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自己紹介:詳しい病歴④

ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます!
今回で病歴の話は完結です。


3回目の医療保護入院

2回目の医療保護入院の退院後、私が精神不安定で子ども達の面倒を見られないということで子ども達は児童施設に預けることとなりました。
子ども達を早く迎えに行けるように頑張らなきゃと気持ちは焦るものの、何をどう頑張ったら良いのか分からず、育児の休業なのに何も子育てができない現実を受け入れられなくて泣いてばかりいました。

その後、自治体の相談窓口で何も出来ていない自分が情けない、もうどこにも居場所がない、私なんていないほうが良いんだと泣いてパニックになってしまい、自治体の保健師さんと警察の方に連れられてO病院に任意入院となりました。

しかし入院翌日にもうパニックは収まったから退院したいと先生に主張したところ、医療保護入院に切り替えられて、またも家族の同意がなければ退院できない入院形態となってしまいました。
同日からまた隔離・身体拘束が始まり、自分と家族の将来が不安で全然眠れず、何度も私を医療保護入院させる夫への不信感も止まらず、また病院に閉じ込められてしまった怒りでイライラして病院スタッフに八つ当たりばかりしてしまっていました。

主治医の先生に小さい頃からの自分の生い立ちをノートにまとめるように言われ、自分が書いたノートを詳しく見てもらいながら診察を受けるようになってからは徐々に先生との信頼関係が生まれ、落ち着きを取り戻すことができました。
薬の処方はジプレキサ(抗精神病薬)・デパケン(気分安定薬)で、とにかく躁症状の問題行動を鎮めるための服薬指導が続きました。

そして医療保護入院から1か月後に任意入院に切り替えた後も自分と向き合うこと、今の現実を受け入れることに集中し、その2週間後に退院して自宅に戻りました。

この3回目の入院の時までは私の診断名は双極性障害で、異常行動は全て躁症状によるものと思われていました。
確かに、退院後も高額な化粧品を買い込んだり、家族に何も言わずに遠出して友人に会いに行こうとしたり、夜中に友人に迷惑なLINEを送ってブロックされてしまったりといった異常な行動は、躁症状によるものだったのかもしれません。

しかし私の場合、夢と現実の区別がつかなくなってパニックを起こすなどの異常な行動を自分自身の力では抑えられず、双極性障害の症状だけでは説明のつかない事態がたびたび起きました。

4回目の医療保護入院~統合失調症

そしてある日、TVのニュースを見ているときに自分が急に何かとてつもない悪いことをしたような、ニュースの犯人が自分であるかのような妄想症状が現れ、自首をしようと警察に行ったところ、そのまま警察に家族も呼ばれてY病院に4回目の医療保護入院となり、そこで初めて「統合失調症」に診断名が変更になりました。

その後は当然鍵を掛けられての隔離生活が始まりましたが、この入院当初は妄想症状による思い込みが強く、看護師に毒を盛られる、ここにいたら殺されてしまうと思い込んで部屋から逃げ出そうとしてしまい、身体拘束も数週間続きました。
薬の処方はエビリファイ(抗精神病薬)・デパケン(気分安定薬)に変わり、先生からはとにかく薬をきちんと服用すること、家族と良好な関係を保つよう努力することを指示されました。

薬が効いてからは徐々に症状が落ち着いて大声で騒いだり暴れたり看護師に抵抗したりといった問題行動がなくなっていき、確かに今の私には今の薬が必要なんだとやっと納得することができました。
1度目に復職した時と同じ薬の内容(エビリファイ・デパケン)だったので、この服薬を続けていればまた仕事や育児が安定的にできるようになるかもしれない、というかすかな希望も持つことができました。

しかしこの時から、度重なる精神疾患の再発の影響で私の認知機能はボロボロになっていました。
育児休業は1年間と決めていたので仕事復帰の期限が迫る中、自宅にあった英会話の本を夫に病室に持ってきてもらったのですが全然内容が頭に入らず、気持ちは焦るばかりでした。

休業前に異動希望を出したものの本当に自分にできる仕事があるのか、将来を悲観して気分が落ち込み、やる気も自信も失って、入院1か月後に隔離が解除された後も病室で寝てばかりいました。
これではいけないと病院の廊下を何周も散歩することだけ始めて、せめて体力だけは落ちないようにしたいと思っていました。

入院中にエビリファイの1か月持続注射剤を始めたので、退院後も注射剤の対応が出来る病院を探してもらい、入院2か月後(育児休業期限の2週間前)に無事退院して近所のN病院に転院となりました。

これまでを振り返って~非定型精神病

退院後の通院先のN病院では、第1子出産後に発症した不安障害から、産後うつ病→双極性障害→統合失調症と診断名が変わっていったことを詳しく話し、その結果「非定型精神病(統合失調感情障害)」との診断がつきました。
非定型精神病とは多種多様な症状が現れる精神疾患で、定型的なうつ病とも双極性障害とも統合失調症とも診断できない疾患の総称です。

薬の内容はエビリファイ(抗精神病薬)の注射剤とデパケン(気分安定薬)を継続することになりましたが、その後眠気の副作用が強く出たためデパケンは中止し、今はエビリファイを4週間に1回注射するだけになりました。
たまに眠れない日があるので、布団に入った後30分以上眠れない時は頓服薬のデエビゴを服用するようにしています。

このように、普段の薬の処方はエビリファイの単剤だけで安定した日常生活を送ることができるようになりました。
N病院で復職可能の診断書を書いてもらい、無事に予定通り1年間の育児休業を終えて仕事復帰することができました。

仕事復帰後は生物系研究職からの異動希望が叶い、研究所の間接部門として研究員の様々なサポートをする業務を担当することになりました。
この担当業務は私のために新しく研究所の中に作ってもらった職種で、研究所に届いた書類を各人に配布したりメールを転送したりといった簡単な業務が中心です。

こんな私でもまだやれることがあるんだと、これからもっともっとできることを増やして会社への恩返しがしたい、貢献の幅を大きくしていきたいとの決意を新たに、育児休業後1年8か月フルタイムでの勤務を継続できています。
どんなに辛い時でも希望を失わなければ、こんな安定した生活を送ることができるようになるんだと日々実感しています。

長い長い病歴の話、最後までお読みいただき本当にありがとうございました!

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Ayako@精神疾患と共に歩む30代ママ
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