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【自由詩】小確幸(音楽&短歌付き)


杉本優也さん撮影

慌ただしい

いつもの朝

毎日の慌ただしさを

ふっと忘れる

そんな時間を

もっと気軽に

感じられる自分でありたい

会社へ行く途中にある

信号の無い横断歩道

行き交う車が途切れるのを待つひと時

緩やかな減速が

先に行くようにとの合図を送ってくれて

笑顔で「お先にどうぞ」の一時停車

譲ってくれたお礼に応える僕は

左右の確認を怠らず

身体をいっぱいに使って

「ありがとうございます」と

心の中で一言添えて

笑顔でお辞儀をする

そんなちいさな出来事が

一日の始まりに

心をそっとあたためてくれる

それは

大人であっても

子どもであっても同じ

雑音を脱げば

まるで服を脱ぐみたいに

ちいさな想いから生まれる

ちいさなしあわせ

誰もが持っている

ちいさなやさしさで

その人をしあわせにできるということ

私性を

表面張力のように強くして

ひとは

ひとことで

笑いあえる

単純な

自己のドラマ化ではなく

ひとは

ひとことで

優しくなれる

幸せは

そうやって

「わたし」がいまここに存在し

この世界をみて

みていられる

そんな

ここちよい

ひとやものとの関係性

その大切さに

気付いて

築いていく

そんな

ほんのちいさなことから

明日みるであろう景色が

生まれてくる

誰にでもある

そんな日常の

些細で

ちょっとしあわせに

感じられる

こころを

大切に

大切に

していこう

ぜ!

【勝手なタイアップ曲(^^♪】

【勝手にタイアップ短歌(*^^)v】

「おやすみ、で終わる手紙がやってきて読めるぬいぐるみという感じ」

「かごの影きれいで自転車をとめる春より春な冬のまひるに」

「これも聴いてみる?を聴いていて外の流れる町に春をみている」

「セーターに首をうずめて聴いているラジオの声を暖炉みたいに」

「ベランダに夜を見にいく飲みものを誰かが買っていく音の夜」

「音楽は水だと思っているひとに教えてもらう美しい水」

「月をみる こんな真上にあったから気づかなかった時間の後で」

「明日からは最寄りではない駅前で買った明日のパンあたたかい」
(岡野大嗣『音楽』より)

東郷雄二さんは、岡野さんの短歌が多くの人を引きつける秘密は、岡野さんの短歌が、普遍的な「小確幸」を描いているからだと述べていましたね(^^)

「人生における小さくはあるが確固とした幸せのひとつ」、略して、「小確幸」。

「ランゲルハンス島の午後」(新潮文庫)村上春樹/安西水丸(著)

本書で村上さんは、本書の中で、

「引出しの中にきちんと折ってくるくる丸められた綺麗なパンツが沢山つまっている」

を、小確幸のひとつにあげていましたね(^^)

「村上朝日堂ジャーナル うずまき猫のみつけかた」(新潮文庫)村上春樹(著)

「生活の中に個人的な「小確幸」(小さいけれども、確かな幸福)を見出すためには、多かれ少なかれ自己規制みたいなものが必要とされる。

たとえば我慢して激しく運動した後に飲むきりきり冷えたビールみたいなもので、「うーん、そうだ、これだ」と一人で目を閉じて思わずつぶやいてしまうような感興、それがなんといっても「小確幸」の醍醐味である。」
(村上春樹『うずまき猫の見つけ方』より)

「[決定版]菜根譚」守屋洋(著)

「風もなぎ波もおさまって物みな静まりかえる。

そんな静寂の中にこそ、人生の醍醐味を見出すことができる。

質素な暮らし、たまさかの物音。

そんな枯淡の境地にあってこそ、人間本来の心に立ち返ることができる。」
( 『菜根譚』より)

大きい幸せから小さな幸せへ。

これは思考の転換というより、もともと日本人が持っていた考え方への回帰ではないでしょうか。

身の丈にあった生活をして、そんな生活の中で、多くの人が小さな幸せを見つけては、それを詩や俳句や短歌、随筆や文学にして記録していた。

松尾芭蕉や兼好法師、鴨長明なんかは良い例だと思うし、大切な人やものとの関係性においても、「小確幸」の考えは、私達が生きる上でも、大いに役立つ考えとなると思います(^^)

早めに身に付けておきたいものであり、忘れないようにしないとね^^;

みなさんにとって、こんな小確幸にかこまれた人生を想像して、ほのぼのしてみたり、今まで分かっていたのに気がつかないことが、そこには、必ず何かを発見する楽しみのようなものがある毎日でありますように♪

私の小確幸:
寝転んで本を読んでると
次第にうとうとして
ちょっとうたた寝꒰ღ˘◡˘ற꒱✯*・☪:.
できて気持ち良いZz◟(๑ᵕ⌓ᵕ̤)◞。o○

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