淡雪

学生です。文章を書くのが好きです。 創作神様がよく出てきます。苦手な方は御注意ください。 シリーズものは、マガジンに纏めていますので、気になったものは覗いてみてください! Twitter… @awayuki1126

淡雪

学生です。文章を書くのが好きです。 創作神様がよく出てきます。苦手な方は御注意ください。 シリーズものは、マガジンに纏めていますので、気になったものは覗いてみてください! Twitter… @awayuki1126

マガジン

  • 月下シリーズ

    ⚠創作神様が出てきます。 月の神や使いの恋愛物語。 「月下で恋を歌う」「月下で恋を奏でる」の順に読んでいただけると嬉しいです。

  • 琥白の記録書

  • 淡雪の日記。

    タイトルの通りです。「はじめまして。」から読んでいただけると嬉しいです。

最近の記事

「月下で恋を歌う」はかなり昔に書いてたものになります。 何故か続編の方の「月下で恋を奏でる」は投稿してたのに、1作目であるはずの「月下で恋を歌う」を投稿してなかったのでしました!

    • 月下で恋を歌う 陸(終)

      前回 誰も来ないところ…と考えてもやはり、屋上しか思いつかない。放課後に屋上なんてベタすぎるだろ。他に妙案はなかったから、結局屋上に呼び出すことにした。 直接言うのも気まずいっていうか、恥ずかしいから靴箱に手紙を忍ばせておく。いつも通りの授業がやけに長く感じたのは、気持ちが落ち着かないからか。恋愛なんてしないと思っていた俺が、まさかこうなるとはな。 授業も終わり、屋上のベンチで文庫本を読みつつ待つが、内容は微塵も入ってこない。数分くらい経って、こつこつと靴の音が耳に入っ

      • 月下で恋を歌う 伍

        前回 放課後はいつも部室に行っていたが、それも終わり、のろのろと家に帰る。これが元々だったな。いつも通る階段ではない方から帰ろうと自分が語りかけてくる。逆の階段は人が少ないから自分のペースを守れるしな。 踊り場まで行ったところで上から人が…否、雪華が降ってくるのが見えた。他には誰もいない。足を滑らせたか。腕を伸ばすも届きそうにもない。 どうするか、そう思った時彼女の体に淡い光が集まるのが見えた。しまった。学校では人の姿だが、使いとしての力が使えないわけではない。雪華はふ

        • 月下で恋を歌う 肆

          前回 早くもリハーサルの日。ステージ発表は俺らだけではないため、他の部活生にも聴かれることになる。 いい練習になるだろう。演劇部、コーラス部に続いて軽音部だ。 例のごとくマイクの確認をして、光希に合図を送る。体育館は部室と音響が全然違う。何度も体感してきたことだが、改めてそれを感じる。心地よいギターの音に歌を合わせ、体育館に響き渡らせる。少しは緊張するものかと思ってたが、案外そうでもない。それも光希の肝が据わってるおかげだろう。良くも悪くも。 歌い上げ、後奏も終わると拍

        • 「月下で恋を歌う」はかなり昔に書いてたものになります。 何故か続編の方の「月下で恋を奏でる」は投稿してたのに、1作目であるはずの「月下で恋を歌う」を投稿してなかったのでしました!

        • 月下で恋を歌う 陸(終)

        • 月下で恋を歌う 伍

        • 月下で恋を歌う 肆

        マガジン

        • 月下シリーズ
          9本
        • 5本
        • 琥白の記録書
          5本
        • 淡雪の日記。
          3本

        記事

          月下で恋を歌う 参

          前回 やるとは言ったものの、文化祭まであと9日しかないんだよな。セトリやなんやらは任せるとして、あと何回合わせて練習ができるのかってのが重要か…。 「そうだ、この曲は聴いたことないんだけど、誰が演奏するんだ?」 手を挙げて答えたのは睦月だった。聴いてみないと歌えないしな。 「確か、動画サイトにあるんだっけ?」 横から声を出したのは光希。携帯でも聴けるやつか、つくづく便利な世の中だよな。制服のポケットに入れていたメモ紙に、俺の連絡先を書いて渡す。連絡先っていうか、メッ

          月下で恋を歌う 参

          月下で恋を歌う 弍

          前回 翌日。 教室に入ると俺の席に誰かがいることに気がついた。カバンをロッカーに入れ、席につこうとすると待ってましたとでも言うように話しかけられた。 「星! 頼みがあるんだけど…」 彼は、如月 光希。俺と同じ月の使いの1人。 俺以外にもこの学校にいるとは聞いていたんだが、真逆隣のクラスだとは。しかも、俺のいわゆる幼馴染…いや、腐れ縁か? 「断る」 「まだ何も言ってないじゃん!」 此奴の頼みだ、ろくでもないことに違いない。月の都で一緒に働いていたときも、こうやって厄

          月下で恋を歌う 弍

          月下で恋を歌う 壱

          コンコンと黒板を叩くチョークの音が、教師の声と混ざる。目だけで周りを見渡せば、真剣な眼差しで授業を受ける人、ガクンと船を漕ぐ人、机に突っ伏して寝息を立てる人。半分の人は寝ている気もするが、様々な人がいる。 そんな中俺は、外を眺めながらぼうっと考えていた。何故俺が生徒に扮しているのかを。遡ること1週間前、いつものように書類の整理をしていると上から呼び出された。 ** 俺は元々人ではない。月に住まう神の使い…というか雑用係だ。昔から人は様々なものに神が宿っていると信じてきた

