第二回 「自己肯定感が低いと生きるのがつらくなる理由その1」
やー、みなさんお疲れ様。今日もみんな、生きてて本当に偉い。
生きるのってほんと大変。それでも今日を生きたあなたが、私は本当に
すごいと思うし、素晴らしいと思うんだ。
なんでそう思うのか。大げさだと思うかな。おべんちゃらだと思うかな。
でも私は本気の本気だよ。だって、生きるの、つらかったから。
そして、50年近く生きた今、生きてるってすげぇ! って毎日思えるようになったから。
第二回の今日は、私の過去の話を「例題」としながら、
「どうして自己肯定感が低いと生きることがつらくなるのか?」
についてお話をしていきたい。
自分の過去の話は単なる事例として挙げたいだけなのだが、ともすると「こんなに自分はかわいそうだったアピール」のように感じて不快な思いをされる方もいると思うので、できるだけ客観的に、冷静に書くように腐心する腹積もりではある。
あるのだが、そういう自己憐憫的な臭さ(笑)を感じる人がいたら、
ごめんちょ。
物心ついたときから、自己否定のオンパレードだった気がする。私は太っていたので、とにかく足が遅かった。兄からは「鈍ガメ」とののしられ、近所の子供たちと遊んでも、いつもみそっかすだった。あ、若い子には伝わらないかな? 友達から対等の扱いをしてもらえない子供という意味。何をやっても普通未満。こういう子には昭和の子は容赦なかった。一コ上の子からわざと素振りのふりしてプラスチックのバットフルスイングで殴られたり、スライディングのふりして飛び蹴りくらったり。幼稚園にして「やられグセ」が染みついてたな。
しかし、幸か不幸か、私は尋常じゃなく痛みに強い子だった。なので、実はこれらのいじめ?もまったく効かなかった。
なんで私がそんな特異体質だったのかというと、父親が毎日母親にキレちらかす面前DV男だったからだ。
言葉によるDVを受け続けると、前頭葉が委縮し、痛覚が鈍くなることがある……らしい。これ心理の専門家に聞いた話ではあるのだが、ニュースソースの論文にはいきつけてないので、あくまでそういう話もあるんだ、へー、ぐらいに聞いといてほしい。
もしそうだったら合点がいく、ということで。
とにかく、私は車に轢かれてもたいして痛くない体質(小2のときに兄に「少年ジャンプ買ってこい」とパシられたときに、本当に轢かれたのだが、あんまり痛くなかった。むしろ救急車を呼ばれて親に知られる方が嫌だった……がしかし、駆け付けた大人たちによって救急車に運ばれてしまった苦笑)となり、肉体的ないじめは実は対して苦にならなかった。
問題は心の方だった。誰かに蹂躙されるクセが付いていた。自分の意見は、言えなくなっていた。
極めつけは毎日父から怒鳴られる母親を、父が怖くて何もできなかったという自信の喪失と劣等感だった。毎日枕で耳をふさいで眠ることしかできない自分を責め続けた。
こんな毎日は井上少年の自己肯定感を極めて低く形成した。当然のように小5から高3までいじめられることとなる。やがて弱さを抱え続ける劣等感が限界に達し、大学でボクシングを始め、山梨県ライト級代表としてプレ国体に出場。強くなると調子に乗り(笑)、「殺し屋」などという恥ずかしいあだ名をつけられるまでになるのだが(本当に笑うしかない)、本題はそこではない。ボクシングで強くなったところで、自己肯定感が低いままであったため、井上青年の人生はその後もつらいまんま続いた。
なぜか?
これが今日お伝えしたい、「自己肯定感が低いと生きることがつらくなる理由その①」だ。
自己肯定感が低いと、無意識に
「他人が正しくて自分は間違っている」
と思ってしまうのだ。
どうしてそれが「つらい」につながるのか。まず、大前提として、自分の人生の主役は自分である。主役である自分には意思があり、やりたいこともやりたくないことも他人とは全然違う。
それなのに、自分よりも他人の意見だけを尊重してしまい、自分は表にはなにも出さずに耐えてしまうのだ。周りからは、いつもと変わらないようにしか見えない(この生き方をしていると、感情を隠すというか無感動になるのがとてもうまくなってしまう)ので、誰も本人が我慢していることに気づかない。というか本人がまず自分が我慢していることに気づかない。
結果、無意識下でストレスが溜まりまくり、本人さえも知らないまま膨張していくので、「何か理由がなくても生きるのがつらい」という状況に陥ってしまう。さらに、他人の意見は自分よりも上位存在となるため、言われるがままに自分を犠牲にして他人のために動いてしまう。結果できそこないのロボットのような人生をひたすら歩む羽目になってしまうのだ。
例えば私の場合。ただただ生きるのが辛くなり、毎日死にたいな、と思っていた30代前半。結婚生活も数年が経ち、子供もできたが、元妻は専業主婦なのに家事もろくにしないため、残業が終わってから子供のご飯を作って掃除を始めることもざらだった。
しかし、「自分より他人が正しい」と思っていたため、強権的な元嫁とその母親のいいなりに毎日を過ごし、給料も仕事の食費交通費を含めた毎月5万を除き、毎月37万を渡していた。それでも子供のために月々貯金してくれてると思っていたら、元嫁は家賃7万すら滞納していた。
不動産事務所からの電話でそのことが私に発覚すると、子供を連れていきなり実家に逃げ、子供の幼稚園も勝手にやめ、戸籍も知らずに抜け住民票も移されていて、まともに会話しないまま気がついたら離婚していたという、B級ドラマみたいな展開が待っていた。
さらにやけでハンコをついた離婚届も3か月遅れで提出をされた。あとから知ったのだが、そうすると私が親権に手出しできなくなるそうだ。いきなり家族と金を失った私は、その後数年間うつ病に苦しめられることになる。
いかがだろうか。極端な例かもしれないが、自己肯定感が低く、自分をないがしろにしてしまうと、ひどい女に求められるまんまに結婚してしまい、求められままに金と労力を差し出し、子供まで持っていかれてしまうこともありうる、というお話だ。自分を大事にできていれば、元嫁と結婚していたとしても、まったく違う結果になっていたと思う。彼女のS気質というか、いじめたい欲求を助長したのは、間違いなく私の自己肯定感の低さなのだ。
低い自己肯定感こそ、あなたの人生を地獄に落とすおそるべきツールである、と断言しよう。
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