ディープインパクトとオルフェーヴルの不定期万冊 第９回 幻超二『大唐騎士』
劉邦「久しぶりだな」
韓信「また知る人ぞ知る本を持ち出したか」
ディープインパクト「オルちゃん、この漫画は何？」
オルフェーヴル「はい、ディープ先輩。これは1990年代にヤングマガジンの別冊に連載された幻超二さんの漫画『大唐騎士』（ヤンマガなので、当然講談社）です。これはアーサー王伝説と『封神演義』と『西遊記』をかけ合わせた内容という、当時としては画期的な内容でした」
曹操「何だか『Fate』シリーズの原点みたいな感じだな？」
オルフェ「あ、あの、明智紫苑は『Fate』シリーズが苦手というか、嫌いなんですよ。セイバーことアルトリアお嬢さんが『王位に就いた途端に年を取らない体質になった』という設定に対して不快感を覚えたようですし、さらには信ちゃん（韓信）のキャラクター設定に対しても不快感を覚えたようですし、とにかく禁句です」
高杉晋作「そのアルトリアお嬢さんのアンチテーゼこそが、佐藤賢一さんの小説『女信長』だけど、あの本の書評をどうするかな？ インリンちゃんとアイちゃん（アーモンドアイ）に任せるか、それとも紫苑自身の感想にするか」
オルフェ「それはさておき、なぜか蘇ったアーサー王が、同じく蘇った妲己と共に日本を目指すという内容ですけど、これはアーサー王伝説というよりもむしろファウスト伝説ですね」
ディープ「アーサー王伝説の皮を被ったファウスト伝説という内容のフィクションはまさに、紫苑さんのストライクゾーンど真ん中の題材だね。そもそも『Avaloncity Stories』自体の基盤こそがファウスト伝説なんだ」
オルフェ「手塚治虫先生の三つのファウスト漫画のうち二つが女性版メフィストフェレスの話ですけど、その二つ『百物語』と『ネオ・ファウスト』のいずれかを取り上げたいですね」
曹操「むしろ、紫苑自身の感想としてメインブログに掲載しようか」
オルフェ「話を『大唐騎士』に戻しますが、これは人気がイマイチだったので打ち切りだったのかもしれませんね。一応完結していますけど、『ゴールデンカムイ』の野田サトルさんが『スピナマラダ』を『ドッグスレッド』として描き直したように、幻超二さんも『大唐騎士』をリメイクすれば良いかと思います」
晋作「うーん、今さらリメイクしても『Fate』シリーズに便乗したと誤解される恐れがあるぜ」
オルフェ「確かにそれは勘弁してほしい（泣）」
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