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【映画19】22年目の告白‐私が殺人犯です‐(2017)

好きな俳優でいうと、海外の俳優のほうが何人も出てくるのですが、日本の俳優の中では断トツに藤原竜也さんが好きです。

理由は一番最初に観たときに演技に引き込まれたから。
学生時代の時だったと思いますが、そのイメージは今も変わらず残っています。

こちらの作品は苦手なスリル・サスペンス系のジャンルだったのでいつもなら選ばないのですが、予告が気になったのとタイミングが重なり劇場に観に行きました。

ポスターや広告などに騙されてはいけない、驚くべき展開に度肝を抜かれたのを覚えています。

まだ未視聴で気になっている方がいらっしゃったら、絶対にネタバレなしで観るのがオススメです。


※この記録にはネタバレが含まれますので、未視聴の方はお気をつけください。(一応、決定的なネタバレについては避けています)



◆あらすじ

今から22年前、残虐な連続殺人事件が起きる。その犯人によって結婚を控えていた妹と上司を殺された牧村航刑事(伊藤英明)。時効の成立により、犯人の逮捕は叶わなかった。
しかし、22年経った今になってその事件の犯人を名乗る男が告白本と共に世に姿を現す。彼の名前は曾根崎雅人(藤原竜也)。
『はじめまして。私が殺人犯ですーーー』
果たして彼の真の目的とは・・・!?


話の展開に引き込まれる

予告を最初観たときには、完全に藤原竜也演じる曾根崎が悪の存在だと思っていました。事件が残虐であればあるほど、観客としても彼に憎しみの感情が募り、彼に対して熱狂している信者たちの様子を異常に感じました。
しかし、「私が書きました」という言葉が発せられた場面から、予想していたストーリーが狂い始めます。
その場面までは事件の内容など目をそむけたくなる場面が多かったのですが、それ以降は逆に展開に目が離せなくなりました。
そして、最終的に散りばめられていたパズルが一つになって真相に辿り着いていきます。観終わった後には物事の表面だけに騙されるのではなく、裏面までしっかりと見るべきだと思わされるのです
救いのある展開だったので、観客としても救われた気分ではありましたが、被害者や遺族の気持ちになってしまうとなかなか辛いものがありました。

俳優たちの演技がすごかった

これだけ引き込まれる展開だったのは、やはり俳優さんたちの演技がすごかったからだと思います。
やはり語らずにいられないのは主演の藤原竜也さんと伊藤英明さん。このキャスティングは私の中では大正解でした。
曾根崎のあのミステリアスでカリスマ性のある雰囲気は、やはり藤原さんでないと出せないと思います。その後の、”本当の姿”に戻ったときの変わったようで変わらない絶妙な演技が素晴らしかったですね。
牧村はずっと感情を抑えているようにも見えましたが、胸の奥には熱い感情や怒りが渦巻いていて、それを目で表現されているのがさすが伊藤さんだなと思いました。すごい目力ですよね。
何よりすごかったのは最後の犯人との対決シーンです。狂気に満ちたあのシーンは観終わった後もなかなか頭から離れませんでした。

さすがは韓国映画の脚本

観終わった後に、この映画の元になったのが韓国映画であることを知りました。当時はそれほど韓国の作品には触れたことはありませんでしたが、たくさん観た今だと、やはりさすが韓国映画の脚本だなと思います。
韓国映画は悪役の描き方がすごいんですよね。容赦がないというか、狂っているというか。”憎むべき悪”であり、そういう人ほど容赦なく成敗されます。
今回はその感情を上手く逆手に取られて、驚くべき展開となりましたが、このときの驚きは『THE WITCH/魔女』の1作目を観た時を思い出しました。
ちょっとダークな雰囲気の作品は韓国映画が強いように思います。
そんな中でも、この作品は上手く日本版としてリメイクできていたのではないでしょうか。

◆総評

内容が内容なだけあって、あまり何度も繰り返し観れるような作品ではありません。しかし、今回鑑賞記録を書くにあたって久しぶりに観ることにしました。2回目だと心の準備ができているのと、すでに展開は読めているので冷静に観ることができ、新たな作品の魅力に気づくことができました。
驚くような展開があるような作品はやはり2回は観るべきですね。
韓国映画が元だと知りましたが、まだそちらの作品は観ることができていないので、観た際にはまた記録を書きたいと思います。




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