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人は何故山を目指すのか

 以前、階上岳という緩やかな山の登山のことを書いた。

 山を自由に駆け回るカモシカみたいになりたいと述べたが、山は、独りで歩くには少々、敷居が高い。気軽にえいっと出かけてみたい気もするが、まだ、時期尚早、山を舐めてはいけない気がするのである。

 先達はあらまほしきものなり。

 シュウ部長からlineが入った。
 リュウ師匠の案内で、階上岳を散策できるという。
 ということで、秋の登山、1回目。
 リュウ師匠、シュウ、マッツ、ミサミサ、あやのんの5人での登山。
 前回、同行したダンナは「おれは、いいよ」とメンバーを外れる。温泉でまったりする方を選んだw。

 雨具と手袋必須。水やちょっとした食料も持参。
 午前9時、三合目の駐車場に集合。

 前回、登山用の杖というかトレッキングポールがあると歩きやすいと学んでいたので、アウトドアショップで観ていたのだが、なかなか買うところまで行かない。欲しいな( ^ω^)・・・とダンナに言ったら、
「今年はまだ、枝で我慢しろ」と言われたので、歩き初めに、いい感じの枝を拾った。握るところは丸くて、地面に着く所は尖っていた。

 いい感じの枝。神様、有難う御座います(⋈◍>◡<◍)。✧♡!

偶然写っていた私の枝w

 この枝があるなしでずいぶん歩きやすさや安全性が違ってくる。
 
 前回の、山の中を歩いているだけで癒される温泉に入ったような気持ちいい時間をまた体験できる。温泉に入るのと同じぐらい気持ちいいことって他にもあるんだなあと驚いたのだ。
 森林浴とはよく言ったものだ。ココロとカラダの浄化。 

春が早く来て夏が長く、紅葉が遅い秋

 山の上はとっくに紅葉が始まっているのかと思いきや、そうでもなく、まるで新緑と錯覚するような緑の葉が広がっている。
 太陽の光を透かすと、ホント、新緑と錯覚する。
 紅葉していないのに、地面には葉が沢山落ちていて、もしや、紅葉しないまま、葉が枯れて下に落ちていくのかな?と思ったりした。

 紅葉が綺麗な秋も、そうでもない秋もあるよね。
 去年は凄く、綺麗じゃなかった?とマッツ。

 一昨日、一日中、雨が降り続いていたので、地面は少し湿っていて、滑りやすいところもあった。
 木々の間に見える青空が爽やか。晴天。

秋晴れ!みなの日頃の行いが善いのでしょう笑

 達人の師匠は、我々、素人のために、ゆっくり、歩いてくれている。

 時々立ち止まって植物の名前や、花の名所を教えてくれたりしながら。

マムシグサ。紅一点で目立ってる!


やはり赤い実が目立つ。ジョミの実だそう。


かの有名なトリカブト

 私以外はみな、同じ高校の同級生なので、いろんな話を楽しそうにしている。前回も、シュウとマッツとうちの近所の植物散策をしたが、屋内で珈琲飲みながら話をするというのもいいが、屋外で、自然の中で話をするのが、またいいと感じる。

一列になって、師匠についていきます💛

 山の斜面が急な時は、あと少しで広い遊歩道に出るよと師匠に励まされながら、遊歩道に出ると、水を飲んだり、休んだり、少し立ち止まって休憩。
 シュウからアメ、マッツからチョコレート、ミサミサからお団子を頂いた。すぐパクリと食べる私。
「うちは毎年お彼岸に、お団子、20個ぐらい買うから、冷凍してるのよ。
 あ~、これでリュックが軽くなった!よしよし!」
 ミサミサの言葉に、みんなで笑った。

 階上岳にはいろんな道があるらしく、それで、迷う人もけっこういるらしい。我々も師匠がいるから安心して歩いているが、降りていくときは、これ、ほんとに道なのかな?と思うぐらい急なところを歩いたりした。

 うう~ん。これは独りではわからん。

真っすぐな杉の生える細い道を降りてきた

 リュウ師匠は、目標の高い山に登るために、訓練として、週に1~2回階上岳を、登っているらしい。
 降りながら、偶然、出会った老夫婦に、カタクリの花の生えているところまで案内して、バス停まで車で送っていったという話をしていた。
 老夫婦の旦那さんが病気で入院している時は全然、元気が無かったそうだが、退院してとても元気になり、階上岳で、カタクリの花を見たいといったのだそうだ。それで階上岳に見に来たのだが、カタクリは普通の登山道の脇にすぐ生えているわけでもない。そこで師匠が案内したそうである。
 その夫婦が、湊町に住んでいると言うので、あら、私の同級生は湊でお茶屋の娘ですといったら、後日、そのお茶屋さんでお茶を買って、リュウ師匠にあげてくださいと言伝があったとのこと。
 同級生はなんのことだか?さっぱりだったわよ、と笑った。

 師匠は、きっとこうやっていろんな人を階上岳に案内しているんだろう。 自分を鍛えるだけであれば、独りでぐいぐいと山の中を歩いていればいい気がするが、彼女自身も階上岳の花の咲く場所を紹介したり、誰かを登山に導くのが好きな人なのかもしれない。

 もしかして、それが彼女の「人を喜ばせる」っていうことかな?
 
 そういえば、私も、十和田市現代美術館に、誰かを案内して訪れた時に、独りで来る時とまた違った面白さを味わった。
 自分だけでは味わえない体験をしたりするのである。

 独りでモノを創ることも重要だけれども、読書会や歌会や、登山や、人の間でやるから面白いことも沢山あるのだと感じた。

 11時38分に駐車場に戻り、解散。ミサミサから手作りのピーマン味噌を頂く。登山してお土産まで頂けるとは、女史会ならではのことかもしれない。
 またしても、女友達って、いいね✧♡(´∀`*)ウフフ

 ところで、今日の記事のタイトルの答えの片鱗をちょっぴりだけ掴んでいるのだが、まだ明確でない。

 登山の度に体験して、答えを確かめたいと思う。(2023.10.12)
 

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