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ディープインパクトとオルフェーヴルの不定期万冊 第22回 冲方丁『OUT OF CONTROL』

 オルフェーヴル「マイケル・デサンタさんが50人もいるなら、最低でも500人は潜んでいるのですね」
 ディープインパクト「オルちゃん、マイケルさんに対して失礼だよ」

曹操「読書の秋は終わったけど、まだまだ本はあるぞ」

 曹操「オルフェ、今回の記事は冲方丁の短編集『OUT OF CONTROL』(ハヤカワ文庫)だろ? 紫苑自身の感想としては無理なのか」
 オルフェーヴル「はい。案の定、俺らに丸投げです」
 ディープインパクト「冲方丁さんも酒見賢一さんの短編小説『童貞』と同じく、男性の怖さを描いていますから、女性である明智紫苑さんにとってはかなりしんどいですね」
 オルフェ「北方謙三さんのような男性作家さんにとっては、こういうのは書きたくないような方向性でしょうね」
 曹操「あの『マルドゥック』シリーズだって、男の怖さを容赦なく描いているもんな」
 ディープ「この『OUT OF CONTROL』では『まあこ』と『箱』がホラー小説ですが、怪奇現象そのものよりも人間関係の方が怖いですね」
 オルフェ「紫苑の元ブロ友さん曰く『ホラーは性悪説に基づいているから嫌い』だったそうです。普通の人は単刀直入に『怖いから嫌い』と理由を挙げますけど、その元ブロ友さんはかなり意外性のある理由ですね」
 曹操「その御仁は哲学を題材にしたブログを書いていただけあるな」
 オルフェ「ちなみに俺は、かわいい女の子が怖いです」
 曹操「いわゆる『まんじゅう怖い』か」
 ディープ「冒頭の『スタンド・アウト』と終盤の表題作『OUT OF CONTROL』は冲方さん自身がモデルらしき作家さんが主人公のお話で、真ん中の『日本改暦事情』はヒット作『天地明察』の原型です。あとの『デストピア』と『メトセラとプラスチックと太陽の臓器』はSFです。『日本改暦事情』は一見歴史小説ですが、科学を題材にした小説という意味でSF(サイエンス・フィクション)ですね」
 曹操「紫苑は最初『箱』だけの感想を書くつもりだったが、あいつ逃げおったな」
 オルフェ「あいつには代わりに、手塚治虫先生の『アドルフに告ぐ』の感想を書かせましょう。どうせあいつは、孫臏と龐涓みたいな男同士の確執が好きなんですから」
 ディープ「うーん、えげつないね」
 オルフェ「そもそもあいつは『AIのべりすと怪文書』シリーズでかなり物騒な記事を作っておりますからね」
 曹操「メインブログ以外ではほとんど公開出来ないぞ」

【Irene Cara - Fame】

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