『きしみ卿のタンタカタン ~きしむ海と空と死と~ 短歌10+1首』
青い青い動物の背中で世界が生まれ真っ青な波だった僕ら
人間のことを思って泳いでる魚なんていないよ今では
築地からお魚がえりの海の匂い涙も宙返りして空へ
幸せなケンコウコツになりなさい 羽がはえて飛んでゆけるほどの
野に放つバームクーヘン転がって野性にかえり一斉に空へ
無防備に靴ひも結んでいたせいで野生の空に食べられて碧く
葬列がのびたあぜ道 白と黒 はためく悲しみに花びらだけ泣く
高いほうから低いほうへみんなみんな流されて墓標だけピカピカと
月の下 言葉失くした老詩人の死体枯れ葉に埋もれ静か
ガラス灯のさんざめく息 夜の声 秘密の押し入れビー玉かしまし
アルパカの泣いてるようなつぶらさで世界のことを潤ませていこう
水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。 ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。