#25 Haruka Matsuo: 利他的な行動を取れる人を世の中に増やして、働きやすさのスタンダードを上げたい - Interview with Beatrusters
Beatrust 株式会社、Product Marketing Manager の Atsushi Tsukada です。いつも Beatrust on note をご覧頂き有難うございます。アーリーステージのスタートアップ企業:Beatrust の社員、通称 "Beatrusters(ビートラスターズ)" へのインタビュー記事の連載企画 Interview with Beatrusters。第 25 回は、2022 年 11 月からFinance / Accounting / Operation Manager を担当している Haruka Matsuo / 松尾 晴佳さんにお話をうかがいました。
財務・経理の豊富な経験を武器に、バックオフィス全体のプロセスマネジメントを行う “Advocacy の体現者” 。
――改めての感想ですが、てんこもりなタイトル(職種名)ですね笑。いかにもバックオフィス業務のユーティリティ・プレイヤー、という感じですが、コアロールは何でしょうか?
ですよね笑。私も最初このタイトルでオファー頂いた際には驚きました。肝心のコアロールですが、私のキャリアの軸は財務・経理(Finance/Accounting)であり、今の仕事の中心も基本的には会社の収支管理です。プラス、いわゆる総務のような役割や、営業支援のような仕事、バックオフィス全体に係る業務プロセス設計や運用なども行っているため、結果的にこのようなタイトルになっています。
――なるほど「Beatrust の金庫番」ということですね。Financeのお仕事はいつ頃から、どのような形で携わってこられたのでしょうか?
(いろいろあって)大学卒業後、新卒で日立製作所に入社しました。当時から財務・経理の仕事を希望していたのですが、希望が叶って営業支援業務としてお取引先企業様の与信管理や債権回収などを行うところからキャリアをスタートさせました。それから 11 年、海外赴任を経験したり子会社管理や予実管理の仕事をしたり、担務変更や異動はありましたが、ずっと財務の仕事をやってきましたね。財務諸表や決算資料などを通して、外部の企業様の財務状況や経営状況などを読み解く仕事と、自社/自部門の状況を対外的に発信していく仕事、その両方を経験できたことは、今 Beatrust でも活きていると感じます。
――(いろいろあって)の含みの部分が気になるのですが、どのような学生時代だったのでしょうか?
出身は北九州で、高校卒業までその地で育ったのですが、いかにも「A 型長女」という感じの、自分で言うのもあれですが手のかからない子供だったと思います。親に言われずとも宿題はちゃんとやるタイプでしたし、勉強も、部活(吹奏楽や合唱部)もそれなりに頑張りました。吹奏楽部ではオーボエの練習に没頭したりしながら、穏やかに過ごしていたと思います。
転機が訪れたのは大学進学で。なんとなく「音楽の仕事に携わりたいな。演奏や作曲のようなプレイヤー側ではなく、彼らをサポートするような仕事がしたいな。」と思っていました。ふと思い立って、無謀にも東京藝術大学を受けてみたら、まさかの合格を頂いてしまって。有り難く進学したのですが、思っていた以上に自由で風変わりなカルチャーが自分には合わず、、わずか 1 年足らずで退学してしまいました。人生で初の挫折かもしれないですね。それから短大に入り直したりいろいろ紆余曲折があり、5 年間で 3 つの大学を経験して、ようやく社会人になりました笑。
――思った以上に紆余曲折ですね笑。Beatrust のことはどのようにして知ったのでしょうか?日立製作所さんのような大企業から転職されることに不安はありませんでしたか?
社員紹介で Beatrust のことを知りました。徐々に転職を意識しはじめていたタイミングだったのと、その中で私がやりたいなと思っていたことが Beatrust と好相性だったので、カジュアル面談を申し込みました。とはいえ、家族や子供のこともあり、容易に決断できることではなかったので、業種や会社規模、働き方など、さまざまな角度で他社様と比較したうえで慎重に判断させていただきました。
組織全体がもっと働きやすくなるためのプロセスマネジメントを、バックオフィスの立場から主導したい。
――どうして Beatrust を選ばれたのでしょうか?
先ず、日立製作所も非常に居心地の良い会社であり、今でも自分を育ててくれたことに感謝していることは伝えておきます。しかし、これはやむなき事だとは思いますが、あまりにも組織が大きいがゆえに、どうしても会社が自分ゴトになりきれない、1 つのポジションで携わる事ができる範囲が限定的に感じるようになりました。財務の仕事を自分の基軸に据えつつも、もう少し広い範囲の仕事をしたいなと思った時に、これから事業拡大を目指す Beatrust の状況が魅力的に見えました。また、グローバル展開を本気で目指しており、その準備のために多様性ある社員が集まっている様も魅力的でした。私自身、日立の時にアメリカに赴任していたことがあるのですが、日本とは違うカルチャーや多様性を身に染みて感じ、ファイナンスとグローバルという自分の強みを掛け合わせた仕事をしたいなと思っていました。それが出来そうな会社に出会えたご縁は大事にしたいと思い、転職を決意しました。
――改めて、Beatrust での Haruka さんの具体的な業務内容を教えて頂けますか?
