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"お金の価値観"のすれ違いを減らすために、夫婦共通で知っておきたい「報酬」の種類について

こんにちは。「夫婦」で最強のチームづくりをするべく、日々奮闘しているかわしまです。

今日は、お金の価値観ですれ違いがちな問題に対して、「報酬」の種類を知っておくことが、解決に繋がる、というお話です。
このお話は、

・パートナーと、お金の価値観が合わず、喧嘩をしたことがある人
・これから結婚を考えているパートナーと、どのようにお金の価値観をすり合わせていけば良いか分からない人
・ライフスタイルやライフステージが変わることによって、これまでと同じようなお金の使い方が叶わない。今のうちにすり合わせておきたい人
・(パートナーの有無に関わらず)自分のお金に対する価値観を、棚卸ししてみたい人

向けの投稿です。


報酬とは"お金"に限った話ではない

ここから「報酬」についての話をしていきますが、
「報酬」といっても、いわゆる"お金"に限った話ではありません。

「報酬」と言われ、一般的にイメージするのは、
・時給●●円のバイトで得た給料
・会社から支給されるお給料
など、いわゆる"賃金"をイメージすることが多いのではないでしょうか。

ですが、実は「報酬」には、種類があります。
この「報酬」の種類と考え方を、夫婦共通で認識しておくことで、
夫婦間における"お金の価値観のすれ違い"を減らすことが可能です。

ここから詳しく話していきます。

そもそも、報酬とは何か

そもそも、「報酬」とはどういう意味なのでしょうか。
まずは、考えやすくするために"会社の労働において"という観点からひもといていきましょう。

労働基準法や健康保険法では、労働における「報酬」とは、労働の対償として支払われる全てのものと定義しています。

報酬とは?給与や賞与、手当とはどう違う?

つまり、働いたことで得られる全てのものが「報酬」ということですね。
分かりやすいのはやはり"お金"で、働いた対価として得られる賃金=給与や賞与(金銭報酬)は、もちろん「報酬」のひとつ、ということです。

「金銭報酬」以外の「報酬」

ところが近年、「金銭報酬」以外の「報酬」である「感情報酬」の重要性が認知されるようになってきました。

第一の報酬:金銭報酬・・・賃金(給与・賞与など)
第二の報酬:地位報酬・・・社内での地位向上(出世など)
第三の報酬:感情報酬・・・ポジティブな感情が生まれること(称賛・共感・尊重・愛情など)

参考)感情報酬とは?第三の報酬と注目される理由や運用方法、事例を紹介
感情報酬とは?注目される理由や導入するポイント、企業事例を紹介

従来の価値観では、「金銭報酬」と「地位報酬」で十分、と考えられていたところから、賃金だけではない、働きがい・働きやすさや仲間との関係など、「感情報酬」が重視されるようになったのです。

私もこれまでのキャリアの中で、「金銭報酬」よりも「感情報酬」を取りに行く、という判断で仕事(特に複業)を選ぶことも多々ありました(人脈形成や、働くことによって得られる充足感など)。
単純に、「金銭報酬」OR「感情報酬」 となるというよりは、バランスで考えるものだったりもします。
「どちらかというと感情報酬を重視している」といったような、金銭報酬だけでもやっていけないし、感情報酬だけでもやっていけないものです。

さて、ここまでは企業における話。夫婦でどう活かす?

…と、前段が長くなりましたが、ここまでは労働において得られる「報酬」が、"お金"だけではなく、他にもある、というお話でした。

これを「夫婦のお金の価値観」にどう活かしていくのか、というのがここからのお話…本題です!

お金の価値観ですれ違うときとは

夫婦において、お金の価値観にすれ違いが起こるシーンというのは、どういうときでしょうか。
…挙げ始めたらキリがない(笑)

〜 人生の大きな決断編 〜
・マイホームは購入する?それとも賃貸?
・どれぐらいの金額の家に住む?家賃はどれぐらい?住む場所は?
・ローンを組んででも、車は買うべき?
・老後に向けて、お金はどれぐらい貯めておくべき?月に貯蓄はいくら回す?お小遣いは?
・旅行にはどれぐらい行きたい?行くのであれば、どれぐらいお金をかける?
・子どもたちは公立?私立?

…などなど、ここらへんは、かかるお金も多額なゆえに、特に意見が分かれやすいお題でしょうか。

もっと身近な例でもいってみましょう。

〜 日常編 〜
① 夫の趣味であるスニーカー収集。何足も持っているのに、スニーカーに10万円?!ありえない!

② 妻の美容院代、大して何でもないのに1ヶ月に1回も行く必要ある?しかも、表参道の美容院で1回4万円?!ありえない!

