天地一切へ感恩
天地一切に対する恩ということを、しみじみと知らねばならぬ。
真に心の底からこのことが分かって来れば、人なり物なりを損うということはできぬ。一切をそれぞれに活かしてやるということが分かる。
どんな微細なものに対しても、“有難い”“ご苦労だ”という気が起きる。
自己直接の利害にばかり気をとられて、どうしても、大局的に、天地一切に対するご恩報じ、ご奉公ということが忘れがちになる。
すべてのものに感謝し、心からの好意をよせて、これを取り扱うようにせねばならぬ。
自分というものが、どれほど、天地一切からご厄介になっているかということを、よくよく会得せねばならぬ。
自己が天国に籍をおく時は、周囲一切が善意にしか映ぜぬ。他を恨んだり、呪うたり、ねたんだりする間は、どんな才能があり力があり、権勢があり声望があっても、断じて、その人は天国に籍をおいている人ではない。
このことは、自分自身を内省する上にも最も正確な標準となるから、つねに怠らず、自分で自分を監視し、自分で自分と角力をとっているべきである。
『信仰覚書』 出口日出麿
これまでのお示し
夫婦は愛によって結合しているものである。
https://note.com/azumanohikari/n/na20983559c8b
反省と忍耐
https://note.com/azumanohikari/n/n0d2416f89fa4