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ハッピーな未来をつくりたいって思ったら アートにたどりついた(後編)

前編では、私自身の個人的な体験としてのアートとの出会いから、アーティストの魅力について語ってきました。後編ではアーティストの持つパワーと、それを世の中に増殖させていくことについて語っていきます。まさにハッピーな未来をつくる話です。

まな板の上にのる勇気ってスーパークール!

最近は現代アートの展示・展覧会も増えてきていて、私も自分と同世代だったり、『今』という同じ時代を生きているアーティストがつくる(いわゆる)現代アートを目にする機会が多くなっています。作品を見ていて感じるのは、アーティストが世界を捉え、何かを想像し、生み出された作品自体の魅力に加えて、そのバックに存在するアーティストという存在の気配の魅力、作品を通して透けてくる視点みたいなものの存在の大きさです。

アーティストが他の誰でもない自分でなくてはできない仕事をしているところに大きく惹かれるのです。自分は世界をこう捉えています!こんなことを想像しました!という全てを(作品というかたちにして)ドーンとまな板の上に置く感覚って、いやはやスーパークールだなぁと感じるのです。

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通常アーティストは作品を見てくれる相手を選ぶことはできません。いつどんな場面や文脈で自分のつくった作品が人目に触れるのかを100%コントロールすることは不可能な前提で、それなのにありったけの『自分』を作品にこめて、世に発表しています。

アーティストのパワーを世界中に移植していきたい

そんなアーティストの生き方や態度に魅力を感じた私は、彼/彼女らに宿る“パワー”について考えるようになりました。考えてみると、もちろん作品にはアーティストのすべてが凝縮しているんだと改めて感じる一方で、いや待てよ、必ずしも作品でなくても、彼ら/彼女らの世界の見方、問いのたて方、様々に想像し、それらをかたちにする力みたいなあたりをうまく見える化していけたら面白いんじゃないかと考えるようになりました。

ビジネスだったり街づくりだったり教育だったり、そんなあちこちにアーティストのパワーを移植していけたら、世の中がもっとクリエイティブに、おもしろくなるのではないかと。なんなら、飛ぶようにビジネス本や自己啓発本が売れていき、勉強熱心で新しい思考法やビジネススキルを求めるビジネスパーソンは沢山いるわけで、その方たちに、うまくアーティストのパワーを伝えていきたいと考え参画したプロジェクトが、今回の書籍になります。(前置き長かったー(笑))

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ちなみに私は、書籍の中では、そもそもアートとは何かというところから、アート・パワーをビジネスに実装していく切り口としてのイノベーションだったり、ヴィジョン構想だったりの実践事例を取材させていただき、執筆メンバーとのめくるめくディスカッションや、自分自身で考えるという作業の繰り返しから、最後にアート・イン・ビジネスが実装された世界を想像してみました。それらはとても学びに満ちた楽しい体験でしたが、書籍の出版を機に、皆さんともそのあたりを共有して、フィードバックをいただきながら、互いに思考を膨らませ、もっともっとクリエイティブでハッピーな社会/世界をつくっていきたいと思っています。

自分らしく生きていける世界

時は今、まさにVUCAの時代。現実が想像をはるかに超えていく時代。ものすごいスピードで、身の回りの様々が移り変わっていく今だからこそ、ゆるぎない個としての自分、自分だからできるビジネス、他の誰でもない自分が暮らす街というものの輪郭を、きちっと浮き上がらせることが求められるようになってきていると感じます。ゆるゆるやっていると、いつの間にか、自分が自分じゃなくなるんじゃないか、そんな危機感を個人的には抱いたりしています。

自分が自分らしく生きていくために、自分が自分らしくビジネスをしていくために、アーティストのパワーとは何なのかを知り、それを自分なりにとりいれて、よりクリエイティブにハッピーに人生を全うするビジネスパーソンが、日本でも増えていいったら面白いだろうなぁと。はい。よければアート・イン・ビジネスを手に取ってみてください。一度しかない人生、せっかくならもっともっとハッピーな未来をつくっていきませんか?

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           全ての作品(大塚諒平

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