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「あるガッツある爺さん」の生き方がカッコ良すぎなんです!絶対感動します!_セカンドライフ
1.最強の爺さん
私が大学生のときに出会った、最強のお爺さんのお話をします。
この爺さん。友人の祖父で、飛騨の山奥で老夫婦二人で暮らしており、いわゆるキコリで生計を立てていました。
ある年。友人に「たまには何もない田舎でお正月を迎えるのもいいもんだぜ」と言われてついて行ったのが運の尽き。
雪深く、ほんとうに山以外何もないところでした。
車はチェーンでしっかり重装備。
途中でスタックしたら大変なので、スコップや脱出用のボードも積んで、2時間ほどかけて夕方に到着すると、合掌造りの屋根の下で背中が丸まった老夫婦が出迎えてくれました。
私は、この老夫婦を見て「よくもまぁ老人が、こんなところで暮らしていけるもだなぁ。」と思いました。
早速家に入ると、もう囲炉裏で夕食が準備されていて、なんの肉だかよくわからない肉がグツグツ煮込まれていました。。
お爺さんに「これ何の肉ですか?」と聞くと、なんとお爺さんが狩ってきたイノシシだと言う。
私は嘘だろう!こんな爺さんが狩れるわけないだろう!
どうせ誰かに貰ったものを、自分で狩ってきたと嘘ついちゃってさぁ」と思いつつ、「凄いっすね!さすが山奥で暮らされているだけありますね」なんて世辞を言って調子を合わせていたら、
「よし、ほんじゃ明日何か捕ってきてやる。もう一泊していけ」言われた。
内心、「やばいことになっちゃったなぁ」と後悔しつつも、しこたま日本酒飲んで泥酔。
2.山奥のスタローン登場!
翌朝、目を覚ますとお爺さんと、柴犬の善治郎がいないではないか!
「まじで行ったの?この雪の中を!」とビビっていたら、お婆さんがこんなこと言ったのです。
「今は多少雪があるから、善次郎を連れて行かせたんだよ。」
「爺さん。足手まといになるから嫌だと言ったが、無理やり連れて行かせたから大丈夫だよ。」
って、何が大丈夫なの? こんな雪山に年寄り一人と柴犬一匹で行かせるなんて!
今更心配しても始まらず、午後まで待ってみた。
若干日が傾きかけたくらいのときだったと思う。
向こうの方からお爺さんが背中に何やら担いで歩いてくる。
「え!まじで何か捕ってきたのか」と感嘆していたら、段々近づいてくると背中におぶっているものが茶色で毛が生えている動物がいた。
「あれはキツネ?でもキツネにしては大きいし、イノシシなら色が違うし、なんじゃあれ?」と友人と家の前で待っていた。
するとその背中にいたものは、なんと善次郎!
爺さん曰く
「こいつ、山の中で疲れて一歩も歩けなくなりやがった。だから足手まといになるといったんだよ! 飯田さん、ごめんな。今日は昨日と同じ肉しかないぞ」
犬でもバテる山の中を、善次郎を背負って下山する爺さん。しかも当たり前のようにしれっと謝る爺さん。
私の中であれほどの「強み」を、奢らず自然に生き抜いている爺さん。ガッツありすぎ! 究極のダンディズム!
この爺さんにはなれないけど、他に追随を許さぬほどの圧倒的な「強み」を持ちたいもんです。でもスタローンではなく、ダーティーハリーにはなりたい!
もう爺さん他界されたけど、あの世で出会ったら爺さんは散弾銃。。私はマグナム45 片手ショットで勝負だな。