ディープインパクトとオルフェーヴルの不定期万冊 第2回 王欣太『地獄の家』
何と、肝心の「あの男」がいない異常事態。
ディープインパクト「あれ、シップ君。オルちゃんはどうしたの?」
ゴールドシップ「あのひと、ヤフー知恵袋の中国史カテゴリーの曹操アンチ某氏を挑発した上に、宗教カテゴリーの人たちに喧嘩を売りそうだったので、松永久通にお仕置きしてもらいました」
ディープ「まぁ、あの子は謹慎処分にせざるを得ないね。シップ君、代わりに頼むよ」
ゴルシ「分かりました。今回の記事で扱うのは、王欣太さんの『蒼天航路』以前の傑作漫画『地獄の家』(講談社漫画文庫)です」
ディープ「この主人公、どこかで見た事があるね」
ゴルシ「ご明察! この北晴郎はあのマーロン・ブランドをモデルにした俳優さんで、『蒼天航路』の序盤では曹操に処刑される謎の武将を演じていました」
ディープ「へぇ~、メタフィクション的な演出だね」
ゴルシ「要するに、永野護さんが映画『花の詩女 ゴティックメード』という形で発表した事を、ゴンタさんは前作の主人公の処刑として描写したんです」
ディープ「過去との決別ね。『ジョジョの奇妙な冒険』の荒木飛呂彦さんが本編終了以降に掲載誌を代えたのもそうだね」
ゴルシ「『地獄の家』はアフタヌーン誌に連載されていた問題作ですけど、主人公のおっさんは言わば『陽キャの董卓』なんですよ。『蒼天航路』の董卓もマーロン・ブランドがモデルなんですが、この二人はまさしく『陰陽』の関係性ですね」
ディープ「タイトル通り凄まじい内容だね」
ゴルシ「それでも主人公は、うちのオルフェ兄ちゃんと比べればよっぽどマトモですよ」
ディープ「オルちゃん、立場ないなぁ(笑)」
【U2 - Desire】
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