アンケート回答の選択肢が「はい」と「番号」しかなかった件《140字以上の日記》
ほんとうにささいなことなんですけど、アンケートサイトに回ってきた、海外からのアンケートなんですが、回答の選択肢が、
□ はい
□ 番号
でした。
五百蔵は質問に、「いいえ」と答えたかったのですが、
選択肢が、
□ はい
□ 番号
だけでした。
次のページの質問も、「いいえ」と答えたかったのですが、
選択肢が、
□ はい
□ 番号
しかありませんでした。
あと2つ3つ質問があったのですが、
やっぱり全部、選択肢が、
□ はい
□ 番号
でした。
どうやって「いいえ」と答えたらいいかパニックになったので、とりあえず、
「いいえ」=「はい」じゃない方、
ということで、
■ 番号
をポチりました。
……そこにはただもう、不安しかなかったんだけど。
・◇・◇・◇・
あれはいったい何だったんだろう……と反芻するうちに、
しばらーくしてから……
じわじわときました。
もしかして、「□ NO」を誤翻訳すると、
「□ 番号」
になるのではないだろうか!?
翻訳ソフトさんは、
□ YES. → □ はい
□ NO. → □ 番号
と、翻訳なされたのではないか。
そして、それでよし、とおのれの仕事に満足なされたのではないだろうか。
・◇・◇・◇・
インターネットによって、世界と茶の間の距離は一気に縮まりました。
そして、これからもますます縮まっていくんですよね、ていうか、直接のつながりがどんどん増えていくんですよね……間違いなく。
ていうことは。
こんなふうな誤翻訳に出くわすことも、誤翻訳に頭を悩ませることも、日常の当たり前の風景になっていくのですよね……。
翻訳ソフトがもっとお利口になるか、日本の公用語が英語にでもならないかぎり。
日本語はいったいどうなっていくのだろう?
と、ふと不安になりました。
・◇・◇・◇・
ワープロの普及以降、誤変換が日常のネタになったように、翻訳ソフトによる誤翻訳も日常のネタになっていくのだろうけど、そのためには、
誤翻訳を誤翻訳と見破り、
正しい翻訳に直せるリテラシー
が必用なわけで。
自分の子どもに、
「英語」の何を学んでもらったらいいのか?
「国語」をとおして何を学んでおいてほしいのか?
ちょっと頭が空白になって、なにも考えられなくなってしまいました。
ただ、旧来の英語教育ではダメだ、ということは明らかです。
そして、国語教育も、というより、日本語教育も変化が求められていることも明らかだし、日本語こそきちんと教えないと、社会のいたるところで「誤翻訳を鵜呑みにしたことが原因の事故」が多発するのではないか、とすら予想されます。
それはもう、水村美苗の「日本語が亡びるとき」ですでに提起されていたことの現れなんでしょうけど。
当時は、こんなことはまだ全然先のこと、と思って読んでいたけど。
ついに、綻びが、日常生活のなかにまで迫ってきた思いがします。
あの本がこの世に出てから、もう10年過ぎました。
はやく、「100年後の日本語をどうしたいか」を決めないといけない。
レッセフェールで亡ぼすには、あまりにも惜しい言語だと思います。
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