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東京夜探偵 11 表参道のクリスマス

クリスマス直前の休日の夜。時間は19時過ぎ。原宿駅で降りて表参道を歩く。原宿駅→明治通り→青山通り。高台の端にある原宿駅から明治通りへ向かってはまっすぐな下り道。一番低いところをかつて渋谷川が流れて谷を形作っていた。その手前の明治通りの交差点。ここ数年で目まぐるしく変わり、いまはオモカドとハラカドという2つの商業施設が交差点を挟んで対角線上に向かい合って建つ。街でよく見かけるビルディングとは趣きが異なりゴツゴツした岩のような印象。どちらにも入ったことはないので中はどうなっているのかはちょっと興味のあるところ。そしてどちらも渋谷の大地主東急が手掛けている東急プラザだ。ついにここまで進出してきたか。

オモカド
ハラカド

信号を渡る。表参道の両岸をいろどる欅並木はもう葉を落としているが、師走の夜は代わりに電飾を幹に枝に巻きつけられて夜光る造形物に生まれ変わる。その写真を撮るための絶好のポジションを目指して横断中に写真を撮る人々が多いのだろう、警備員が立ちどまらず渡るようにしきりに促し続ける。

明治通りから青山通りへ向かっては一転上り坂になる。原宿駅から明治通りへ向けては駅方向へ向かう人々が多かった、帰宅の時間なのだろう。反対に青山通りへ向かうと人々の背中を追う形になる。表参道駅へ向かう人が多いということだろう。

この道を歩くのは数年ぶり。少し来ない間に風景がずいぶん変わった。多くの海外ブランドが路面店を出している。通りの向かいは同潤会アパート跡地に建てられた表参道ヒルズの建物が続いている。一方のこちら側はこれまで再開発されずに昔からの店舗が多かった印象があるが、それゆえに絶好のロケーションとして海外ブランドが進出してきたのだろう。買い物もしないし店舗内にも入らないが、外から見ているだけで楽しめるようなディスプレイがされている。

長い坂を上りきると表参道交差点。昔はここには何があったっけ?もう思い出せないが、今はそこには某ブランドのクリスマスツリー。

変わりゆく街の風景に驚きながらも一本裏に入ればまだ昔からの街の姿も残っているところも見たい気はするが、今宵はここまで。

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