人口300人のイタリアの村に泊まった時のお話
最近パスタがマイブーム。一人暮らしには欠かせないお供。
パスタを作っていて思い出すのは、イタリア。コロナ禍留学1年目が終わった2022年の夏休み、一人旅でイタリアの小さな村を訪れた時の話。
学生節約ひとり旅なので観光っぽいところには行かず(ローマもヴェネツィアも行かず)、お金かかりそうなアクティビティは全スルー。早々に都会を離れた。
友人がイタリア行くならいいよとオススメしてくれた世界文化遺産にもなっている、チンクエテッレ。
チンクエテッレもよかったが、やはり観光地。一番良かったのはチンクエテッレの道中に泊まった、日本語で調べても情報が何も出てこないような小さな村、ビアッサ(Biassa)だった。
人口300人の村へ。
泊めてくれたローラとピーターの出会いは運命的。ビアッサで生まれ、村で英語の先生をしているローラが、旅先で出会ったイギリス人のピーターと恋に落ちた。
二人は何十カ国も一緒に旅をし、ピーターがビアッサに引っ越してくることを決め、一緒に暮らし始めた。
ヨーロッパはどこでも英語が通じる印象があるが、イタリアは英語を話せる人が少ない。田舎ならほとんど話せる人はおらず、ピーターも「こんな所にイギリス人がきた」とびっくりされたとか。今はイタリア語を練習しているそう。
ピーターは新しく買った水巻きギアを試しながら、自分で家庭菜園を作り、野菜やワイン用のぶどうを育てている。
でも、菜園を始めたばかりの頃は経験がなく、水がうまく出なかったり、手入れがうまくできなくて何度も作物を枯らしてしまったり、イノシシに荒らされたりと大変だったそう。
泊まらせてもらったお家。
雨がほとんど降らないから、キッチンが外にある。
ある日の昼食は、ローラが畑で採れた野菜とイタリアのチーズでお手製のパスタを振る舞ってくれた。その味は、言葉にできないほど美味しかった。
ビアッサの中は、まるでジブリ映画のような雰囲気。
細い路地をすいすいと案内してくれるローラと一緒に、村を歩いている時の動画も少しだけ撮った。
観光地もいいですが、やっぱり田舎の方が好きだ。
ふれあいがあたたかく、ゆったりとした時間が流れていて、リラックスできる時間だった。
観光地もいいが、やっぱり田舎がいい。
あの時を思い出すと、穏やかな気持ちになれる。
海を超えた向こうにも、人々の暮らしがある。共に過ごすことができる。
今回の記事をきっかけに、ローラとピーター、元気でやっているかな、なんてAirbnbのホームページを探したりした。
まだ宿はやっていたし、2人も元気でやっていそうで何より。
今は日本に帰ってきて、日本の安全な暮らしの心地よさを味わっている。だんだん海外に行くことが億劫になっていたりするけれど、当時軽やかに旅していた自分を思い出したりした。
軽やかさを忘れないようにいたいな。