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★【守備 チーム作り】ノック

(このnoteでは、”強い高校野球チームを作る”方法を仮想の高校を見立て様々な角度から具体的にシミュレーションしております。野球に関わる全ての方々にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。)
「工藤note高校 野球部」甲子園・日本一までのチーム育成プロセス を考える|工藤

ノックは守備練習として一番代表的な練習方法になります。

ノッカー(ノックを打つ人)が片手でバット・もう一方の手でボールを持ち、選手に向けて打球(ゴロ・フライ)を打ちます。守備の選手はその打球(ゴロ・フライ)を捕球する・送球する というのがノックの一連の流れになります。

ノックは、実戦に近い感覚で練習ができます。
捕球・送球だけでなく、実践を想定したさまざまなプレー(併殺・中継プレー 等)の練習ができます。
そのためさまざまな打球を対応できるよう練習する必要があり、チームの守備上達のポイントはノッカーが打球の強さ・方向を必要に応じ打ち分ける高い技術を持っていること… になります。


ノックの種類

内野へのノック

内野手の守備練習のためのノックです。一塁手・ニ塁手・三塁手・遊撃手・捕手(・投手)が参加します。
一般的には、
 ボール回し ⇒ ゴロ捕球し1塁へ送球 ⇒ ゴロ捕球し併殺 ⇒ 
         ゴロ捕球しバックホーム送球 ⇒ キャッチャーフライ

の順番で行われます。
ノックを受ける順番は、時計回りに 三塁手→遊撃手→二塁手→一塁手 が基本的な順番です。

外野へのノック

外野手の守備練習のためのノックです。左翼手・中堅手・右翼手が参加しますが、送球を受ける内野手・捕手も参加することが多いです。
一般的には、
  ゴロやフライを捕球してから
      2塁へ送球 ⇒ 3塁へ送球 ⇒ 本塁へ送球(バックホーム)
の順番で行われます。
ノックを受ける順番は、時計回りに 左翼手→中堅手→右翼手 の順番となります。

シートノック

野手全体で行なう実戦を想定したノックです。内野手・外野手ともに参加するノックで、試合前に行なうノックもこの種類になります。
一般的には、
 内野・外野で別々にノック ⇒ 外野ノック(内野に返球) ⇒ 
                   内野ノック(バックホーム練習
)の順番で行われます。
ノックを受ける順番は、外野は 左翼手→中堅手→右翼手  内野は 三塁手→遊撃手→二塁手→一塁手 が基本的な順番です。
各自のボール処理だけでなく、連携プレー・カバーリング等チーム全体の動き方の確認も行ないます。

※ 試合前のノック例
高校野球の試合前ノックは7分の時間制限が設けられており、流れはおおよそ以下のようになります。
 ボール回し ⇒ 内野ゴロ・1塁送球 ⇒ 内野ゴロ・併殺 ⇒
  外野フライ(ゴロ)・内野へ送球(2塁・3塁・バックホーム) ⇒
          内野ゴロ・バックホーム ⇒ キャッチャーフライ
守備練習というよりは、ウォーミングアップを目的として気持ちよくノックを受け試合に臨む… というイメージのノックです。 

個別ノック

内野手・外野手の”個人の守備力強化”を目的としたノックです。
守備力強化には数多くのノックを受ける必要があり、そのためにはシートノックのようなチームで行なうノックでは、ノッカー1人に対し各ポジションの選手が順番にノックを受けるためノックを受ける機会が少なくなってしまいます。

個別ノックは、
 ● ノックを打つ人(ノッカー)
 ● ノックを捕る人
(● 送球を受け、ノッカーにボールを渡す人)
と最少人数でできる練習で、送球等は排除し打球の捕球のみを連続して行なうこともできます。ショートバウンド等さまざまなバウンドを対応する訓練・球際の強化を強くし守備範囲を広げる訓練・守備での体力を向上する のような狙いがあります。

※ 守備の自主練習 壁当て

1人でできる守備練習としては、”壁当て”が手軽にできて良いです。
 壁当て ⇒ 壁に向かってボールを投げ、
        壁に当たって跳ね返ってきたボールを捕球する練習
壁に向かって投げたボールはすぐに跳ね返ってくるので、短時間のたくさんの反復練習を行うことができます。
壁当てでは、
 ● 出来る限りショートバウンドで捕球する
 ● 出来る限り捕球後素早く持ち替える
 ● 出来る限り素早く送球をする

