"幹事の鬼"と呼ばれた私が気を付ける8つのポイント【準備完璧ガイド】
私は新卒でIT業界に入り、今年で社会人13年目になります。
人を笑顔にすることが好きで、過去に約20回社内イベントの幹事を担当したことがあります。
同僚からは経験の多さから"幹事の鬼"と呼ばれたこともあります。
イベントを担当するたびに毎回目指しているのは、
"参加者に笑顔で帰宅していただく"ことです。
社内イベントとはいえ、
日々の忙しい業務を切り上げて集まっていただいてるわけですから、せっかくなら楽しいひとときを過ごしてもらいたいと思っています。
数年前の幹事担当時は出席者から、
「すごいよかったよ〜!来年もやってくれるのかな?!」
と言っていただけました。
また、いつもは寡黙な社長も同じことを言ってくれましたので、担当を立候補してよかったと心から思いました。
ただ、はじめからうまく進められたわけではありません。
初めて担当をお願いされた時は、
社会人1年目の時でした。
お願いされた内容は、初回にしては難易度は若干高く、普段交流が少ないチーム同士の懇親会でした。
正直、不安しかありませんでした。
幹事なんて自分に務まるのだろうか。
出席者を楽しませることができるだろうか。
どのような流れで進めればいいのだろうか。
考えたら切りがありませんでしたが、
大学生の頃にサークル活動で幹事を担当した経験から下記の通り実施してみました。
各チームリーダーにスケジュールをヒアリング
お店とコース料理の予約
迎えた当日、
出席者はとてもつまらなさそうに帰っていきました。
大失敗です。
さらに気を配るべきポイントも不足しており、後日先輩方に注意されてしまいました。
では、具体的にどのような点を失敗したのかを踏まえながら、良い企画のやり方を書いてみたいと思います。
1. 幹事を募ろう
初めて幹事をお願いされた人あるあるなのですが、
自分一人でやらなければいけないと勝手に決めつけてしまいます。
依頼をしてくる人は、
主体的に動いて欲しい人にお願いをしているだけで、一人でやって欲しいとは一言も言っていません。
私はここを勘違いしていたので、全てを一人で背負ってしまいました。
そのため、後述に記載している「お店選び」から「参加費集め」、「日にちの周知」などをすべて1人で実施していました。
上記の作業内容を見ていただければわかりますが、前後の作業につながりはなく、作業分担が可能です。
メンバーは可能な限り複数名で担当したほうが負荷も減りますのでオススメです。
2. 日程を決めよう(食事の希望&アレルギー確認含む)
招待する人数が少なければ、
全員に出欠表の記入を依頼しても大丈夫ですが、
大変なのでオススメできません。
なぜ大変なのか?
それは、周囲にバレないように欠席しようとする社員が存在する可能性があるからです。
理由はいろいろあります。
飲み会がそもそも嫌い
懇親会の出席者リストに敵対する社員がいる
面倒くさい
この出席したくない社員は、
出欠表の期限間近まで記入しません。
そして、幹事を困らせる記入をしてきます。
それは、全員が出席可能な日に「欠席」を入力するのです。
これにより、全員が出席できる日がなくなります。
理解のある上司であれば、
数名の欠席者がいても一番出席者が多い日に日程が確定します。
しかし、頭の固い上司である場合、
懇親会は全員出席が当たり前だと考えている可能性があり、再度日程調整をさせられることになります。
万が一、上司に相談せずに数名の欠席者がいる場合でも懇親会を強行すると、なぜか幹事が怒られる事態になる可能性もあります。
だからと言って、出欠表の閲覧権限を幹事に限定するのも、上記の欠席したいメンバーから反感を買うことになりますのでオススメできません。
回りくどくなりましたが、
これを回避するのは簡単です。
各チームリーダーに日程の候補日を送れば大丈夫です。
チームごとに回答をもらい、
全チームが出席できる日程で確定すれば大丈夫です。
万が一、欠席するメンバーがいたとしても、欠席したチームの責任になりますので幹事が咎められることはありません。
また、このタイミングで「食事の希望」と「アレルギー確認」も合わせて実施しておくと後続のお店選びで楽になりますので、オススメです。
なお、補足ですが、候補日に1ヶ月後まで入れておくと日程が決まる可能性は高く、何度も調整をする必要がなくなります。
直近の日程ばかりを候補日とした場合、厳しい上司の場合は「他チームのことを考えてない」などと理不尽に注意をしてくる可能性がありますので、候補日は範囲を大きめに設定するのがオススメです。
3. 開催地・予算・お店を決めよう
開催地と予算については、社内イベントの中で一番決定するのが難しい内容になります。
結論から申し上げますと、
関係者の中で一番偉い人に決めてもらうのが良いです。
開催地に関しては、
偉い人であれば過去の実績も知っていますし、
新規参画者の最寄駅なども面接を通して知っていますので、適切な開催地を指定してくれます。
また、予算も偉い人が決めてくれれば幹事は参加者から反感を買うことはありません。
幹事だけで予算を決める場合は、あまりにも高すぎると社員から反感を買いますので、3,500円〜5,000円ぐらいが相場かと思います。
