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映画『憎しみ la haine』(1995)とフランス社会

映画『憎しみ la haine』(1995)とフランス社会

 本来は映画『憎しみ la haine』(1995)に言及しながら、フランス社会について論じたかったのだが、全くうまくいかなかった。ここまでうまくいかないものなのか、映画とか芸術作品を反映させて社会について話すのはあまりに偏りすぎててやる気が起きない。いや、絶対意義もあるし、ディシプリンとして存在するが、そもそも文学部出身ではないから(言い訳)方法がわからなすぎる。全く下手くそすぎる。どうしよう。

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『夜明けのすべて』(2024)感想

『夜明けのすべて』(2024)感想

当たり前だけどネタバレあり。

本日2024年2月16日、横浜ブルク13にて『夜明けのすべて』(2024)を視聴。

去年、いや一昨年か、『ケイコ目を澄ませて』で、全て持っていかれた私は今回も三宅唱監督に期待を膨らませて映画館へ。

前回もそうだけど、題材が良い。題材。そして、それだけじゃないのよ。三宅唱監督の長回しも、ショットも光も、そして言葉選び。全てが洗練されすぎている。あまりにも洗練されす

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『エドワード・ヤンの恋愛時代』(1994)感想

『エドワード・ヤンの恋愛時代』(1994)感想

ネタバレあり😄

『エドワード・ヤンの恋愛時代』(1994)を下高井戸シネマにて見てきた。

初のエドワード・ヤン。

私の周りの人々の間で圧倒的人気を誇る『牯嶺街少年殺人事件』(1991)は絶対見ようと思っていたが、まさか違う作品からエドワード・ヤンを見るとは。

私は見ている映画の時代とか国が偏りすぎて、そもそも台湾映画の優先順位は低いのだ。

『エドワード・ヤンの恋愛時代』の前情報は、「台

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映画『Barbie』と”女性性”そして”弱者”

映画『Barbie』と”女性性”そして”弱者”

⚠ネタバレあり

はじめに

「フェミニズム映画」「ポリコレ映画」など様々な噂を聞きつつ、自称フェミニスト(話すと長いです)でありDua Lipaが大好きな僕は映画館に足を運んだ。

まず、『2001年宇宙の旅』のオマージュとしてBarbieが出てきて、コメディ映画としての娯楽、赤ちゃんの人形を破壊することで家事無償労働否定としてのマルクス主義フェミニズムが垣間見えるスタートで、とても楽しませても

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『最悪な子どもたち』(2022)感想

『最悪な子どもたち』(2022)感想

『最悪な子どもたち』(Les pires)(2022)を見てきました。

北フランスの"問題"を抱えている子どもたちに焦点を当てた作品。

第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリ受賞とのことで、「ある視点」部門グランプリ!?それは一体何??…という感じだったのですか、wikiで覗いてみたところ「若き才能を認め、フランス国内での配給を支援する援助金を提供することで、革新的で大胆な作品群を

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