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『自分とか、ないから』ってどういうこと? 東洋哲学を読んだら、意外な人物にハマった話。

今回手に取ったのは『自分とか、ないから。 教養としての東洋哲学』。この、ちょっと哲学的なタイトルに惹かれて読んでみたんです。

で、読み終わって一番印象に残ったのは、意外や意外、龍樹さんでした!
 

龍樹さんの驚きの過去と「空」の解釈

もちろん、荘子さんとか達磨さんとか、他の有名な思想家の方々も登場するんですけど、名前くらいは知ってたんですよ、皆さん。でも、龍樹さんだけは、ほんとに知識ゼロ。「…どなた?」って感じで読み始めたら、これがもう、びっくり仰天!
 

龍樹(ヘビを背負ってるインドの方)

なんと龍樹さん、若い頃は結構な問題児やったみたいで… 今の時代やったら、コンプライアンス的に完全にアウトなことまでやらかしてたとか…! え、マジで?って思いながら読み進めました(笑)。
 

そんな過去を持つ人が、その後、仏教思想の根幹となる「空」の思想を提唱したっていうんやから、「人って生まれ変われるもんなんやなぁ」と改めて思いました。
 

特に、龍樹さんの「空」の解釈が、個人的にすごく腑に落ちたんです。「この世界は全てはフィクションである」っていう考え方、単に「嘘っぱち」とか「幻」みたいな意味じゃなくて、もっと現実的で、私たちの日常に深く関わっているものなんやって。
 

例えば、卒業式が終わった後の教室。あの日まで、そこは「学校」っていう色んな意味合いを持つ場所やったけど、卒業してみんながいなくなると、ただの何もない空間になる。

あら?魔法が解けたみたい

彼氏と別れた後の部屋も、そうかもしれません。あんなに色んな思い出が詰まってたはずなのに、関係性がなくなると、ただの部屋に戻る。そう考えると、「空」って、すごくリアルなことと思いませんか?

フィジカルモンスター空海さんとその偉大さ

お大師さま、お世話になっております!

一方で、個人的にご縁を感じる空海さんは、また違った視点で見ることができました。改めて、「やっぱりすごい人やなぁ」って。龍樹さんのような、ある意味ドラマチックな生き方とは対照的に、空海さんは全てを包み込むような、器の大きさを感じます。

他の東洋哲学の祖となるような人たちって、仙人のように世俗を離れて生きているイメージがあるんですけど、空海さんは政治にも深く関わって多くの人を助けたっていうのがすごいですよね。

この本の中で、首の太さをみて空海さんのことを「フィジカルモンスター」って表現してて、ちょっと笑ってしまったんですけど(笑)、その行動力とか、カリスマ性みたいなものが、すごく伝わってきました。
 

空海さんの真骨頂は、思想だけじゃなくて、実際にその思想を社会に活かしたところやと思います。大日如来の世界をこの世に作り上げようとした、その実行力はほんまにすごい。
 

「何者でもないから、何者にもなれる」

この言葉、空海さんの生き様を表してるなぁって思いました。自分の欲望とかも否定せずに、全てを受け入れた上で、多くの人を救おうとした。そのスケールの大きさに、ほんまに圧倒されます。
 

この本を読んで考えたこと

正直、この本、読み終わった直後は「なるほどなぁ」って思うんですけど、時間が経つにつれて、内容がちょっとぼんやりしてくる部分もあるんですよね。
 

でも、本のタイトルにもなっている「自分とか、ないから」っていう言葉が、この本全体のメッセージなんやろうなぁ、と今は思っています。

私たちが生きているこの社会って、ほんまにたくさんのフィクションで成り立ってるんやと思います。家族とか、会社とか、学校とか… そういうものに縛られずに、もっと自由に生きていいんちゃうかな、って。そんなことを考えさせられました。

東洋哲学って、ちょっと難しそうなイメージがあったんですけど、この本はすごく読みやすくて、面白かったです。

哲学に興味がある人はもちろん、今の生き方にちょっと迷ってる人とかにも、ぜひ読んでもらいたいなぁと思いました。きっと色んな発見があるはずです😊



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あやりす@ビジネスと人生を整える風水鑑定師
物を創るのが好きです。いただいたサポートは新しい実験に使わせていただき、新しいチャレンジをしてnoteにアップしていきます。ありがとうございます。