招かれざる客、的な気持ち
外出しようとするほんの小さなやる気を押し返すほどに、雨がざーざー降り続いている。
大人だから、雨がどれだけ激しかろうが、家にこもっているわけにもいかない。洞穴で日が差すときをじっと待ちわびる、ネズミのような心持ちでいたいところだが、のそっと靴を履く。
雨粒のはね返り(はねっ返り、と打ちかけて、それでは意味が違ってしまうなと書き換える)を肩やパンツの裾なんかに受けながら、被害を最小限に食い止められる道を慎重に選ぶ。水たまりのない安全地帯へ歩を進めようとしたとき、逆側から歩い