プロテインって何？飲む？飲まない？

「ハロ〜」

「あぁ、いらっしゃい！欧米かっ！　笑」

「いやぁ〜、寒くなってきたね〜。今のも。　笑」

「ホントに。朝なんかもう布団から出れないくらいですよ　笑」

「夏の汗ダラダラも嫌だけど、
寒くて震えてる冬はやっぱり好きになれないなぁ〜」

「う〜ん、どっちが良いんでしょうね　笑」
「でも、寒くても運動しないと、また太っちゃいますよ〜」

「ダイエットでもしてるの？」

「職業柄食べることが多いんで、
常に意識はしてるつもりなんですが、なかなかね〜　笑」

「食べ物も気をつけてる？」

「気をつけてますよ、もちろん。
そうだ。プロテインって効きますかね？」

「プロテインか〜。まぁ、飲み方さえ注意して飲めばね」

「量とか時間とかですか？」

「それもあるけど、そもそも運動して筋肉がつく仕組みだったり、
プロテインがどういう作用をするのかって知ってる？」

「あんまり良くわかってないですね　笑」

「そういうことをきちんと知ってないと、
プロテインは身体に負担になることだってあるんだよ」

「どんな仕組みなんでしょう？」

「プロテインって言うけど、
中身はタンパク質だっていうことくらいは知ってるだろ？
人間の体はそのほとんどがタンパク質で出来てる。
タンパク質っていうのは、実際はアミノ酸っていう分子の集まりでさ、
これが身体中に運ばれて様々な形に作られるんだ。
髪の毛や肌、臓器だってこのアミノ酸で出来てるんだぜ。
運動すると次の日筋肉痛になったりするじゃない？
筋肉っていうのは細い繊維の集まりなんだけど、
それが運動することで切れていくんだ。だから痛みが出る。
それが治るときに、この細さじゃダメだからもっと太いものを作ろうってなる。
これが超回復って言って筋肉が大きく、増えていく仕組みさ。
ちなみに筋肉っていうのはものすごくエネルギーを使うから、
筋肉がつけば、何もしなくても身体の基礎代謝量が上がる。
たくさん食べてもエネルギーを使ってくれるから、身体に蓄積されない、
つまり太りにくい身体になるんだよ」

「へぇ〜初めて聞いたかもしれません、そんなこと」

「筋肉はさ、脂肪に比べて重いのね。
だから運動始めてダイエットの初期に、
全然体重が減らないなんて思うかもしれないんだ。
それは筋肉がついてきてる証拠でもあるから気にしちゃいけない」

「プロテインの仕組みはどんなですか？」

「さっき運動すると筋肉の繊維が切れるって話したけど、
そういう修復にももちろんアミノ酸は使われるわけ。
その必要な時にアミノ酸が足りないとうまく修復が出来ない。
つまり筋肉をつけたいなんて人は必要十分な量を摂る必要があるんだ。
その量は体重や運動負荷の強度なんかでも違うんだけど、
一般的に健康維持が目的な人で体重１kgに対して１g、１日でね。
筋肉をつけたい人で１.５g〜２gくらいかな。
身体が自分で合成出来ないアミノ酸を必須アミノ酸って言って、
自分で作れないから食べ物から摂る必要があるんだ。
タンパク質の多い食べ物はお肉・魚・豆類・豆腐・乳製品なんかだな」

「なるほどね〜。
最近、あんまり運動をしない人でもプロテイン飲んでますよね？
あれはどういう？？？」

「うん。食事からタンパク質を摂ろうとすると他の余計なもの、
つまり油分や塩分だったり、カロリーの高い食事になってしまったりするだろ？
市販されてるプロテインはそういう部分でタンパク質に特化してるから、
余計なものを摂らなくていいっていう意味で飲まれてるんだ」

「そっか。それは良いですね。プロテインならなんでも良いんですか？」

「プロテインって一言で言っても大きく分けて３種類あってさ。
乳製品から抽出されるホエイプロテイン、カゼイプロテイン、
ビーガンの人達が使う植物性プロテインがあって、
一般的にはホエイとカゼイかな。ホエイは吸収が早いから運動直後に、
カゼイプロテインは吸収が遅いから、夜寝る前に飲むと良いんだよ」

「そういう知識も大事ですね〜。勉強になります　笑」

「運動をしない人でも、例えばダイエット目的に使うなら、
１日１食をこのプロテインに変えるとかで使っている人が多いな。
プロテインは消化に時間がかかるものが多いから、
空腹を感じにくいっていう効果もあるんだ。
あるいはタンパク質の少ないダイエット食にプラスして摂ったりすると、
筋肉を維持出来たりもする」

「プロテインっていわゆる副作用みたいなものってないんですかね？
１００％安全なんでしょうか？」

「国産のものなら安全性は大丈夫だけど、問題になるのが摂りすぎなんだ。
プロテインだってカロリーはある。食事と組み合わせて使う場合が多いから、
１日の総カロリーに気を配る必要がある。
ダイエットのつもりが太っちゃったなんてことになりかねないからさ。
それとこっちは大問題なんだけど、実は僕がやってしまった失敗なんだ」

「何を間違ったんですか？　笑」

「僕はもともと肝臓の機能がそれほど強くないみたいでさ、
摂りすぎたタンパク質を処理出来なくて脂肪肝になってしまったんだ。
健康診断の血液検査でわかったんだけど、これにはとても注意が必要なんだ。
肝臓の機能が強いか弱いかなんて、特に若いうちは気にもしないじゃない？
プロテインを本格的に使う人は、
時々血液検査して肝臓機能の数値を見た方がいいな。
タンパク質は主に肝臓で代謝されるものなんだよ」

「それは結構怖いことですね！」

「あぁ。なんでも過ぎたるは及ばざるが如しだよ」

「やり過ぎはダメだってことですね　笑」

「そういうこと。なんでもバランスが肝心なんだ」

　　　　　「はい。コーヒー入りましたよ」