100年前の上海が舞台、「上海」を読む。(初日・45章の内10章まで)
横光利一の「上海」を、読み始めました。
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あらすじ。
約百年前の上海が舞台。
以前、読んだはずなのに、読み返したらすっかり内容を忘れています。
昨日、今日で、45章のうち、10章まで読み進めました。
一息で読むのは5章ぐらい、濃密でそのぐらいが限界かも。・・試みで、感想を4回ぐらいに分けて書こうかなと思います。
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まず、何といっても描写が独特ですね。
冒頭。
上海の街角。
他にも、例えば湯女のお杉が、客である参木の下宿の外、裏道のどぶ沿いの欄干にもたれて待つシーンの描写。
ひとつひとつ、物体が描写されていく、それを目で追っていくのが、しんどくもあり、楽しくもある。
最初の一夜で5章が使われ、紹介文にあるような、「戦争前夜の不穏な国際都市・上海」の空気感に包まれます。
日本人、支那人、ロシア人、インド人、アメリカ人、ドイツ人、イギリス人などさまざまな人種が行き来し、彼らの動きも何だか本能まみれで不穏。
秩序や整然とかけ離れた街の雰囲気が不穏。
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あと、湯女が働くトルコ風呂は、いわゆる風俗なのか、ただのお風呂兼マッサージ屋さんなのか?
そこで働くお杉が純情で、参木の友人の甲谷に貞操を奪われ動揺しているので、やはりマッサージ屋さんなのかな。
その辺は、調べれば分かりそうですが、とりあえず読み進めることにして・・。
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最近読んだ邱永漢の「香港」より、好きかもという予感があります。
あと、以前本当に読んだのか疑わしいぐらい、初めて読んでいる感じです。
〈おまけ〉上海のトンカツ