電車に乗って出かけるたびに、涙目になっていた頃の話
学び方を知らなくても、出来るようになった事があった。
そういえば、こんな事もあったな
前回、
「できない事が、できるって、最高だ。
(※ただしできるまでが難しい場合もある)」
という内容の記事を書いたんだけど、
それより前にも自力で出来るようになった事が、いくつかあったのを思い出した。
今からもう10年くらい前、
「行ってみたい」と気になっていた都内のライブやイベントに、一人で行く機会が増えてきた頃の話なんだけど、
信じられない事に当時の自分は、
事前にルートを調べておいても、電車やバスに乗って出かけるたびに、
行き先でパニックを起こして、激しく一喜一憂してばかりだった。
あとは、着たい服を着ていても、
「もしかしたら自分は、周りの通行人に、
めっちゃ挙動不審で気持ち悪く見えているんじゃないのか?」
って、誰からも注目されていないはずなのに、緊張と不安に憑りつかれている状態になる事もよくあった。
電車やバスに乗り遅れたり、乗り換えを間違えて帰りが遅くなったりすると、
人前で取り乱さないように我慢するのが精一杯で、もう泣きそうになっていた。
……実際、本当に涙が少し出ていた時もあったんだけど、あの頃は、
「世界の終わりが、いくつあっても足りなかったのでは?」
と思うくらい、一人で外出する事が苦手だった。
今ではもう、いちいち不安になる事もないんだけど、
あの時味わった、心臓を握りつぶされそうな恐怖と、
急に全身が強張り呼吸が乱れて、考えても何も浮かばなくなるほどの頭の痛みは、まだ思い出せる。
いったいどうやって、できるようになったんだっけ?
だけどあの時は、知り合いから褒められたり励まされたりする事がなくても、自力で出来るようになっていた。
正しい学習の仕方や努力の積み重ね方を知らなかったはずなのに、なんでだろう?
……いくつか思い当たるところはあるけど、やっぱり、
「時間やお金が無駄になった」と思わなくて済む方法や考え方が、わかったからなのかもしれない。
たとえば都内の路線なら、だいたい10分以内には次の電車が来るし、
見ず知らずの通行人が、いちいちこちらの挙動を監視して覚えている訳でもないから、
「10分くらいの遅れや乗り間違えがあっても目的地に着けばいいし、
どうしても遅くなるのがイヤなら、それよりも1~2本早い電車に乗ればいい」
と、考えられるようになった。
良くも悪くも、
「なるべく早く会場に着いて、イベントに参加したい」という気持ちが強かったからこそ、
「うわっ……今の自分、絶望的にカッコ悪いな!」
と不安になっても、そこから地続きになった対策を考えられるようになれたんだと思う。
……そうか、これが「一歩踏み出す」という事なのか。
なるほどなー!
目的はなるべく一つに、方法はいくつか選べるように
今では、「貧すれば鈍する」はあながち間違いではないと実感出来るようになったので、その分
「いや、時には失敗や損失があってもいい!」
と考えられるようになれると、
多少のリスクを伴う行動にも挑みやすくなるから、
お金と時間や、体力と気力に余裕があるのはやっぱり大事だなと、改めて思った。
目的はなるべく一つに絞って、
それを実行する為の方法や道具は複数ある中から選べると、
多少苦手な事があっても、目標を達成しやすくなるのかもしれない。
ありがとう昔の自分。
おかげでいい記事が書けたぜ。