レクリエーションがある場合は景品代も含まれます。
可能であれば、会社の経費として落とすことができるか偉い人に確認できるとベストです。
景品代のみ経費にできるだけでも、参加費分のコース料理が選べますので、満足度が高くなります。
最後にお店を選ぶポイントです。
喫煙者が出席者の中にいるか先輩方に確認をしたほうがいいです。
どんなに良いお店でも、禁煙のお店だと喫煙者は怒ります。
そのため、喫煙が可能であるかの確認が大事です。
どうしても禁煙のお店しか見つからない場合は、喫煙所が備え付けられているお店を探すと良いです。
4. 案内メール(参加費の集金タイミング含む)を書こう
案内メールは参加者のモチベーションに関わりますので、手を抜いてはいけません。
当日、笑顔で帰宅いただくには参加者が楽しみにしてくれる必要があります。
私が初めて幹事を担当した時に送った案内メールです。
【ご連絡】懇親会の開催(xx/xx yy:yy)につきまして
とても物足りないです。
事務的で心を感じないメールになっています。
先ほどのメールを変えてみたいと思います。
【ご連絡】懇親会の(xx/xx yy:yy)ご案内
かなり変わったと思います。
ただ、メール本文が長すぎると読んでくれない人もいますので、コンパクトにしながらも心をこめた本文の作成が求められます。
5. 乾杯・締めの挨拶を依頼しよう
私が大学のサークルで幹事を務めていた時、
乾杯の挨拶は自分自身で担当する文化でした。
同じ感覚で初めての幹事の時に、
乾杯の挨拶を自分自身で行なってしまいました。
すぐさま先輩に注意されました。
今思うととても恥ずかしいです。
当たり前のことですが、
社会人においては目上の方にお願いをする必要があります。
当日に依頼をすると、怒られる可能性がありますので、事前に依頼しておく必要があります。
乾杯の挨拶は出席者の中で上から2番目に偉い人、
締めの挨拶は1番偉い人に依頼をしておけば問題ありません。
大事なのは乾杯と締めの挨拶をする時間を決めておき、依頼者へも当日の予定を共有しておくことです。
例えば、19:00〜21:00の懇親会であれば、乾杯は19:00、締めは20:45といった具合です。
締めは終了15分前としましたが、偉い人に何分前が良いのか相談しながら決めるのも良いと思います。
6. 当日はお店の設備案内と司会をしよう
6-1. お店の設備案内
まず、誰よりも一番早くお店に着かなければいけません。
私は幹事を担当すると、業務中は常に時間が気になってソワソワしてしまいます笑
お店に着きましたら、
店員の方に上着や荷物を収納できる場所を質問しておきます。
また、喫煙所がある場合は場所を先に聞いておきます。
開始時間が近づき、続々と出席者がお店に到着します。
もしも余裕があるのであれば、座る席を指定しても良いと思います。
ただ、これはリスクがあり、
不仲の社員同士が同じテーブルになってしまうと、
幹事の責任になってしまいます。
正直、普段交流のないチームの社内事情なんて知っているはずがありません。
そのため、席については、
「お好きな席にお座りください。」
とだけお伝えし、
上着や荷物の収納場所、喫煙所についてご説明するだけで大丈夫です。
大抵の場合は笑顔で着席してもらえます。
6-2. 司会
特に特別なことをする必要はありません。
乾杯と締めの挨拶、レクリエーションの時間になったら、出席者の前で案内をするだけとなります。
時間を忘れてしまう場合は携帯電話のアラーム機能を活用すると良いと思います。
余談になりますが、
十数年以上前であれば、幹事が参加者の注文を代わりに受けて、店員に注文することもありました。
ただ、令和の時代にそれを求める方はあまり見ないようになりました。
むしろ、上記対応をした場合、幹事がテーブルから常に抜けている状態となるため、同じテーブルにいる参加者にとってはあまり好ましくありません。
そのため、本記事では幹事の注文受けについては除外とさせていただきました。
7. レクリエーションをしよう
こちらについては別記事に記載していますので、下記をご参照ください。
一部有料記事となっていますが、とても有益な情報となっています。
8. 会計報告メールを送ろう
社内イベントは終わってからも仕事があります。
それは参加者全員に会計報告メールをお送りすることです。
数百円の残金であろうと、黙ってポケットマネーにしてしまうと、参加者からの信頼が落ちる可能性があります。
お金の使い道については見える化して、むしろ信頼できる関係性を作るほうがオススメです。
【ご連絡】懇親会の会計報告
いかがでしたでしょうか。
幹事は本当に大変です。
正直、本記事の内容通りに幹事をされている方はまず見たことがありません。
幹事も通常業務がありますので、これだけの作業を業務時間内に収めるのは無理だと思います。
そのため、すべてを網羅する必要というものはなく、みなさまの会社の雰囲気に合わせて取捨選択をしていただくのが良いと思います。
むしろすべてを完璧にやろうとして、幹事自身がストレスを感じてしまうと参加者の方達も笑顔になることはできないと思います。
「人を笑顔にするためにやっている」
というベースを忘れずに幹事の仕事を楽しく実施いただければと思います。