Finance 担当として、Beatrust 全体の資金管理、決算税務対応、予実管理、調達に向けた取り組み、投資家様との関係作りなどです。収支管理においては、営業情報(提案状況や売上見込み)を把握するためにセールスミーティングに同席することもありますし、投資家様への説明資料を作るために、マーケティング・BDRチーム から新規パイプライン構築のための活動計画をヒアリングすることもあります。
スタートアップゆえに、予実管理の仕組み(プロセス, ルール)がきれいに整っているわけではありませんから、私の方でイニシアティブを執って、メンバー皆にとって、より負荷が少なく、より精度の高い予実管理が出来るような仕組み作りを目指し、日々試行錯誤を繰り返しています。
――仕組みづくりはバックオフィスの面白さでもあると同時に、社内調整の苦労もあることと思います。Beatrust では、例えば新しい数字管理の仕組みを作るといった場面で、手間や意義に対してメンバーからの納得が得られないといったことは無いのでしょうか?
新しい仕組みを導入する = これまでのやり方を変える上で、苦労ゼロということはありません。納得を得るにも、運用を軌道に乗せるにも、双方に苦労はあります。でもそこから逃げて、「これまで通りで妥協しよう」とか「決めたことだからこれからはこうやって」という風にコミュニケーションから逃げるのは本来のプロセスマネジメントの姿ではないと思っています。
でも、やっぱり忙しいプロフィット部門の方々にそのボールを持って頂くのは会社として合理的とは言えませんから、そのような「誰が持つの?そのボール?」を私が積極的に拾いにいきたいと思っています。ビジネスに貢献すること、みなさんの工数が減ること、組織として意思決定のスピードや精度が上がることを、ちゃんと説明して、みんなが納得のうえで改善していきたいと思っています。バックオフィスは基本的にコストセンターなので私のポジションが直接的な利益を生むことはめったにありませんが、欲しいデータがすぐに出てくる、入力の手間が減ってより多くの時間を営業活動に割くことが出来るといったように、“間接的な利益を生む部門であること” は常に意識しています。
――素晴らしいですね。そのように人を巻き込むうえで Haruka さんが心がけていることはなんでしょうか?
コミュニケーションに手を抜かないことです。相手の立場や状況を理解して、要求をちゃんと受け止めること。相手へのリスペクトをちゃんと姿勢で示すこと。全てを思り通りにしようとするのではなく、ゴールを段階的に設定し、お互いの納得できる折衷案を見い出すこと、を大事にしています。
そもそも、相手の喜ぶことをやってあげたいですとか、人がつまづかないように先回りして処理してあげたい、というのは、私にとっては苦でもなんでもなく、元々そういう性格です。「A型長女」だからかもしれないですね笑。
利他的な行動をとれる人、ちゃんと感謝を表明できる人が一人でも多く世の中に増えれば、より働きやすい社会になる。
――Haruka さんがこれから実現したい・チャレンジしたいことを教えてください。
抽象的かもしれませんが、「働きやすさ・生きやすさ」を世の中全体に広げていきたいと思っています。もしかすると会計や財務だけではなく、労務かもしれないし、法務かもしれない。手段や職務は問題ではないと思っていて、大きくて明るいゴールのために、自分のできることは全てやりたいと思っています。
さっき出ていたキーワードで言うと、「自分からボールを拾いに行ける人」を世の中に増やしたいし、そういった利他的な行動にちゃんと感謝できる文化を世界に広げていきたいです。
――入社されて 6 ヶ月、改めて Beatrust の魅力をどのように感じておられますか?
リスペクトを大事にできる人が集まっていることです。自分自身も居て心地が良いですし、こういった人間関係を大事にできる人たちが集まって、組織としての心理的安全性が出来上がっていくんだろうなと改めて感じています。
そして、やっぱりその思想をピュアに実現しようと向き合っているプロダクトは魅力的だと思います。ポジションのオファーを頂いた際に思った「これ、自分が使いたい」と思える気持ちが、やはりこの会社で働く上での強い動機になっていると感じます。
あと、働き方の自由度が高いことは、本当に助かっています。子供がまだ小さく、ファミリーケアに十分な時間が必要な中で、ハイブリットワークを中心とした柔軟性が高い就労形態を取り入れてくれていることはとても有難いですね。
――最後に、これから Beatrust にご入社頂いて一緒に働きたいのはどんな人ですか?
ビジョン・ミッション・バリューへ共感いただいていることは前提として、私自身はやはり、JD(Job Description)に定義されていない領域に踏み込んで “自分で判断し、実際に行動に移せる人” と働きたいですね。勢いに任せた猪突猛進ではなく、ちゃんと必要性と優先順位を判断し、関わる人への配慮を保ちながら、自分で事を前に進めることが出来る。そんな人であれば Beatrust でもきっと活躍してくださるのではないでしょうか。
いかがでしたでしょうか? Beatrust は、2020 年に創業して以来、国内外のさまざまなグローバル企業やスタートアップなどで経験を積んだメンバーが、お互いを刺激し合いながら日々仕事をしているアーリーステージのスタートアップです。最近も素敵なバックグラウンドを持った社員が続々と参画してくれています。次回の社員紹介の連載もお楽しみに!。
Beatrust は、本日 2023.5 月時点で、正社員 27 名(国籍としては 9 か国)まで成長してきております。Diversity and Inclusion を保ちつつ、社員がより自律的・機動的に働くことを可能にするための取り組みにチャレンジしてまいりたいと思っております。Beatrust のヒト・モノ・コトを感じていただけるような情報をお伝えしていきますので、少しでも興味を持っていただけましたらこちらの “Beatrust on note” をぜひフォローいただければ幸いです。また、どうぞ宜しければ他の記事やニュースリリースも併せてご覧くださいませ。
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