
僕が1番嬉しかったことは。
少し前のお話です。
その日、朝、ご飯を食べ終えた夫が新聞を読んでいて、あれっと声をあげました。
「なあ、〇〇の作文が載ってるよ!」と言いました。
○○とは、三男の親友の名前でした。
えーっどれどれ。新聞の読者投稿欄の一番いい場所で掲載されていました。
自分の将来の夢について書かれていました。
内容についても感動しましたが、元気だということを知り、そしていつでも自分の家族を大切に思っていること、自分の生まれた町に誇りと愛着があることの伝わる文章に、小さいころから変わらない優しさを受け取り、涙がにじむ思いでした。
○○君のことを、このnoteではサニー君と呼ぼうと思います。
三男にとって、温かさと光の存在であったからです。
我が家の三男は、保育園になじめない子供でした。
人にとれば何でもないようなことが、大問題なことがなかなか多くありました。
その頃の三男については以前noteに綴っています。
その息子の初めての友達がサニー君でした。
何しろ控えめ。何しろ優しい。いつもどこかおどおどしていた息子に声をかけてくれてそばにいてくれて、一緒に遊んでくれるようになり、いつ見ても二人は一緒に過ごすようになりました。
きっかけはわかりません。ただ、サニー君のお母さんもとても優しい人でした。
人の痛みがわかる、押しつけがましくない適度な温度の優しさを兼ね備えた人で、三男とサニー君が仲良くしていることをとても喜んでくれました。
サニー君のお母さんはお母さんで、押しの強いタイプのお子さんにいいように動かされたり、何かを押し付けられるサニー君に悩んでいたこともあり、私たちはすぐに仲良くなり、お互いの悩みを相談したり、たわいもない話で盛り上がれる友達になることができました。
いつ遊びに来ても、玄関で靴をきちんとそろえて、恥ずかしがりだけど挨拶はちゃんと目を見て言ってくれました。
ごはんを食べて帰った日には、どんなふうに美味しかったかをお母さんに身振り手振りで話して伝えてくれたそうです。私にも優しい子でした。
保育園の卒園の日。
卒園証書を園長先生にもらった後、ステージのはじに歩いていき、一人ずつ保育園生活で一番嬉しかったことを話すという時間がありました。
運動会のかけっこで一番が取れたこと。
お遊戯会で踊りを上手にできたこと。
クリスマス会でプレゼントをもらったこと。
遠足でお弁当を食べたこと。
いろんな嬉しいがありました。そのたびに大きな拍手が送られました。
三男の番です。今までなら、大きなステージで泣き出すことも、何もしないこともありました。何を言うんだろう。上手に言えるかな。
心配で吐きそうでした。すぐに吐きそうになります。子供のことでは。
三男は姿勢をよくして言いました。
「僕が保育園で一番嬉しかったことはサニー君と友達になれたことです」
その言葉は意外で、でも、もちろんで涙が出ました。驚きました。
あんなに堂々と言えるようになったんだ。あんなに、あんなに。
卒園証書を私に渡す三男は少し恥ずかしそうでした。
その後、サニー君のお父さんは晩酌のたびに、三男のその言葉の場面をビデオを繰り返し繰り返して、何回見ても泣くんだよと教えてくれました。
自分の息子と友達になれて嬉しいなんて、それが一番の思い出なんて、こんな嬉しいことあるかなと話してくれました。
お互いさまとはこのことです。
今回、私がこのことを書こうと思ったのは、masumiさんのおかげです。
masumiさんはイラストをnoteにアップしています。
可愛くてあったかいそのイラストに、いつも笑顔と癒しをもらっています。
いつか、みんなのフォトギャラリーにアップしてくださいという、図々しいわたしのお願いを、心に留めてくださり、あの見出しのイラストをアップしてくださいました。
あの見出しの優しさと愛情にふさわしいお話。
サニー君と息子の顔が浮かびました。
私が嬉しかったことは、お願いを聞いてくれた
masumiさんとこうしてコラボ出来たことです。
masumiさん!ありがとうございました😊
いいなと思ったら応援しよう!
