と殺し合い
伏黒の姉、津美紀。
血は繋がっていないが、伏黒はこの姉を自分より大事に大事にしている。
自分の将来を聞かれて、真っ先に津美紀の幸せを聞くぐらい。
呪いに当てられて寝たきりだった姉は、羂索の呪いによりマーキングされていた。
津美紀は死滅回遊に参加させられたため、伏黒は彼女を開放するため皆んなの協力を仰ぎ、死滅回遊に参加して戦った。
が、津美紀は昔の術師をよみがえらせるための器だった。伏黒は津美紀が術式を覚醒させられたと思っていたが。
津美紀は他の術師に乗っ取られ、逃走。
そのショックを受けた伏黒を、宿儺が虎杖の指を飲み込ませて、器として乗っ取った。
虎杖から伏黒に肉体を移った形になった宿儺は、堕天として彼を狙う天使を殺害、虎杖と真希と交戦し裏梅と移動。
宿儺は「浴」をしたのち、津美紀の体に宿った昔の術師・万と交戦。
宿儺の目的は、大事な姉を自分の手で殺させ、完全に伏黒の意識を鎮めるもの。
ただでさえ、虎杖を助けて、結果たくさん人が死に、自責の念があるだろう伏黒に、これ以上ない責苦が、、
大事な大事な、自分の命より大事な、愛する姉を、その手で殺されるなんて、、
芥見先生、、、
人の心とかないんか?
酷いよー酷いよーー!
こちらもよかったらどうぞ