目的はゴリラとラーテル!いざ東山動植物園へ!
名古屋にある東山動植物園に行きたいという気持ちを、家族全員がずっと、うっすら抱えていた。なぜなら、前回訪れた際に、メインのゴリラを見そびれてしまったから。
何の下調べもせずに訪れた東山動植物園。行ってみたらあまりにも見どころたっぷりすぎて、時間が足りず、ゴリラ舎まで周ることができなかった。「いつかリベンジしないといけないな」と、ずっと思っていた。
最近、おもちゃのマイクを使ってインタビューごっこにハマっている娘ちゃん。「好きな動物は何ですか?」と質問したところ、返ってきた答えは「らーてる」だった。ゾウとかキリンとかライオンではなく、まさかのラーテル。想像もしていなかった回答にびっくり。以前読んだ絵本にラーテルが出てきたので、それの影響らしい。
ラーテルって一体どんな動物なのだろう?全く知識のなかったわたしは、調べてみることにした。すると、出てきたのは「世界で最も恐ろしい動物」「ラーテルは最強」「世界一の怖いもの知らず」の文言。え、ラーテルってやばい動物やん。そして、さらに調べてみると、ラーテルが見られる動物園は、日本で唯一、東山動植物園だけ、という情報も得た。
これは、行かなあかん、東山動植物園に。
というわけで、家族旅行で行ってきた。
目的は、ゴリラとラーテル。それさえ見られればOK!と思って入園すると、まさかの事態に遭遇。
―体調管理のためニシゴリラの観覧を中止しております
まさかの。計画性もなく、その日の朝に「名古屋行こう!動物園!」と急遽決行したことが仇となってしまった。行動力とフットワークの軽さの敗北。ま、ゴリラ以外にもたくさん見られるのはあるしな、と気を取り直して、ひとまず壁に張られていたゴリラの説明のあれこれを読んでみた。
ゴリラは絶滅が危惧されている種ということもあり、ワシントン条約で野生のゴリラの国際的な取引が禁止されたらしい。よって、日本にいるゴリラは全部で20頭。ゴリラが見られる動物園は全国でたった6園らしい。日本にいる全ゴリラの家系図まで紹介されていて、読み物としてとても面白かった。
「貴重なゴリラさん、見られないのは残念だなぁ、まぁ仕方ないよね」なんて思いながら、動物の気配のない屋外展示場に目をやると……
いた。
会えないと思っていたゴリラが、そこにいる。屋内観覧通路は閉鎖されていたけれど、気まぐれに屋外に出てきていたゴリラに、たまたま遭遇することができた。
娘ちゃんも、食い入るように見ていた。ゴリラさん、気に入ったらしい。
ちなみに、わたしたちが訪れたのは10月14日。その後10月16日からゴリラの観覧が再開になったようなので、今は普通に見られると思う。
さて、目的のひとつだったゴリラも見られたことだし、他のところも回ってみようと、園内をぐるぐる。
さて、次は娘ちゃんが好きな動物、ラーテルに会いに。色んな動物が並ぶ中、今か今かとラーテルの檻に足を進める。そして、ようやく到着。
ラーテル!ここだ!じゃーん!
……あれ?……いない??
説明板を読んでみると「基本的に夜行性」の文字。あ、そうか。お昼は活動していないのね。じゃあ、運が良くないと見られないんだなぁ。
結局、ラーテルが見られたのは、おそらく背中であろうこのちょっとした部分だけ。
それでも、まぁ見られたことには変わりはない。娘ちゃんは見たかったラーテルがあんまり見られず落ち込……むのかと思いきや「らーてる、ねんねしてたね」と意外とあっさりだった。そうだね。ねんねしてたね、ラーテルさん。
その後は、前回タイムアップで足を踏み入れることすら叶わなかった植物園側もぶらりと周り、コスモスを愛でたり、どんぐりを拾ったりした。
娘ちゃんが楽しく拾ったどんぐりは、その後クマ舎に設置されていたどんぐりBOXに入れた。園内で落ちているどんぐりが動物たちの食べ物になるって、エコで良い取り組みだなぁと思った。それに、どんぐりを家に持ち帰らせない理由にもなるから一石二鳥。
帰りの電車の時間まで、たっぷりと堪能できた今回の東山動植物園。わたしは大阪に住んでいるからなかなか来れないのだけれど、こんな場所が近所にあったら、年パスを買って何度でも来るだろうなと思った。
じっくりと楽しむことができたけれど、それでもまた来たいと思える場所だった。楽しかったな、東山動植物園。
今度はゴリラがちゃんと公開されているときに、また来れたらいいな。