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正直不動産 8巻 【ネタバレありマンガ感想文】 現実と狂気の間で
★★★★☆
Amazonでレビューしたものです
数字と闘う苦悩…正直営業は簡単じゃない。
登坂不動産のはす向かいに引っ越してきたミネルヴァ不動産新店舗で鵤社長の下でバンバン大型契約を決める宿敵・神木涼真。
営業成績ナンバー1に誰よりもこだわる神木が背負う壮絶な過去とは?
そして、登坂不動産の新入社員・月下咲良が貫く
カスタマーファ-スト精神を決定づける原点となった部屋とは?
既存不適格マンション、賃貸仲介手数料上限値、契約解除、立ち退き――
不動産屋と消費者の情報格差に深く斬り込む
大反響不動産エンターテインメント第8弾。
0.これまでのあらすじ
嘘が蔓延する不動産業界で、嘘を尽きまくって営業トップになっていた永瀬財地。しかし、ある日石碑を壊した祟りで嘘がつけなくなってしまいました。
正直営業に方針を転換した永瀬は、やりがいと喜びを感じるようになっていた。
しかし、そこへライバル・ミネルヴァ不動産との戦いが始まる。永瀬の前のナンバーワン・神木もミネルヴァに入り、、、
今回は、既存不適格マンション(後編)、賃貸仲介手数料上限値、契約解除、立ち退き、フラット35(前編)
フラット35は先週のドラマでありましたね。ちょっと変わってましたが。
1.仲介手数料問題
本来借主と貸主で折半が法令で認められているのに、結局借りる側の方が弱いから1ヶ月で払ってしまっているのがほとんどなんですよね。
最近は0.5ヶ月分ってのぼりを立てているところもありますが、まだまだ少数派です。
折半について正直に話してしまった永瀬を締め上げ、断末魔の叫びをあげさせる部長。仲介手数料について月下と話し合う永瀬はこう言います。
”だが、仲介手数料に関しては、ちょっと事情が違う。
俺たち不動産屋にとっては、借り主と貸し主、どっちも大事だ。両方いなけりゃ、商売にならないからな。
ただ、仲介業という性質上、商品とも言える部屋や家がなければ、商売は始まらない。不動産屋が貸し主をより大事にするのは、そういう理由だ。”
”それに、例えば借主のことを思って仲介手数料を減額すれば、今度は不動産屋が食いっぱぐれちまう。”
なかなか難しいところですよね。
不動産は結局金の話だと前の巻末でものべられていましたし、不動産屋も商売だから金のない奴には用はないんですよね。
イボイノシシ様も社員を守ってはくれましたし。
2.退場の黒須
ドラマでは先週のラストにやっと登場になった黒須ですが、原作ではこの巻で退場となります。
騙すような強引な営業を続けてトップを走ってきたフルコミの黒須でしたが、頭痛や吐き気、不眠など医療に頼るほどの症状が続いていました。無理に無理を重ねていたのでしょうね。
彼も自分の営業で不幸になる人が出ることに、良心の呵責を感じていないわけではなかったようです。他人の不幸の同情できる、他人の気持ちのわかる人ではありました。でもいい生活をしたいという欲も捨てきれない。その間で悩んでいたからの葛藤だったのでしょう。
最後の笑顔はトップを守り切ったという満足か、全て肩の荷をおろしてスッキリしたのか、、
黒須も今後は楽しく健康に暮らせるといいですねえ。
3.狂気の神木
蕎麦アレルギーの神木に蕎麦を食わせようとする、立ち退き交渉相手。
いや、それ死ぬから!死んだら殺人だから!アレルギー舐めんなよ!
しかし、アレルギー症状を起こしながら蕎麦を食べ続ける神木。
ナンバーワンのためなら文字通り命もかける。
やばさがさらに際立っています。
登坂社長は永瀬たちに神木の過去を語ります。
神木も元々は家族思いの優しい人だった。それが。。
現実と狂気の間で生きるようになってしまった神木。
あの唐突なタップダンスはそういう意味だったのか。。
一人でタワマン住んで一人でポルシェ乗って、、、悲しいなあ。
ドラマではこれから語られるようなので、ディーン・フジオカがどんなふうに演じるのか楽しみです。
著者:大谷アキラ (著), 夏原武 (著), 水野光博 (著)
ASIN : B08732K2N3
出版社 : 小学館 (2020/4/27)
発売日 : 2020/4/27
言語 : 日本語
ファイルサイズ : 57133 KB
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