③ 夫に牛乳を買うようおつかいを頼んだら、スーパーじゃなくてコンビニで買ってきた。5分歩いてスーパーまで行けば50円安いのに、なんでわざわざコンビニで買っちゃうの?!ありえない!

④ 妻が受けたいと言っているセミナー、1時間で3万円もする。本当にこんだけお金をかける価値があるわけ?騙されてない???ありえない!

….このように、「パートナーのお金のかけ方が理解ができない!」「納得できない!」ということ、ありませんか?
それが本来は本人が使える自由なお金だとしても(例えば、お小遣いの範囲など)、解さずにケンカのもとになる…なんてことも、よくある話…………。

「感情報酬的価値が何か」を、共有できている?

ここでは、分かりやすいように、 〜日常編〜 を例として取り上げてお話していきましょう。

取り上げた、「これにこんなにお金をかけるなんてありえない!」と思ってしまう気持ち、私も分かります、ありますあります(笑)。

これは、前段でお話してきた、金銭報酬的価値 vs 感情報酬的価値 で、話がすり合っていない、ということが原因で起こっている可能性があります。

そこで、「金銭報酬的価値」・「感情報酬的価値」の考え方を区別して考え、その価値観を夫婦間で共有しておく、これが大事なのです。

① 夫の趣味であるスニーカー収集。何足も持っているのに、スニーカーに10万円?!ありえない!

これを、「金銭報酬的価値」と「感情報酬的価値」に分けて、どんな価値があるのかを考えてみましょう(あくまでも例です)。

■金銭報酬的価値
「靴」という機能だけで考えると、スポーツブランドのものでもせいぜい1万円程度。それと比べると、10倍で破格の高さの金額。

■感情報酬的価値
でも、このスニーカーは夫が高校生の頃から「人生のうちにいつかは手に入れたい!」とずっと恋い焦がれていたもので、普段は売っていないレアものなのに、幸運が重ねって購入ができた。何年も憧れのものだったので、買ってからも何度も眺めてしまうぐらい、うっとりする。これが手に入ったことで、「人生の夢がひとつかなった!」と思っても過言ではない。

いかがでしょうか?

いくら「感情報酬的価値」を聞いたとて、妻からしたら、
いやいや、だからといって、10万円は高すぎるわ!何考えとんねん!!!!
となる可能性だって、存分にあり得ます(笑)。

ですが、私がこれまでいくつもの夫婦の、"お金の価値観のすれ違い"を見てきた結果ですと、
この、「感情報酬的価値が何なのか」を共有できていないことによるすれ違いが往々にしてあると感じます。

「そっか、人生の夢をかなえる、と考えたら10万円は安いもんだね。良い買い物をしたね」

「人生の夢をかなえられる絶好のチャンスだったんだね。とはいえ、子どもたちに〜〜の経験をさせるために、来月旅行に行くことを考えると、どっちにお金をかけたほうが良いかな?」

「感情報酬的価値が何なのか」を共有したところで、夫婦の意見が合致するかは分かりません(そこは保証できかねます、すみません。笑)

ですが、「感情報酬的価値が何なのか」を共有できたことで初めて、すり合わせをしていけるのです。

つまり、とにもかくにも、
「自分にとっての感情報酬的価値が何なのか」を、お互いに共有し合う
ということが、お金の価値観をすり合わせる上で大事なのです。

そのためにも、「金銭報酬」「感情報酬」の考え方を、夫婦どちらともが認識しておくことが大事なのです。
(自分で上手く説明できない、という方は、パートナーにこの記事をぜひ共有してくださいね)

「感情報酬的価値」の伝え方の具体例

ここからは、日常編②〜④の例に関して、具体的な例として、どんな「感情報酬的価値」があるのか?どう言語化していけば良いのか?の例をお伝えします。
※ここまで読んできて、「伝え方のイメージまで、すでに湧いたぞ!」という方は、次の章まで飛ばしてください

② 妻の美容院代、大して何でもないのに1ヶ月に1回も行く必要ある?しかも、表参道の美容院で1回4万円?!ありえない!

■金銭報酬的価値
美容師に髪を切ってもらったり、髪を染めたりしてもらうことに対して支払う金額。女性の美容院の利用金額の平均は、7,000円ほど。

■感情報酬的価値
普段は子育てでなかなか忙しく、自分のためのお出かけや美容メンテナンスもままならない。そんな中でも、美容院に行く時間だけは、子どもを人に預け、「自分の美容のために時間を存分につかえているぞ!」と思える時間になっている。表参道まで遠出することで、買い物はしないとしても、参道を
眺めながら歩くだけで、素敵な品々を見れてテンションが上がる。
担当の美容師さんは、有名Youtuberで、私がこまかく指示しなくても、「良い感じ」に仕上げてくれるのが心地よい。普段忘れがちな、「女性扱い」をしてくれるもてなしの時間にうっとりする。

参考)1万3000人に聞いた美容室、理容室の平均利用額、女性は平均6930円、男性の平均は?

