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ヨルムキムチ(大根の葉キムチ)にトライ!

キムチといえば、定番の白菜や大根。それをイメージする方は日本には多いと思います。韓国では常備菜のキムチを冬が旬の白菜や大根だけでなく、その季節の旬の野菜などを使って漬けることも多いのです。
私の実家でもそうでした。春先はシャキシャキ水々しいキャベツでキムチ、夏場は喉を潤す水キムチやトンチミ、そして大根の葉のキムチ。
今日は偶然スーパーで見かけた大根の葉(大根葉)で初めて漬けたキムチをご紹介します。

大根葉って何?

そうなんです、大根葉(おねば)。私も最初商品タグを見て???となりました。「おねば….」と。見ての通り大根の葉なんだけど、これ何だろうと。

大根葉とは”葉大根”のこと。葉を食べるための品種だそうです。
確かに食べてみると、大根についている葉よりも味は苦味がなく食べやすい、そして葉自体が柔らかく、大ぶりのような気がします。
今回はたまたま大根葉を手に入れましたが、実家の母は普通に葉を切り落としていない大根を購入して漬けていました。だいたい、日本だと葉を切り落として売られているところ、葉が付いている大根を見つけると決まって「やった!葉が付いていてふさふさ美味しそうだったからキムチにしようと思って😄」なんてキャッキャッしていたのを覚えています。

大根葉のキムチは”ヨルムキムチ”という

韓国だと夏前くらいから目にすることが多いかな、と私の感想ですが、夏によく食べられるキムチが大根の若葉で作られたヨルムキムチ(열무김치)です。ヨルム(열무)が”若い大根”という意味です。
夏場によく食べるキムチなので、基本的に塩気を抑えて漬けています(実家の母の教え)。韓国では、キムチから出た汁を食事の初めにさっと口直しでスプーンで飲んだり、古漬けのように発酵させて酸味を増やして冷麺などに入れて食べたりします。
私の祖母はこのヨルムキムチや色んなナムルをコチュジャンで和えて食べるピビンパをよく食べていて、「ほら!食べてみな」とスプーンにもりもりの一口を無理やり食べさせられていたような気がします(と言っても、断れば食べなくてもよいことになってました)。

大根葉は無農薬・有機ものを厳選
よく水洗いをします

いつもそうですが、十分な準備をしないタイミングでキムチに良さそうな野菜を見つけてしまうので、見た目にも良い赤い唐辛子の代わりにパプリカ。あとは梨もないため、代わりにリンゴ。他は何とか冷蔵庫・冷凍庫にある材料で作ってみました。

夏場に食べるキムチは、白菜など冬に漬けるものと違って塩漬けしなくていいです。特にこの大根葉のヨルムキムチは塩を振って処理をしてしまうと、かなり塩っぱくなりますのでご注意ください!

AUREA.のヨルムキムチ(レシピ)


▶︎ ヨルムキムチ(大根葉のキムチ)

【材料】
・大根葉 1束(だいたい300g弱だと思います)
・パプリカ 1/2個
・小ネギ 2本

(A)キムチの糊
・水 1カップ
・上新粉(もち米粉) 大1 ※米粉や小麦粉でもOK

(B)調味料:ヤンニョン/キムチの漬けダレ
・玉ねぎ(すりおろし) 1/2個
・りんご(すりおろし) 1/2個(梨がベスト)
・にんにく(すりおろし) 大2
・生姜(すりおろし) 大1 (生姜汁でもOK)
・粉唐辛子 大4
・魚醤(ナンプラー) 大2(※1)
・オキアミの塩辛 小1(※2)
・砂糖(または梅シロップ) 大2(※1)

