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新人育成のイロハ、お伝えします(後編)

3月も半ば、年度末でどこの企業様も忙しくお過ごしかと思います。新年度はもう目の前、いよいよ待望の新人さんが入社してきます。準備はいかがでしょうか。
前編では、「新人育成」についてざっくりと説明させていただきましたが、後編ではその具体的な内容をお届けしたいと思います。


新入社員さんってこんな人

前編でも触れましたが、新入社員は「Z世代」と呼ばれる人達です。この世代は、今まで私たち(=40代・団塊ジュニアの世代とします。笑)が当たり前に感じていたのとは全く違う価値観を持っていると言われています。

※補足:前回触れさせていただいた「Z世代とは」についての内容です。

これからの未来を担う重要な世代であることはもちろん、この世代の消費傾向は今後のビジネスにおいても大きな指針となるものです。これを機会に、前編でも触れた「Z世代」とはどんな人達なのか、項目別に深堀りしていきましょう。

・デジタルネイティブ
Z世代の少し前、80年代生まれにもネット環境は当たり前のように普及していましたが、「Z世代」はマスメディア離れが顕著に進んでおり、SNSを重視し、テレビの重要度が低いという特徴があります。

・ネットリテラシーが高い
ネットリテラシーは高く、インターネットとの関わり方も成熟しています。虚偽の情報に惑わされず、情報ソースの取捨選択も巧みです。ありとあらゆる情報が錯綜するネットの本質を理解して利用することができます。

・ダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(受容)を重視する
「Z世代」は、個々の多様性を尊重します。それぞれが違って、それを受け入れ合いましょう、ということですね。人権意識も成熟しており、マイノリティに対する受容も進んでいます。

・新しいテクノロジーへの関心が高い
VR、ARを駆使したエンターテイメントや学習、ライブ配信などへの関心が高く、日常的に利用しています。また、スマートフォンの普及率も高く、高度なテクノロジーを駆使したデバイスを当たり前のように使用しています。

・モノより体験
消費に消極的で物欲が薄い傾向にあります。ただし、自分が価値を認めるモノや「体験」にはお金を惜しみません。

・ワークライフバランスを重視する傾向がある
たとえ高賃金だとしても、プライベートな時間が取れないような仕事は好みません。仕事での成功より、自分の時間を大切にしたいと考えています。

・SDGs、社会貢献への意欲が高い
前述の通り、ダイバーシティなどの社会問題に対する意識が高いだけでなく、SDGsにも関心が高く、より良い社会への貢献にも意欲的です。

・安定的で堅実な企業への就労を望む
リスクを取って成功を目指すよりも、安定した働き方を希望する傾向があります。

・理不尽な評価や理由がはっきりとしない社内評価には納得しない
いわゆるハラスメントや昔ながらの上下関係を振りかざすような人には決して屈しません。


「Z世代」具体的な育成方法

以上の「世代特性」をよく見ると、「Z世代」をどのように育てたら良いのかが見えてきます。

例えば、『ダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(受容)を重視する』という特性のあるZ世代、一律で画一的な教育は、個性を潰される、窮屈で不寛容だと感じるかもしれません。また、競争意識も低いため、互いに競わせるような教育も心に響かないでしょう。

特に注意していただきたいのは、団塊ジュニア以前の世代の方!「寝ないで働いて、バリバリお金を稼いで成功しよう!」などとハッパをかけるのは、すでに「パワハラ」と捉えられても仕方がないのだ、と、心に留めておいてくださいね!

まとめると、

  • 個性を認め、個別の対応が時には必要

  • 「金銭的成功」ではなく、個人の目標設定を

  • 高圧的でなく、同じ目線を持つ仲間として認める

このあたりがポイントになってきます。
「このやり方が正しい、みんなと一律で同じようにやらせる」ではなく、「個々の特性を認め合い、一緒に成長していける」そんな教育がZ世代には求められているのではないでしょうか。


「リアルなスキル」を意識しよう

名の知れた大学を出て、モーレツに寝ないで働く…そんな「姿勢」と「属性」で評価される時代は過去になりつつあります。性別、就労時間、学歴などの属性ではなく、「リアルなスキル」を身につけていきましょう、そんな教育が求められています。

では具体的に「リアルなスキル」とはなんでしょうか。

大別すると、「社会人としての基礎能力」「業界等の特性に応じた能力」になります。


新人さんには「OS」のインストールを!

