メモを取る理由〜二人で確認しあった事実まで消えることがある
自分の会話をメモまでして聞いてくれることが心地よいから、「あなたが忘れないためにメモしてね。」と言う。
しかし、メモをするのは備忘録や話し手にベストな聞く態度が理由ではない。
生きていると、「あなたが言ったんだよ。」ということが、「言っていない」や「別のことを言った」に変わっている。
その皺寄せが後入り社員にいくというのはよくあること。
プライベートでも辛いが、仕事なら「あいつには任せられない」と信頼まで失い死活問題になりかねない。
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「電車遅れや急な遅刻は部内の誰かに言えば良いから。」
副本部長は、入社当初、全員が集まる部内会議で私に説明した。だから電車遅れで会社に遅れる時には、一番早く出社するおじさんにメールをした。
しかし、出社すると同僚が自分にメールしない理由を個室で問いただす。
副本部長の話を一緒に聞いていたじゃんと言っても証拠がない。他の部下までが「私も連絡もらっていない」と文句を言う。
結果、皺寄せは私に来て、「なぜ全員に連絡しない?」となる。
副本部長ご本人が、「誰か一人にに連絡したら良いじゃん。」って言ったよね?と思うが言い返せず、飲み込む。
記録がないと事実がなかったことになっていくのを知った。
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ここは共通認識した約束がどんどん変えられてしまう、その皺寄せが私に来る。そこでの怒りは、「約束を破った怒り」だけではなく、日頃の溜まったストレス発散の矛先としての選抜でもあった。ここは危ないと思ってメモを書き始めた。それも発言者に見えるようにノートに大きく書いた。
書くうちに、あることに気づく。
副本部長自身は拘らないところでも、一般職の女性3人がマイルールを作ると、
副本部長は私に対する指示を事後的に変更し、
女性3人と共に責めるのだ。
そして、一般職の女性3人がルールを作る場面は、誰でも分かるような備品の利用、お茶出し等の簡単な場面だけだった。
だから、段ボールの使用、社内便の利用時間等のいつでも誰でも利用出来るものを利用するルールを、彼女達に聞こえるように副本部長に話し、メモしたノートをお見せした。
結果、それでもルール変更が起こることは変えられなかったが、
自らがルールを変えていると認識している副本部長は申し訳なく私に告げ、
私が怒りやストレス発散のための矛先にはならなくなった。
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自分の芯や軸がブレない人が理想だが、多くの人は共通認識した約束や出来事を自己都合で変える。
二人で確認した事実を他人の言動に左右される人がいるのだ。そんな人は、集団に飲み込まれて、その皺寄せを個人に向ける場合もある。メモなどの言い返す材料がないと、その怒りは、日頃のストレス発散にも使われ、ゴミ箱にされてしまう。
誰かが気づいて声を掛け合える素敵な職場なら良い。しかし、大多数は見て見ぬふり。防衛出来るのは自分だけ。
「あなたが忘れないように」そんな容易いことのために記録するのではない。証拠がないなら自分の利益になるように事実を捻じ曲げることも許されると考える人間がいる。人間が危険だから記録するのだ。
はじめは小さいかもしれない。しかし、階段を上っていくと、言った言っていないという小さな傷が原因で信用が崩れ落ちることもある。
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最近、社外会議の多くで録音機を使う。しかし、是非とも社内会議でも使用して欲しい。
テレワークになって全てのやり取りはチャットに残る。これまでは口頭で、声の小さい者が皺寄せを被っていたから、記録があるのは声の大きい人からの防衛として安全になった。
「あなたが、言ったんだよ。」はプライベートのみならず仕事でも見受けられる。怒りの矛先として選ばれるのは、入社仕立てで声が小さいだろうと思える人。
皺寄せを受けないために、「自己防衛のためにメモしてね。人間は、万が一のとき人を売るから、日頃から最善を尽くしてね。あなた達の活躍のために。」
部下たちには伝えている。
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今日もご閲覧いただきありがとうございます✨
沢山の素敵なクリエイター様、いつも素晴らしい記事をありがとうございます。
今日も皆様のところにお伺いさせて下さい。
私は、Twitterをやっていないため記事を拡散してくださっていたことを最近気づきました。凄く有り難いです。
私も記事を沢山読ませてもらっています。
ページを開いたときに、「この余白、楽!うまい」と感じ、入りやすいです。内容は自分にはない視点からの作品でいつも勉強をさせていただいております。ありがとうございます。
………先程、noteから2022に読んだ記事の通知がありました。
時ノ刻 様 いつも素晴らしい記事をありがとうございます。