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いよいよ完結

高田郁さんの呉服商を舞台とした時代小説が、完結を迎え、やっと読み終えました。


読み終えた本

2024年2月29日に角川春樹事務所から、324ページの書き下ろし文庫として発売されています。

あらすじ

明和九年(一七七二年)、「行人坂の大火」の後の五鈴屋ゆかりのひとびとの物語。八代目店主周助の暖簾を巡る迷いと決断を描く「暖簾」。
江戸に留まり、小間物商「菊栄」店主として新たな流行りを生みだすべく精進を重ねる菊栄の「菊日和」。
姉への嫉妬や憎しみに囚われ続ける結が、苦悩の果てに漸く辿り着く「行合の空」。
還暦を迎えた幸が、九代目店主で夫の賢輔とともに、五鈴屋の暖簾をどう守り、その商道を後世にどう残すのかを熟考し、決意する「幾世の鈴」。
初代徳兵衛の創業から百年を越え、いざ、次の百年へ──。

Amazon内容紹介

感想

これまでに本編と特別編上巻を読み終え、いよいよ最終の下巻を読み終えました。

今回は物語の舞台となった呉服商五鈴屋を創業100年を迎え、今後の10年に向けて、主人公幸を支えてきた周りの人たちの思いと、今を描いた短編集となっていました。

最後は行儀見習いから奉公に上がり店の店主となり、還暦を迎えた主人公幸が、4度目の結婚で、年下の見習いから叩き上げの賢輔を夫に迎え、さらに店の今後を考えていく様子が、頼もしく、物語の終わりにふさわしいです。

これで終わりかと思うと寂しい気持ちですが、著者の新シリーズが出ることを楽しみに待つことにします。

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