意識をを持って、捕球→握り替え→送球 の一連の流れを素早くできるよう繰り返し練習すると効果的です。
  ※ 硬式ボールでの壁当ては危険なので、
    ボールを変える(硬式→軟式・テニスボール)等対応が必要です。


ノックの打ち方

ノックは、
    トスを上げる ⇒ ステップを踏む ⇒ ボールを打つ
という流れで行ないます。その際、トスの高さ・バットの軌道を変えて打ちたい打球(ゴロ・フライ…)を打ち分けます。

トスを上げる

ボールを持った手を打つポイントに持ってきて、そこから10~15cm程度トスを上げます。トスは高く上げすぎると打つ姿勢から目線がずれてしまうので注意が必要です。
トスを上げる手は右手でも左手でも良く、やりやすいほうで行ないます。
 (右打ちの場合)
     右手で上げると、スイングがしやすく強い打球となる。
     左手で上げると、バットのコントロールがしやすく
                    打球の打ちわけがしやすい。

ゴロを打つ

ゴロを転がすポイントは
 ● トスは低めに上げる
 ● 前足に重心を乗せる
 ● バットは上から下の軌道で打つ
        (レベルスイング → ダウンスイング)
 ● ボールのやや上面を打つ
になります。
特に 高いバウンドを打つ場合はボールの上面を打つことを意識、低いバウンドを打つ場合はバットを水平に出しボールの真中あたりを打つ意識で行なうと狙ったゴロを転がしやすくなります。重心を前気味にかけて打つと打ちやすいです。
また、ライナー気味の強いゴロを打つ際はレベルスイングでボールの真ん中近くを打ち抜きます。芯を打ち抜く感じでOKです。

フライを打つ

フライを上げるポイントは
 ● トスは少し高めに上げる
 ● 軸足に体重を置く(残す)
 ● バットはやや下から上の軌道で打つ
       (レベルスイング → アッパースイング)
 ● ボールのやや下面を打つ
 ● インパクトの瞬間のみ力を入れる
になります。
特に 高いフライを打つ場合はボールの上面を打つことを意識、ライナーを打つ場合はバットを水平に出しボールの真中あたりを打つ意識で行なうと狙ったフライを上げやすくなります。
ゴロを打つときより力が必要になるため、インパクトの瞬間力を入れバットを振り切ってミートします。
また、アッパースイングはラインドライブ気味の回転がかかり外野の定位置まで飛ばない・打球の質は良くない現象が出る傾向があるため、どの程度(どのくらいアッパーか?どのくらい下を打つか?)で打つと良い打球が飛ぶか?確認しながら(経験しながら・練習しながら)加減をつかんで打つこと がポイントになります。

キャッチャーフライを打つ

キャッチャーフライは非常に難易度の高いの区となります。打つポイントは
 ● トスはまっすぐ顔の高さまで上げる
 ● 上体は真上に傾ける(ボールを下からのぞくイメージ)
 ● アッパースイングで、ボールの真下を出来るだけ高い位置で打つ
になります。フライが本塁周辺のファールゾーンに上がるように打つイメージです。上体を真上に傾けることで、バットコントロールが容易になります。
回転はラインドライブ回転で上げることができると、実戦に近いフライの捕球練習にすることができます。

ノックの練習方法

ノッカーは、確実にバットの芯でボールを打ち狙ったコースに狙ったボールを打てることが重要です。そのために必要な要素を練習すると技術が向上します。
 ● トスを上げる練習
   ボールを上げるトスの位置を安定させるとバットの出し方も安定
   し、狙った所に打ちやすくなります。
   トスを上げる手は右手・左手どちらでも良いです。ただし、どちらか
   に統一したほうが良いです。
 ● ノックを打つイメージで素振り
   トスを上げるアクションも含め素振りをします。
   安定したスイングフォームになるよう、素振りの中で改善をします
 ● ネットに打ち込む練習
   実際にトスを上げノックを打って見ることで、自分が打った打球が
   イメージ通りの打球か?確認することができます。必要に応じ、
   トスの高さ等を調整します。


ノックバット

ノックを打つときに使用する専用バットで、通常のバットより細長く重量が軽いのが特徴です。

 ※ 一般的なサイズ比較
   通常のバット … 長さ83~84㎝ 直径67㎜ 重さ900g以上
   ノックバット … 長さ90㎝ 直径60㎜ 重さ600g前後

軽い力で力強い打球・遠くまで飛ぶ打球が打てます。


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工藤康博
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