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進撃のリモート巨人が、不満だらけの人材業界に一石を投じる話。
こんにちは。進撃のリモート巨人改め別宮です。身長が約190cmという体格にも拘わらず、フルリモート環境になり、まったくその特徴が伝わらなくなったので、この場を借りて、皆さんにお伝えさせていただきました(笑)
僕は、今リブという会社で経営メンバーの一人として、既存事業のマネジメントと、新サービス立上げの責任者をしております。
潰れかけた会社の再建ストーリーについては、代表のnoteに譲るとして、僕は、自分の今後にかける想いについて触れたいと思います。
先日、LiBは「ワークシフト支援を行う会社である」とリブランディングの発表を行いました。
新しい仕事の形を企業と共に作っていき、個人の生き方を尊重できる世の中にしていきたいと考えています。
僕はこのリブランディングにとても共感しており、自らそれを体現する一人にもなりたいと思っています。
その気持ちの源泉には、一つ屋根の下で暮らした、大正時代生まれの祖母の姿を見てきたことが強く影響しています。
僕のロールモデルは他界したおばあちゃん
数年前に95歳で他界した祖母。人生100年時代と言われている昨今、祖母はこの95年、本当に上手く設計したかのように幸せな生涯を送っていたように思う。
女性の社会進出が叫ばれるずっと前から、祖母はよく働いていた。職場の話や、仕事仲間の話を家族にも楽しそうに話してくれた。定年後も働くことが好きで、よく仕事にも出かけていった。
また、趣味で小さいパン屋を経営をしたり、社交ダンスを始めたり、茶道の師範をしたり、50か国以上海外旅行を行くなど、とにかく活発に行動していた。
本業/副業、日本/海外、年齢/性別、そんなものは全く気にせず、多様な環境で前向きに人生を楽しんでいた。
祖母が亡くなったあと初めて、
・戦時中の過激な空襲にあったこと
・玉音放送のこと
・複雑な家庭環境のこと
など、母から聞かされ、祖母の壮絶で辛い過去があったことは全く想像もつかなかった。
決して、恵まれた環境だったわけではなく、自らの意思で人生を楽しむ工夫をしていたのだと分かった。
祖母は、特に遺言は残さなかった。ただ、祖母のその自分らしく、人生イキイキとした姿そのものが、言葉を超えた何よりものメッセージであり、今でも鮮明に僕の脳裏に焼き付いている。
祖母の生前の口癖は、
「人生一度きり、いろんなことに挑戦するんやで。」 だった。子供だった当時はピンとこなかったが、今になってその言葉の重みがよくわかる。
これからは「or」ではなく「and」の時代
・家庭 or 仕事
・現職 or 転職
今までは、A or Bか、の選択を迫られることが当たり前だった。
人生というものは、どちらかを決めて断つ、それが決断であると美学のようにも語られている。
もちろん、そういう局面もあると思うが、できることなら、A and Bをワガママに両方を選んで生きる選択肢もあってよいと思う。人生一度きりなのだから。
妻もよく、仕事の時間も、家族の時間も、自分だけの時間も、全部欲しいと言う。自分もそう思うので、時間の捻出をみんなで工夫するようにしている。その分、うちの家事は超手抜きだ(笑)。家事、掃除、洗濯、すべて手抜き。でもそれでいい。時間が一番貴重なのだから。
祖母も自分の気持ちに素直に生きていた。それが実に人間らしく、輝かしく見えた。まさに、「我がまま」だった。そしてその姿が何よりもの、僕にとっての生きた人生の教科書だった。
僕は今、東京のスタートアップにて名古屋の自宅からフルリモートで働いている。
妻の実家がある名古屋で、住みやい環境を優先し、子供の教育環境のよい所を選び、もう2年以上そんな過ごし方をしている。当時はコロナ前で、周囲から珍しがられたが、今では当たり前になりつつある。
僕は、幸いにも転職業界に詳しいので、当時のご縁でこの働き方に出会ったが、ほとんどの人たちはこういう働き方に出会えていないと感じる。
転職エージェントに相談しようものなら、
・それを両方叶えるのは難しい
・そんな都合のよい企業や求人はない
と一蹴され、我慢と妥協した先に着地させられるのだ。それは転職エージェントが悪いのではない。エージェントの既存の仕組がもう限界なのだ。
人材業界の裏側も知っているだけあって、とても歯痒い気持ちである。
不満だらけのこの世の中(人材業界)に一石を投じたい
かれこれ、僕は人材ビジネスに携わって15年以上が経つ。
人の可能性を信じ、人の成長に寄与し、人の生き方と個性が尊重される世界にしたい、とずっと強く願って、これまで自分は活動してきた。
その中で、僕が長く身を置いている、転職エージェントという存在。そのアップデートが必要な時期に来ていると思う。
