「コーヒーがおいしくないのは、豆が悪いか、淹れ方が悪いかのどちらか。うちの豆は美味しいので、これで淹れてまずかったら、淹れ方が悪い。」「うちのコーヒーで、教えたとおりの正しい淹れ方したら、もうこれ最高!」
夏休みに那須へ行った振り返りnoteです。
大好きなコーヒーの話。
家庭で美味しいコーヒーを飲みたい方は最後までお読みください。
祖父母に子どもをあずけて、那須にあるコーヒー豆販売店、おひさま堂珈琲焙煎部へ行きました。
その理由は、自然に囲まれたとても気持ちよい朝に、何か足りなかったからです。
それは、朝の美味しいコーヒーです。
これはもったいない。
両親が、那須へ半移住して半年くらい、コーヒー大好きなのに、豆や淹れ方には無頓着なふたり。
せめてもの親孝行として、最高の一杯を入れてあげようと思い立ちました。
それにはまず豆だろう!ってことで、即行動。
車を走らせること30分弱。
ネットで調べてたまたま見つけたお店がおひさま堂珈琲焙煎部さんでした。
おひさま堂ってこんなお店
お店は田んぼのあぜ道のようなところの先にあるログハウス風の一軒家で裏には小川が流れていて、雰囲気満点。
そして、そこにはコーヒー愛にあふれる店主と美味しいコーヒーがありました。
自家焙煎の店は他にもありますが、このお店のスタイルはいろいろ独特でした。
店内に入ると、コーヒーの香りに包まれて、窓越しに見える清流の音とのマリアージュで、癒やし度MAX。
こだわり店主とワクワク豆選び
入店するなり、「はじめてですか?」と声をかけられた。
そうですと伝えると、「説明するからちょっと待ってね」と言われました。
先客がいたので、その方々の接客が終わったら、豆の説明でもしてくれるのかなと思ったら、大間違い。
せわしなく動く店主にまず聞かれたのは、「使っているのは手挽きコーヒーミルか、自動ミルか、コーヒーマシンか」でした。
コーヒーマシンと伝えると、「あーぁ、残念!それでは本当に美味しいのは飲めてないでしょう」笑
「まぁ、ミルでもほとんどの人が淹れ方間違ってるから、大丈夫ですよー」とのことでした。
トークの熱量がすごい。
店主が美味しいコーヒーの淹れ方を教えてくれるそうです。
それはありがたい。
続いて、30種類くらいある生豆を産地毎に、味、生産方法など詳しく教えてくれる。
選ぶのが楽しい。
なんとなく好みを選ぶと、これは生豆なので255グラムくらいで焙煎するとちょうど200グラムになるとのことでした。
「じゃあ、豆を選んだら焙煎しますね!」
「え?今から焙煎するんですか?」
「そうです、30分くらいかかるので、その間に美味しいコーヒーの淹れ方講座付きです」
なんて素晴らしいシステムでしょう。
さてさて、まずは豆選びです。
アフリカ、南米、東南アジア、中国までいろいろな豆が揃っていました。
変わり種は雲南省天空農園。中国産のコーヒー豆なんて見たことなかったのですが、雲南省はプーアル茶の産地なので面白いかもということでまずそれをチョイス。
もう一つは、やはりプロのブレンドがバランスがいいだろうということで、お店のオリジナルブレンド「いたずら九尾」をチョイス。
最後も冒険をとのことで、期間限定で販売していたアフリカ・マラウイの「ムズズ」というものをチョイス。
さっそく、3種を、それぞれ焙煎機に入れてくるくる回してもらいます。
コーヒー淹れ方講座
そして、となりのお部屋に移動して、コーヒー淹れ方講座のスタートです。
焙煎機の様子を見ながら、30分みっちり実演講座です。
たまに、話に夢中になって真っ黒に焦がしてしまうらしいおちゃめな店主。
店主のコンセプトは「家庭でスタバよりおいしいコーヒーを飲んでもらいたい」です。
素晴らしいですね。
滞在中3回くらい言われた店主のセールストークも覚えました。
