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『落下の解剖学』真相を掴むのは、あなた。【ネタバレなし解説】
映画『落下の解剖学』をTOHOシネマズで鑑賞しました。
第76回カンヌ映画祭にて最高賞であるパルムドールを受賞し、第81回ゴールデングローブ賞では脚本賞と非英語作品賞、そして第96回アカデミー賞でも、作品賞を含んだ5部門にノミネートされているという2024年最注目の作品なのです。
とんでもない作品でした…。
何が正しいのか絶妙にわからない、巧みな脚本になっているんです。
映画の初めは、夫婦の関係について、全然情報がないのですが、
裁判や弁護士との会話を通して、夫婦の様々な事実が明らかになっていきます。
物語が進むにつれて、自分の考えが揺らいでいくのは、何とも言えない味わい。この映画体験は初めてでしたね。
観客も、裁判官や陪審員、傍聴席にいるかのようなかたちで、夫婦の関係を知らされていき、真相を自分で考えなければならないという作りになっています。
裁判所のシーンでは、まるで傍聴席から眺めているようなショットが、何度もあるんですよ…。前の人の頭と頭の間から、妻や弁護士を見せるようなショットはめちゃくちゃリアリティがあります。
ネタバレなしで詳しく解説しました👇