シェア
淡雪
2019年12月27日 17:39
私の中にはシャボン玉がある浮かんでは消える考え文字にした途端弾ける小説のネタ空に飛んでいく好奇心夜になると弾けて消える心の光私の外にはシャボン玉がある棘に当たると弾ける友達それは本当に友達なのかまとわりつく他人からの期待結局すぐに消えてしまうけどシャボン玉は簡単に弾けてしまう手に触れただけで角に当たっただけで強い風に当たっただけでそして飛ぶ気力を無くしたとき私の
2020年2月18日 14:44
ふわりと白いものが降ってきた差し伸べた手に乗ったのは今年初めての雪だったすぐに消えてしまったけど柔らかい雪だった触れたら消えてしまう雪あの春の日に出会った君のよう少し胸が締めつけられるあの日君に触れてしまったから君は消えてしまったのだろうか降り注ぐ白い花を見ながらぼんやりと考える雪がとけたら春になる君がいないなら春になったって意味がない濡れた足元を見て白い
2020年2月26日 18:26
俺はどうやら化け物らしい周りが俺を見て言うあいつは化け物だ感情を持たない化け物だと見た目は同じなのに、何故だろう「おいで」俺の声に唯一返事をしてくれる腕の中に収まってしまうくらいの白い毛玉俺の顔を舐めては黒い宝石をこちらに向ける茶色のカリカリを食べる毛玉尻尾が左右に慌ただしく揺れる…元気だな突然、ぎゅうっと胃が締め付けられた俺も何か食べるか冷蔵庫は空っぽだった
2020年3月2日 13:33
自分の心にエラーが発生した酸いも甘いも噛み分けられずに全て飲み込んでしまったからか心の容量がいっぱいになってしまった自分のことが分からない自分のことなのに誰かに尋ねようと思っても話せる相手なんて何処にもいないネットの森を彷徨っていたらまた音が鳴り響いた『容量不足です』
2020年3月10日 13:32
透明な感情に満たされる海のような水のような何かしたいとも思えずただ虚無とは違うような不思議な感情自分自身が透明な感情に溺れる不思議と苦しくなくて居心地が良くて溺れていたいけど知らないうちに感情は消えるこの感情はなんだろう名前を読むには青すぎて滲んだようにしか見えないそのうち読めるのだろうかこの透明な感情の名前が