「コーヒーがおいしくないのは、豆が悪いか、淹れ方が悪いかのどちらか。うちの豆は美味しいので、これで淹れてまずかったら、淹れ方が悪い。」
「うちのコーヒーで、教えたとおりの正しい淹れ方したら、もうこれ最高!」
歌うように何度も言います。
「コーヒーがおいしくないのは、豆が悪いか、淹れ方が悪いかのどちらか。うちの豆は美味しいので、これで淹れてまずかったら、淹れ方が悪い。」
「うちのコーヒーで、教えたとおりの正しい淹れ方したら、もうこれ最高!」
その正しい淹れ方がこちら。
そぉーと少し。キラキラが消えたらツーツーで3分の1、残りの3分の2は500円玉くらいでクルクルクルクルと。飲みたい分量に達したら、すぐにひょいっとフィルターを外す。
まるで長嶋茂雄のようなレクチャー笑。でもその通りでわかりやすい。
ドリップコーヒーの雑味の元が何かも教えてもらいました。
それは、コーヒーフィルターにたまる灰汁のような白い泡。
なんとなくもったいないからと落としきると、その泡までサーバーやカップに落ちますよね。
今回は、泡が一切落ちていないコーヒーと、そのコーヒーに最後まで落としたコーヒーをティースプーン一杯だけ入れたものを飲み比べさせてもらいました。
その違いに驚きました。
ティースプーンたった一杯入っただけのそのコーヒーは、嫌な酸味が出ていて不味かったです!
美味しいと美味しくないの違いはそれだったのか!
淹れ方も何度も丁寧に教えてくれました。
そのたびに別の種類の豆を出してきてくれて、コーヒーバイキング状態でした笑。
ついでにと、焙煎機で火入れしたナッツのつまみまで出てきて、飲み会モードに。
気がつけば、入店から1時間半たってました。
なんてホスピタリティなのでしょう。
焙煎が終わるころには、手挽きミル、コーヒーポット、サーバー、ドリッパー、フィルターなど、コーヒー器具一式も手に取っていたのは言うまでもありません。
だって、うちにあるコーヒーマシンではこの味は出せないのだもの・・・
最後までホスピタリティのかたまり
そして焙煎した豆を、キャニスターに詰めて、これで両親にも最高に一杯を入れられます!と帰ろうとしたら、事件発生。
店主が、「きょう焙煎した豆は2日間くらいはそのまま置いてから飲んでね!」
「え?なぜ?困ります。両親がまだかまだかと待ってます。そしてわたしたちは明日帰ります。」
知らなかった。
コーヒーは鮮度が命だと思ったら、焙煎した直後は芳醇な香りの元となるガスがまだ豆の中に閉じこもった状態で、においがしません。
実際に、詰めてもらったキャニスターを開けてもたしかに無臭。
事情を話すと、店主が奥から焙煎して袋詰めしてあったサンプルの豆を持ってきてくれて、これで淹れてあげてと。
なんて優しいのでしょう。
コーヒー店から出てきたとは思えない大量の購入品を車に載せて、お店をあとにして、両親の移住先へ。
3時間待たせた最高の一杯は、朝ではなく午後の一杯
さっそく、先生と同じ道具で、先生の教えの通りにコーヒーを両親に。
「コーヒー1杯飲むために、3時間待ったよ」と笑われましたが、
「こんなコーヒー飲んだことない!」と喜んでもらえたのでめでたしめでたし。
まだ東京は暑いので、アイスコーヒーにもチャレンジしてみます。
さいごまでお読みいただきありがとうございます。
こちらの動画を見れば、美味しいコーヒーの淹れ方わかります。
おひさま堂さん、また絶対行きます。
オンラインでも買えます。
ありがとうございました。
都会で実践できる農ライフ、読書、ドイツ語、家族などについて「なぜかちょっと気になる」駄文・散文を書いています。お読みいただき、あなたの中に新しい何かが芽生えたら、その芽に水をやるつもりでスキ、コメント、ほんの少しのサポートいただけると嬉しいです。