2つの「リアルなスキル」、これは、基礎的な能力と、基礎能力を前提に身につけた能力、という言い方ができるかと思います。

これはパソコンで言うところの「OS」「アプリ」の関係だと考えていただければ理解がしやすいのではないでしょうか。

出典:経済産業省/社会人基礎力「人生100年時代の社会人基礎力」説明資料①

「社会人としての基礎能力」は「OS」に当たる部分です。
以下に分類されます。
キャリア意識、マインド…たえず持ち続ける「仕事をする理由」です。これを失うと仕事をする理由がなくなってしまいます。
社会人基礎力…ビジネスパーソンとしての「常識」です。入社初期に学ぶ必要があります。

「業界等の特性の応じた能力」は、「アプリ」に当たります。
以下に分類されます。
社内スキル…職場ごとに異なる「会社での仕事の進め方」です。
専門スキル…皆さんのイメージする、いわゆる「スキル」の部分です。ここが個人の付加価値の源泉となります。たえずアップデートが必要なスキルでもあります。

これらスキルの中で、新入社員に教育しなければならないのは、「社会人基礎力」。

経済産業省が有識者会議によって定義した「社会的基礎力」は、以下の3つの能力、12の能力要素となっています。

  • 前に踏み出す力…・主体性・働きかけ・実行力

  • 考え抜く力…・課題発見力・計画力・想像力

  • チームで働く力…・発信力・傾聴力・柔軟性・状況把握力・規律性・ストレスコントロール力

出典:経済産業省/社会人基礎力「人生100年時代の社会人基礎力」説明資料②

項目別に見ると、当たり前のようにも見えますが、こうして「見える化」することで、得意な部分、足りない部分、研修すべき項目がはっきりとします。
入社1年目でこれらすべてを完璧に身につけるのは難しいかもしれません。しかし、「あなた達はこれを身につけることで、キャリアの成長に役立ちますよ」と伝えることは新人さんの成長に大いに役立つと考えております。


人材アセスメントの活用

「社会的基礎力」が新人教育のスタート!さて、まずは何をすればいいのでしょう。
ここからは業種、職種によっても、また企業によっても様々なアプローチがありますので、どうぞ私に相談してください!(笑)

…と、言いたいところですが、弊社の取り組みをひとつ紹介させていただきます。

・人材アセスメントの活用
現在、人材アセスメントは多岐に渡り種類も多く、これらを有効活用している企業さまも多いのではないでしょうか。
しかし、その多くが「採用」だけにとどまっているケースも多々あるので、これを人材の「配置」「育成」にも活用してみるのもひとつの方法です。

出典:人材アセスメント | 人材育成・研修のリクルートマネジメントソリューションズ 

人材の「配置」や「育成」といった観点では、弊社でも企業さまの利用目的に応じて、様々なアセスメントの中から適切なツールをご提案させて頂いております。

その中の一例として、精神医学と大脳生理学に基づいた診断で、「持って生まれた変わりにくい情動」と「後天的に経験や学習によって形成された心の状態」を分けて判断できる「PSAパーソナリティ診断」(※株式会社イーブリッジ・C社提供)を用いながら、チーム編成やメンターの選別、上司と部下の関係性構築、メンバーマネジメント手法を考えさせて頂くケースもあります。
(ご興味がありましたらお気軽にご相談ください!)


1年目を乗り切った先には…

新入社員を受け入れる企業にとって、もっとも避けたいのが「早期離職」。意欲を持って入社してくれた新人さんが仕事に慣れかけた時期に離職してしまう…よくある話です。

入社直後のモチベーションをずっと維持するのは難しいものです。誰でもそうですよね、モチベーションには波があって当たり前なのです。

モチベーションがもっとも下がってしまう時期が、「配置から2〜3ヶ月後」、そして「配置6ヶ月後」あたりと言われています。

その時期に合わせて、研修、面談などを行い、現状の不安、不満や課題を引き出し、フィードバックすることで離職を防ぐことができます。また、この時期に振り返りをすることで、より高いレベルで成長し続けられるでしょう。

そして2年目。もう「新入社員」ではありません。企業の多くは「新人研修」は1年目まで。しかし、たった1年働いただけで、あとは自分で頑張れ!…これでいいのでしょうか?

社員教育が必要なのは理解しているが、2年目以降は何をどうすればいいかわからない…
弊社では2年目以降も成長を続ける社員教育を提案しています。

社員の成長は会社の成長!新人育成はTenmaruにご相談ください!

【新人の迎えかた2.0】2021年の新人歓迎会の現況と意識調査として、調査リリースを配信いたしました(PR-TIMES/220310配信)

▼アンケート調査結果の詳細はこちらからダウンロードいただけます。

▼【最終のお知らせ】2022年卒 4月〜新入社員対象の公開講座を実施します。1社1名より参加OKです!(4月4・5・6日開催/3日間)

https://bit.ly/2022shinsotsu_training

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