以前、ある企業の社長から、転職エージェントはもういらない、と言われたことがあった。それは、高い手数料を払う価値がないから、という主張だった。
それもそのはず。実は人材紹介会社が企業から預かっている8割以上の求人が未充足(在庫)のままなのだ。転職エージェントは、決めやすい求人、儲かる求人しか相手にしない。
またある時、転職を考えている個人の方から、転職エージェントは噓くさいから使わない、と言われたこともあった。
それは、無理やり情報操作されて、転職先に押し込まれるから、という主張だった。大切な人生を左右させる選択にもかかわらず、内定が出た後の回答期限が数日のみ、という事も横行している。
僕は、ある調査をした。
転職エージェントを利用したことのある100人のビジネスパーソンにガチでアンケートをしたのだ。
その結果、転職エージェントに不満を持っていた人は約7割近くに上ったのだった。その理由NO1は、自分に合っていない求人を大量に紹介されて不快だった、という内容。
もう一つ、印象的だった結果がある。この転職エージェントサービスを友人に紹介したいか?への回答結果だ。なんと7割が紹介したくない、との回答。
このような自分も不満で、友人にも紹介したくないサービスが成立し続けていることが本当に不思議なくらいの結果だった。業界柄、口コミが回りにくいことが影響していると考える。
転職エージェントに従事していた多くの仲間たちは、その労働集約な働き方に限界を感じ、また、人を人ではなく、モノ扱いさせてしまう、過度なKPIマネジメントに嫌気がさし、会社を去っていった。
昔はよかった、という話もよく聞く。2000年以後、人材紹介業界が盛り上がり始め、リクルートでは「人肌の奥義」という人材紹介の秘伝のタレのノウハウ集が作られた。人材紹介の大切にすべき考え方が凝縮されている内容だった。もう今では誰も手にしていない。
2006年にリクルートが初めて、「転職エージェント」という言葉を使い始めた。当時、「転職エージェント」でネット検索すると、たった4件しかヒットしなかった。今では2600万件以上。6,000億円の市場に膨れ上がった。儲かる、始めやすいビジネスという特徴もあり、量的拡大が質的低下を生んでしまったのかもしれない。
転職エージェントの礎を築いてくださった諸先輩方は、今のこの景色を見て、どのように感じているのか。
そういえば僕が20代のころ、全社で表彰を受けた際、当時のリクルートの社長に「転職エージェントは、無くなってもよいと思う」とエラそうに言ってしまったことがあった。
表彰のご褒美の前で、自社の主要事業を不要と言ってしまった。普通の会社なら問題視され、冷遇されてもおかしくない。
でも、懐の深い当時の社長は、自分の話を聞いてくれた。
正しく言うと、僕は
「無くなっても良いという覚悟を持ちながら、なくてはならない存在に進化し続けるべき」ということを言いたかったのだ。
当時の社長はニコニコしながら、うなづいて聞いてくれた。
今思うと、当時の自分は、売れっ子の単なる尖った青二才だったのかもしれない。課題は見えていたのに、自ら動かなかった。それでは評論家だ。
そこから数年経った今、まさに僕が当事者として推進する。自分で言った落とし前をこれからつけるときである。スタートアップに評論家はいらない。
そして、転職エージェント事業は、自分をここまで育ててもらった恩もあり、また大好きな事業だからこそ、先人の皆様に敬意を払い、想いを汲んで進化させたい。
準備は着々と進んでいる。おかげさまで優秀な仲間が集まり始めている。
人の可能性を信じて、人とテクノロジーの共創に向けたプロダクト開発も進んでいる。でもまだまだ、進化が必要である。
サービスについての詳細は、ここにはまだ書けないことが多く、抽象的ですが、興味がある方はぜひご連絡ください。
最後に
リブにジョインをして2年強が経ちますが、これまでは事業の立て直しがメインのフェーズでした。なので、既存のビジネスモデルで手堅く進めておりましたが、ようやくそのフェーズも一段落。これからは攻めのモードに転換します。
今後は主に、自身が管掌している事業であるハイクラス層向け人材紹介のDX化と、同業界のゲームチェンジを推進すべく取り組んで参ります。よかったら、以下インタビュー記事もご覧ください。
以上、ここまで読んで頂き、ありがとうございました。スタートアップはハードシングスの連続ですが、進撃の巨人の力で(笑)、引き続き頑張っていきたいと思います。
ひとりひとりが生き生きと、自分と世の中の可能性を信じて、どこまでも歩んでいける未来を創るために。
■筆者、別宮のインタビュー
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もしリブの人材募集にご興味があれば以下ご覧ください
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