Fake-rusta
※このnoteは当店のインスタグラムにアップしたカクテル解説になっています。
今回はmocktail。
聞き馴染みない人が多いと思うけど、簡単に書くなら複雑性の高いノンアルコールカクテル。
スピリッツやハードリカーを想起させる香味と通常のカクテルのような見た目を持たせたノンアルコールドリンクをしてこう呼ぶ。
このFake-rustaはクラシックであるBrandy crustaをモクテルにしたもの。
とりあえずオリジナルのレシピいきましょう。
ちなみにサイドカーの原型とされるカクテルです。
このレシピはサヴォイ カクテルブックのもの。
確認のためにwebサイト何ヵ所か見て回ったけど、多少の差異はあれども大枠の構成比はだいたい同じ。
キュラソーとマラスキーノで複雑な香りと甘味を載せ、微かなレモンの酸味とビターズの苦味で全体を締める。
クラッシュアイスだから時間かけるカクテルとして定義されているのかな。
リムのシュガースノーはアルコールのキックを和らげてくれるし、レモンピールは時間経過で香りがより出て(浸透圧)、最後までダレずに飲ませる仕掛け。たぶん。
よく考えられているなあと感心します。
正直、螺旋状のレモンピールなんて作りたくもないんですが(horse’s neckなんて何年作っていないやら)。
あ、今回はコレをもとに作ったmocktailの話でしたね。書きたいことはまだあるけど、僕のtwist mocktailレシピ。
本レシピは「よければ参加待ってます」と声をかけてくれたInstagramのハッシュタグイベント用に作ったもの(Jill_gaman_cocktailとLe Club 村田 英徳 両氏主催の「ブランデークラスタチャレンジ」)。
正直、あまり作らないカクテルだったので参加は控えようかと考えていた。
が。
ある日の寝起き、アタマに原型レシピが降りてきた。そこから膨らませてみたらあっさり作れたので参加してみました。
素直に言いますが、完全場当たりの構成。深い思考はほぼ無いと言っていい。
cocktailでなくmocktailにしたのもベースにスパークリンググレープジュースを使おうとその時なったからです(寝惚けたアタマの為せる業)。
そこに使えそうなアイテムで肉付け&仮説検証して修正。
作ってみようと思ったのはやっぱりベースが決まったからですね。
−日中にうんうん唸っていたら確実にベースはアルコールにしていたろうし、イマイチなものしか浮かばずに諦めていたと思う−
そしてビターズの見立てに何を持ってくるか?というところへコーヒー+たまたまリダクションしていたトニックを思いつき。
加えてお客様から「コーラにマラスキーノチェリーのシロップ加えるとルートビアできるぞ」って教えてもらって「ま、とりあえず」と保存していたのもまた良かった。
前述のように、ここら辺は出来上がった後の後付け理由も甚だしく、レシピがフィックスした瞬間はなんというか…総合的にいける!って実感持てたのが決定打。
もちろん本家とは似ても似つかぬ香味だけど、それなりに楽しめるものに仕上がったと思っている。
一番悩んだのはネーミングかも知れない。
fake+crustaの組み合わせで駄洒落みたいだけど案外悪くない語感で気に入っている。