見出し画像

海老烏賊ガリバ田中角栄

ヤリイカが食べたくなり、買ってきた。取り寄せた富山産白海老も残っているので、これも一緒に炒めてしまおう。


材料

富山産白海老  50グラム
ヤリイカ    1パック(1匹分?)
マッシュルーム 6個
大蒜      1欠け
玉葱      半分
ブロッコリー  半分
バター     50グラム
醤油      大匙2
胡椒      少々

ガーッリクバター炒め、ガリバタ、た、田中角栄を妄想しながら料理開始。
今でも語り継がれる様々な逸話がある個性的な総理大臣だった田中角栄。
例を挙げると、
一度会った人の顔と名前はほぼ記憶。もし思い出せなくても、
「君、名前は何だったかな?」
「●●です」と相手が苗字を名乗ると、
「違う、下の名前だよ」
と言って、巧みに聞き出した。

「結論を先に言え。理由を三つに限定しろ」が口癖で、陳情は1件につき3分で決断。その場で出来る出来ないときっぱりと返答。
決断と行動の速さ、実行力から「コンピューター付きブルドーザー」の渾名。

東京拘置所に収監中、極度の暑がりだったので、アイスクリームを自費で購入出来るようにしろと厚生大臣に圧力。そのお陰で、今でも東京拘置所ではアイスクリームを自費購入出来るとか。私は収監されたことがないので真偽不明。

群馬県の水上に愛人がいて、そこに行くために造った駅が上越新幹線しか止まらない上毛高原駅だった。等。

とんでもない金権政治家と非難した人もいたが、地元の新潟ではいまだに英雄で、新潟県浦佐駅前の銅像には雪除けの覆いまで付けられています。


大蒜を微塵切り

大正七年(1918)新潟県に生まれた角栄、幼少の頃、ジフテリアに罹り、吃音症となり、矯正のために浪花節を練習したといいます。
後年、濁声で「まー、そのー」という独特な口調をよく真似されていましたが、その後遺症?
高等小学校卒業後に上京。土木建設事務所に勤務。昭和十二年(1938)に独立。その後、陸軍に入隊。
現行憲法下で行われた第23回総選挙で当選。衆議院議員となり政治家としてのキャリアをスタート。


マッシュルームを半分に切る。

現在の我々の生活に関わることの多くに、角栄は関係しています。
彼が持論とした日本列島改造論。高速道路や新幹線で物流や人の流れを迅速化して、人や物の流れを都市から地方に逆流させて日本全体を豊かにするという主旨。
前述した第23回総選挙の前、第22回総選挙では落選していましたが、その時に演説で述べた言葉が、その原点かと思われます。
「三国峠を崩せば、新潟の雪は関東方面に流れて、雪害も減る。削り取った土で埋め立てれば、佐渡まで陸続きになる」


ブロッコリーを茹でる。

どかた家を除く殆どの家にはテレビがあると思います。チャンネル数も数多い。これは角栄が郵政大臣だった時、民放34社、36局に一括して放送免許を交付したことが一因。
「テレビジョンが90万台しか普及していないのに、放送局が増えても意味ないのではないか」という国会での質問に、
「今後15年でテレビの普及は1500万台を超える」と答弁。
その通りになりました。


バター40グラムで玉葱を炒める。

自ら北京に飛んで、当時の首相、周恩来と会談。日中関係正常化を成し遂げました。
米国の現役大統領が初めて来日したのも角栄の在任中。因みにフォード大統領です。
外交でも、独自の判断と行動で数々の成果。
資源確保のためにアラブ寄りの外交。東南アジア諸国を訪問したのも資源ルート確保のため。ソ連のブレジネフ書記長と会談等々。


大蒜、茹で上がったブロッコリーの茎、マッシュルーム、海老を投入。

真に日本の国益を考えて、国民すべてを幸福にしたいと尽力したと思っています。しかし、それがよくなかった。
虎の尾を踏んだということ。
当時の大統領補佐官、キッシンジャーが1972年8月31日付け文書で
田中角栄を始めとする日本人を口汚く非難する言葉を記しています。
「ジャップが上前をはねた」the Japs take the cake.
この前には、sons of bitchesとも。頭から湯気が出ている様子が見えるようです。
先述したフォード大統領来日も、角栄牽制のためだったのではないか?
原因はエクソン、モービル、シェプロン等の米国企業を含む国際石油資本を介さずに資源を確保しようとしたから。米国企業に行くべき儲けを無視した。それが上前をはねたということ。
そして、ついに罠が仕掛けられました。


ブロッコリーの房投入。追いバター10グラム投入。醤油を入れて混ぜ合わせる。

ロッキード事件。
平たく言えば、業績不振だったロッキード社が全日本空輸に航空機を売り込み。販売を仲介した丸紅社長、そして首相を退任していた田中角栄も巨額のリベートを受け取ったとして、贈収賄容疑を掛けられて逮捕。
元首相の疑獄事件として、金に汚い政治家というイメージが付いて回るように。


海老烏賊ガリバ田中角栄

イカはタウリン豊富。海老からはキチンキトサンと海の栄養たっぷり。ブロッコリー、玉葱、大蒜にマッシュルームと畑の栄養との絶妙コラボ。
全体に甘じょっぱい味。味変には七味唐辛子がおすすめ。

昔も今も、この国は米国の支配下。
わかりやすい例では、東京上空は米軍横田基地の管制下。西から飛行機で行けばよくわかりますが、羽田まで真っ直ぐ飛ばずに千葉方面に迂回するのはそのため。
フォード以来、大統領が来日する際、彼等は横田基地にエアフォースワンで乗り込んできます。羽田や成田には降りない。つまり税関を通っていない。
米国領としか見ていない証拠。
日米合同委員会が月二回、開催され、米軍の司令官と官僚が会談し、米軍が指示する政策が政府方針にされていく。

日本の首相で長期安定政権を維持出来るのは親米派。中曽根康弘、小泉純一郎、安倍晋三等。
本当に日本国民のために働く政治家は消される運命。参政党の皆様がそうならないように祈るばかりです。

田中角栄の首相在任日数は886日。ロッキードという罠に嵌められても、その後の選挙ではトップ当選続き。闇将軍ともキングメーカーとも呼ばれて影響力を行使し続けたのは大したものです。
評価の振れ幅が大きい政治家、田中角栄を妄想しながら、海老烏賊ガリバ田中角栄をご馳走様でした。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?