③ 夫に牛乳を買うようおつかいを頼んだら、スーパーじゃなくてコンビニで買ってきた。5分歩いてスーパーまで行けば50円安いのに、なんでわざわざコンビニで買っちゃうの?!ありえない!

■金銭報酬的価値
牛乳を、5分先のスーパーで買うと、コンビニより50円安い。牛乳を、家の最寄りの徒歩30秒のコンビニで買うと、スーパーより50円高い。

■感情報酬的価値
仕事帰りで、今日はとにかくくたくたに疲れた。牛乳のおつかいすら、しんどいぐらい。でも、きっと妻に頼まれたんだから、急ぎの買い物なんだろう。牛乳は買いつつも、1分1秒でも早く家に帰って、家族の顔を見て癒やされたい。

④ 妻が受けたいと言っているセミナー、1時間で3万円もする。本当にこんだけお金をかける価値があるわけ?騙されてない???ありえない!

■金銭報酬的価値
同じような内容を知るには、無料のウェビナーや記事で公開されているものもある。「知識を得る」という観点だと、無料でも十分。

■感情報酬的価値
SNSで見ていて、ずっと憧れていた人が、オフラインでセミナーをする貴重な機会。その方に会えるのは、1年に1回あるかどうか。しかも、セミナーで知識を得られるだけでなく、その方に直接質問できる時間も設けられている。「その方にひと目会いたい!」が一番の申し込みのモチベーション。

いかがでしょうか?これらはあくまでも例ではありますが、「感情報酬的価値」を伝え合うときには、「気持ち」や「感情」の共有が必須になってくるんです。

これをやることによりまして、セロトニン("幸せホルモン"と呼ばれる 脳内の神経伝達物質)が●%上昇しまして…

といった、科学的根拠も、論理的証拠も要らないんです(笑)
「あなたなりの理由と正解」「気持ちや感情のストーリー」を伝える、で良いのです。

まずはじめに、取り組めること

ここまで読んでみて、いかがでしたでしょうか?
「夫婦で価値観を伝え合う」ことが大事であることはお分かり頂けたかとは思いますが、
いきなりパートナーに伝えることにハードルを感じる人もいるのではないでしょうか。

まずは、自分が何か物を買ったり、お金を払ったりするときに、「金銭報酬的価値」と「感情報酬的価値」をどのように捉えているのか、これに自覚的になってみてください。

・肌着は着れればなんでもいいから、とにかく安さ重視だな

・バッグはブランド物を持つことで、自分のテンションが上がるから、ブランド品にお金を払うことに価値を感じているな

といった、自分の価値観を知り、言語化していくことです。
「何かを買う」「お金を払う」ことを夫婦で話し合いが必要なシーンが訪れていなくても、まずはこういった自分の価値観をパートナーに伝えてみることから、ぜひ話してみてください。
伝えたことは、パートナーからすると、「あなたを知るための立派な情報」になります。

これを続ければ続けるほど、「きっとあなたは、こういうときにこういう判断をするだろう」というのが、お互いになんとなく分かってくるものです。
伝えすぎて困ることはありません。伝えれば伝えるほど、良いのです。
"お金の価値観"とひとえに言っても、対象が変われば、往々にして変わるものです

自分が気付いた「感情報酬的価値」をパートナーに伝えてみる
まずはぜひ、ここから始めてみてくださいね。

余談)あとがき

ここまで散々、「金銭報酬」と「感情報酬」について話してきました。
ですが、実は報酬の種類のひとつを忘れているのです。

それが「地位報酬」です。
家庭内において、「地位報酬」が"お金の価値観"にあらわれるってことはあるんでしょうか?笑

たとえば、

・会社で出世をしていきたいから、高額なビジネス塾に通ってでも、ビジネススキルを身に着けたい

これは、「出世をしたい」という気持ちや目標に対する、「感情報酬的価値」だと私は捉えています。

「地位報酬的価値」って、「家族に対して、良い顔をするためにお金を払う」ってことですかね?笑

今日は私が焼肉代、支払っちゃうぞ〜!

…みたいなことでしょうか?笑
本題とはずれるので、本編では「地位報酬」にはあえて触れることはしていませんが、
「夫婦間における地位報酬的価値ってこれなのでは?!」
みたいなことが見えてきた人がいれば、ぜひコメントにてお待ちしています(笑)

最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。
自分の"お金"に対する価値観を知る、夫婦間で"お金の価値観"をすり合わせる。
そんなきっかけのひとつになれば、幸いです。

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かわしま まい / 「夫婦」を最強のチームにする方法
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