悩みや不安が頭から離れない時のジャーナリング
日々の生活の中で「これもやらなければ」「あれが心配だ」といった不安や悩みが頭の中を支配することは珍しくない。
そうした“ぐるぐる思考”が続けば、心も体も疲弊し、前に進むための一歩がなかなか踏み出せなくなる。
ここでは、そうした不安や悩みに対して「書く」ことで整理し、解決に近づくためのジャーナリングの方法を紹介する。
1. 不安や悩みが頭を支配する理由
考え続けても解決しない
不安や悩みは、頭の中だけで思い巡らせても結論に至りにくい。堂々巡りで気持ちがますます落ち込むこともある。不明確なままだから余計に怖い
自分が何を、どの程度不安に思っているかが曖昧な状態では、漠然とした恐れだけが増大し、モヤモヤが長引きやすい。
2. ジャーナリングが有効な理由
モヤモヤを“見える化”できる
ノートやメモに不安や悩みを書き出すことで、どのようなことを恐れているか客観的に確認できる。書くだけで頭が整理され、気持ちが幾分か軽くなる。思考の深掘りが進む
「なぜその不安があるのか」「実際にどうすればよいのか」を書くうちに、自然と対処法や次のアクションが浮かびやすくなる。過去の記録が財産になる
ジャーナリングを続けると、過去の似た悩みや成功事例を振り返ることができる。以前はどう乗り越えたのかを知る手がかりになり、安心感につながる。
3. 実行ステップ:悩みや不安を書き出す方法
以下のステップでジャーナリングを行い、頭の中にある不安を整理するとよい。
ステップ1:悩み・不安をすべて書き出す
思いつくまま箇条書きで構わない。「これが気になる」「この仕事が終わっていない」など、頭に浮かぶ不安をどんどんリストアップする。
書き出しただけでも、「こんなに抱えていたのか」と気づき、負担が軽くなることがある。
ステップ2:不安の原因や内容を掘り下げる
「なぜ不安なのか」「最悪のケースは何か」「実際にどう対処できるのか」など、書きながら思考を深めていく。
漠然と抱えていた不安が具体的になり、「意外と気にしすぎかもしれない」と思える場合も多い。
ステップ3:やるべきアクションを決める、あるいはやらないと決める
行動が必要なら「○○を調べる」「○○さんに相談する」といった具体策を挙げてみる。
必要性が低いと感じれば「やらない」と決めるのも一つの手。
スケジュールへの落とし込みや、完了時期を設定すると安心感が高まる。
ステップ4:実行後の振り返りをする
行動した結果どうなったか、どんな気づきがあったかを再度書く。
うまくいかなかった場合も「別の方法を試そう」という学びになり、次の対策が明確になる。
4. 具体例:やることが多すぎて頭がパンク
やることリストを作る
「Aプロジェクトの資料」「Bとの打ち合わせ準備」「プライベートの支払い」などをすべて書き出す。優先度と締め切りを設定する
「今日中にやる」「今週中にやる」「実はやらなくてもいい」と仕分けする。スケジューリングする
「午前中にAを1時間」「午後はBの準備に30分」など、行動を具体的な時間に割り当てる。不安が軽減される
「やるべきこと」と「やる時間」が決まれば、頭の中でモヤモヤしていた要素が整理され、落ち着きを取り戻しやすい。
5. 書くことが“人生の財産”になる
似た悩みへの対処法を蓄積できる
同じような不安が再発しても、過去のジャーナリングを読み返すことで学習効果が得られる。自分の思考の傾向を知る
書き溜めたノートから「自分はこういう場面で悩みがち」「この思考パターンに陥ることが多い」といった自己理解が深まる。
まとめ:不安や悩みが離れないなら、まず“書く”
頭の中で思い続けるだけでは、堂々巡りになりやすい。
書き出すことで、問題を客観視し、具体的な対処や行動を考えやすくなる。
取り組むべき作業やタスクはスケジュール化し、「やるべきこと」と「やらないこと」をはっきりさせる。
過去のジャーナリングを蓄積すると、不安や悩みとの向き合い方が上達していく。
もし今、何かに悩んでいるなら、数分だけでもノートやメモを開き、気になることを全部書き出してみるとよい。
頭の中を占領していた悩みや不安が文字化されると、不思議と気持ちが整理され、解決への手がかりが見つかりやすくなるはずだ。
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