退職の練習㉜美術教師、本を実践する
昔から、本を読むのは好きな方。
しかし、あまりにマヌケな20代の私に向かって、母が、こう言った。
「君はさ、あの沢山の本をいったいどこに読んでるの?」
これはガツンと来た。
私自身そう思っていた。
優れた本を読んで、その読んだ瞬間は、叡智を知った気になって、自分も優れたものになったかのような感動を持っている。
しかし、その実、作者が優れているだけで、自分は、元のままの自分なのだ。
母は、思いがけなく、真実を言い当てた。
優れた本をいくら読んでも、自分自身がマヌケだと何にもならない。
これってどうしたらいいのか。
ある時、気が付いた。
知ったことを実践しなきゃ、意味なくね?
どんないいことを知っていても、それをやって、自分の体験として知っていなくちゃ?知識として胃に入れたものが、体験して、消化することによって、おなかに落ちる。
それを知恵というんじゃないだろうか。
暗記することなく、もう、体験したから忘れない。
それは自分のチカラになるだろう。
それは、生徒に教えていた色の授業から始まったことだった。
色の色んな効能を教えて、生活に利用してみたら?と話していたのだ。
これは、それを伝えている自分が実践してたら、めっちゃ、説得力あるよね。その体験はいくつかある。
その1.黄色の体験。
ある年、自分の気持ちが妙に沈んでいる。
理由もわからない虚しさ。
これを脱出するために何をしたらいいのか。ちょっと色を使って見ようと思いついた。いつも開くパソコンの背景を、黄色い絵にした。
なぜなら、黄色には、小さな喜び、楽しさ、おしゃべりになる、という意味があるからだ。誰かと、どんどん話をしたいって言う時には黄色いものを着てみた。相手が、自分に話しかけてきて、そんな深い話、今、聞いていいの?って話をされたことがあった。
そして、いつも黄色いパソコンの背景を見ていたせいか、いつの間にか落ち込みを脱出していた。自分にとっては、黄色が、とても力になった。
これは、読んでいる人がピンと来なくても、実践した自分が体験したことだから、黄色って、幸福感が凄い!と思った。
今も、黄色い服が欲しくて、いろいろ探してみるけど、なかなか見つからない。黄色い服、ゲットしてやるぞ~。
その2.ピンクと母親。
うちの母親はちゃかし(津軽弁でお調子者)。全然おばあさんみたいな色の服を着ない。私が買って、なんか違うなって思う服が、みんな母に似あう笑。花柄のパンツとか、変な刺繍のカワイイシャツとか。
どしどし母に着せていた。60代の母が20代の娘の服を着ているんだから、きっと、年相応でなく、若々しかったと思う。
60代の母が80代になっても、やはり綺麗な色のものが好きで、倒れてホームに行ってからは、特に、服が姉と私のプレゼントするものだけになり、母の好きなピンクから赤紫からの綺麗な色ばっかりの若々しいシャツやかわいい服を買って着せていた。
すると、母が、美人になってきたのである!
はあああ、80代で、女が美人になる?と皆さんは思うだろう。
しかし、美人になったし、謙虚で、可愛い!
ある時、それはもしかしてピンクの服ばかり着せているからではないか?と気が付いた。ピンクは恋を呼ぶ色で、どんどん綺麗になる色なのである。まあ、娘だけがそう思っているのなら気のせいかもしれない。
しかし、ある時、うちのダンナが、
「お前の母さん、最近、美人になったのではないか?」と言った。
そうなのだ。
80~90代の母がそうなったのであるならば、まだまだ50~60代の自分がやってもいいと思った笑。それ以来、下着とか、なるべくピンクを買うようにしているw。
そんなわけで、色から始まった、その効能を知った好いことは体験しなくちゃ始まらないと自分は思っています。
読んだ本も、体験、実践しなきゃ意味ない。
実践して、なるほどなと腑に落ちたら、それは自分のチカラになる。
皆さん、読んだ本はなるべく実践して、自分の体験にして行きましょう。
叡智は自分のモノにして、先に進みましょう。
(誰に言っているんだ?笑。いつも生徒に図書通信書いてたからこうなるのです( ^ω^)・・・。教師の癖が抜け切れてない退職1年生です)
そんな記事を時々投稿して行きます。
お付き合いくださいませ💖