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「そこの君、お味噌汁こぼしましたよ」
この間、やよい軒に行った。
ヘビーユーザーだ。
カウンターに座って、唐揚げ定食を待ってた。
隣の席との間には仕切り板があって、ちょっと初々しい店員さんはトレーを私の目の前に置くのもたどたどしい様子。
(お味噌汁がちゃぷんちゃぷんなってるー!こわー!)
トレーが目の前に置かれたのと同時にお味噌汁が、少し私の太腿あたりにかかった!
おーっと!やっぱりーー!
ほんのり熱さも感じた。
量は大さじ2杯ぐらいかな。
店員さんは、分かってるのか分かってないのか、いや、ちゃぷんちゃぷんなってたから気づいてるんちゃうーん!
でも私の太腿にかかったかは気付いてないのかも。
ボトムのパンツはお味噌汁は目立たないであろう、でも濡れたことは分かる深いグレーのパンツだ。
これって、どうするのが一般的なんだろう?
ちょーっと熱かった。
でもちょっとしかかかってないし。
真っ白なパンツを履いている訳でもなく、乾いたら分からないレベル。
例えば、
「あ、お味噌汁かかりました……」
と言ったとする。
たぶん、
「あ、すみません!大丈夫ですか?」
としか言いようがないだろう。
そして私も、
「はい、大丈夫です、気にしないでください」
って言うだろう。
…………じゃあスルーしろ!ってなる。
お味噌汁がかかったと同時に、あ!ってなって、お互いわちゃわちゃなるなら分かるけど、行ってしまった店員さんをわざわざ呼びつけて上のようなやり取りを繰り広げたとしたら?
よくある今で言うカスハラだと、クリーニング代払えやぁぁ〜うぉらぁ〜〜!!とか言うのかな。
唐揚げ定食を食べながら、クレームをつける自分を想像したら笑える。
お味噌汁大さじ2杯、目立たないパンツルック。
「お味噌汁かかったんですけど…」
「え、どこにですか?」
「ここですここです、よくみてください」
「あ〜、(よく目をこらすと確かに…だる…)申し訳ございませんでした。大丈夫ですか?」
「はい、大丈夫です。」
「……」
「……」
こういうときにクレームをつける人はどういう言い方をするのかな?と考えたけど、どうがんばっても上記のような変な空気にしかなり得ないと思った。
唐揚げ定食を食べ終わっても答えは出なかったし、
「そこの君、お味噌汁こぼしましたよ」
って言わなくてよかったと思った。