          月下で恋を歌う 壱

          透明な感情

          透明な感情に満たされる 海のような水のような 何かしたいとも思えず ただ虚無とは違うような 不思議な感情 自分自身が透明な感情に溺れる 不思議と苦しくなくて 居心地が良くて 溺れていたいけど 知らないうちに感情は消える この感情はなんだろう 名前を読むには青すぎて 滲んだようにしか見えない そのうち読めるのだろうか この透明な感情の名前が

          透明な感情

          琥白の記録書④

          前回⇢③ 2月19日 水曜日 天気:晴れ もう、花粉が飛びはじめているみたい。クラスの花粉症の人が嘆いているのが聞こえた。段々と春になってきているんだな。 今日は、初めて千暁さんと2人で話をした。 「あれ、千暁さん。どうしたの? 」 廊下に立っている千暁さんに声をかけた。既に空は茜色に染まっている。 「琥白さん。追試を受けてる友人を待ってるんだけど…なかなか出てこなくて」 そっか、今日の放課後だったっけ小テストの追試。氷知から「先に帰ってて」って言われたの

          琥白の記録書④

          心のエラー

          自分の心にエラーが発生した 酸いも甘いも噛み分けられずに 全て飲み込んでしまったからか 心の容量がいっぱいに なってしまった 自分のことが分からない 自分のことなのに 誰かに尋ねようと思っても 話せる相手なんて何処にもいない ネットの森を彷徨っていたら また音が鳴り響いた 『容量不足です』

          心のエラー

          感情を持たない化け物は。

          俺はどうやら化け物らしい 周りが俺を見て言う あいつは化け物だ 感情を持たない化け物だと 見た目は同じなのに、何故だろう 「おいで」 俺の声に唯一返事をしてくれる 腕の中に収まってしまうくらいの 白い毛玉 俺の顔を舐めては 黒い宝石をこちらに向ける 茶色のカリカリを食べる毛玉 尻尾が左右に慌ただしく揺れる …元気だな 突然、ぎゅうっと胃が締め付けられた 俺も何か食べるか 冷蔵庫は空っぽだった 「少し待っててくれ」 追いかけてくる毛玉に言った 可愛いやつだ 外では俺を冷

          感情を持たない化け物は。

          宿った願いに灯火を ー恩返し 後編ー

          前編 中編 「土曜日になるのを待つしかないな」 恩返し 後編 時間の流れは早いのか遅いのか。蒼羽に1度、時間を早送りしてと頼んだけど、スパッと断られた。そもそも無理だと。…だろうな。 そんな小言を言いつつ過ごしてきたが、今日は土曜日。待ちに待った土曜日だ。遊びに行くわけではないと、蒼羽に釘を刺されたが、非日常的な物事にわくわくしないはずがない。無理なんだ。俺の好奇心は暴れている。 「ここですね」 メモにある住所を確認して、蒼羽が立ち止まる。目の前には新

          宿った願いに灯火を ー恩返し 後編ー

          ふわりと白いものが降ってきた 差し伸べた手に乗ったのは 今年初めての雪だった すぐに消えてしまったけど 柔らかい雪だった 触れたら消えてしまう雪 あの春の日に出会った 君のよう 少し胸が締めつけられる あの日君に触れてしまったから 君は消えてしまったのだろうか 降り注ぐ白い花を見ながら ぼんやりと考える 雪がとけたら春になる 君がいないなら 春になったって意味がない 濡れた足元を見て 白い息を吐き出す 「春、か…」

          最近始めたこと、したいこと。

          こんにちは、淡雪です。 今回は、私が最近始めたことと、したいことについて書いていきます。タイトルの通りですね(笑) まず、最近始めたことです。 なんとなく、自分や自分の生活を良くしたくて始めたことですね。全部で3つあります。 1つ目は白湯を飲むこと。 書店でたまに「白湯」という言葉を見かけたので、気になって作ってみました。 インドのアーユルヴェーダという医学(だったと思います)の考えも入っていて、ヨガをしている私にとって魅力的でもありました。 水道水で作ってるのに不純

          最近始めたこと、したいこと。

          琥白の記録書③

          前回⇢② クリスマス編 2月4日 火曜日 天気:晴れ 立春。暦の上では今日から春。でも、まだまだ寒い日が多い…。これから段々暖かくなってくるのかな。 今日は、学校で椛織ちゃんと少し昔の話をした。 「ねぇねぇ、琥白ちゃんが雨水(うすい)さんと付き合い始めたきっかけは何だった? 」 藪から棒に、椛織ちゃんが話題を振ってきた。 「急にどうしたの? 」 何かあったのだろうか、もしかして好きな人ができたとか。そうだったら千暁さんの

          琥白の記録書③

          宿った願いに灯火を ー恩返し 中編ー

          前編 「信じてもらえるか、分からないんですが…。えっと、私の兄の話なんです」 恩返し 中編 兄が大学生になり、1人暮らしを始めました。少し抜けているところはあるけど、家事もできるし私も心配はしていなかったんです。兄ならきっと大丈夫だろうと。 そんな兄に変化があったのは1週間前でした。1件のメッセージが届いていたんです。何かあったのかなと開いてみると、こう書いてありました。 『俺の部屋…事故物件だったのかもしれない』 ** 「それで…どうしたらいいのか分からな

          宿った願いに灯火を ー恩返し 中編ー