(※1)韓国の調味料だと、魚醤=ガナリエキス、梅シロップ=メシルチャン
(※2)無くてもOK:少し塩気が強くなると思います

【作り方】
1 大根葉をよく洗い、5〜6センチ幅に切って水気をきっておく
2 パプリカは薄切り、小ネギは5〜6センチ幅に切って置く
 (次の工程のために1、2を大きいボウルに入れておく)
3 (A)キムチの糊を作る
  ・鍋に水と上新粉を入れて火をつける
  ・粉が固まらないようよく混ぜ続ける
  (沸騰するまで中火→その後は弱火でOK)
  ・トロトロの糊状になったら火を止めて冷ます
  (私は氷水をはった大きめのボウルに鍋ごと入れて冷まします)
4 (B)調味料:ヤンニョンの材料と冷ました3の糊を混ぜ合わせておく
 (すりおろす材料はミキサーを使うと楽ですよ)
5 1、2の入ったボウルに4のヤンニョンを全て入れて、さっと混ぜ合わせる
 (手袋を使って手で混ぜ合わせると良きです)
6 ヤンニョンを絡めた大根葉を大きいタッパーや漬物容器などに入れ保存
  ・初日:常温で冷暗所に保存(発酵すると小さな気泡が出てきます)
  ・2日目以降:冷蔵庫で2〜3日間保存する
7 酸味を強くしたい場合は、6の保存期間から数日冷蔵して”発酵”を進めてからお召し上がりください

※「塩漬けをしない漬け方」ですが、2日目くらいに”塩っぱい”と感じると思います(私がそうでした😭)。その場合は「一度沸騰させて冷ました水:1/2カップ」又は「(A)キムチの糊:1/2の分量」を2日目以降に追加してみてください。追加する分量は目安ですので、少しずつ追加して味を見ながら調整してみてください。(キムチの”汁”を召し上がるために塩気を抑える工程です)

※冷蔵保存していれば古漬けまで長期保存OKですが、1ヶ月ほどを目安に召し上がってくださいね。

私自身、漬けてすぐの浅漬けよりも寝かして寝かして寝かしまくる、かなり酸っぱいキムチ(古漬け)が大好きです。そのため、今回も汁多めになるよう冷蔵庫で寝かしまくりました。
漬けて数日の時の味見で、塩漬けしていないにも関わらずかなり塩っぱかったため(アミの塩辛が多かったのかもしれません)、上新粉で作る糊を入れたり沸騰したお湯を冷ましてから水にして入れたりしました。

キムチの糊
小さめの鍋で作り氷水をはったボウルに入れるようにしています
調味料と糊を合わせてヤンニョンは完成
これから大根葉たちと絡めて混ぜ合わせます
白っぽいのがオキアミ(の塩辛)
これがかなり塩っぱくさせてしまいました😭
これから常温で保存
我が家はパントリーで大箱に入れてました


大根葉(大根)の薬膳的効能は?

キムチというと、漬ける野菜もそうですが、唐辛子やにんにくなど食材、調味料が様々でピンポイントで薬膳的効能を説明するのは少々難しいです。
特に、野菜の効能というよりも、前面的に出ている”辛さ”がポイントになると考えています。身体が熱っていたり、身体が痒くなっていたりする時は辛いものが症状をひどくしてしまいます。多食や辛味の摂りすぎには注意しましょう。

私の祖母や母は大根葉を10センチくらいの長めにしていました
はて、どうしてだろう?

▶︎大根の効能
【五性・五味】涼性/辛甘
【帰経】肺胃
【効能】消食 化痰 寛中 降気
・嘔吐や消化不良、胃もたれ、お腹の張りがある時に
・喉の不快感、痰の多い咳の解消
・滞ったり、上がったり(上逆)した気を降ろす
・しゃっくり、げっぷ、吐き気やため息などの解消
※常に胃もたれや胃腸の調子がすぐれないタイプは生食、多食はNGです
※”葉”にはベータカロチンやビタミンCが豊富

薬膳食典「食物性味表」より

この数日で、塩気を水や糊で調整しようやく理想の「酸味」が出てきました。発酵度合いはだいぶいいので、食卓に出る頻度も高くなっています。

ある日のランチ

先月末くらいから、そろそろ梅雨準備ということで、お粥ランチも始めてます。ハトムギと緑豆のお粥はかなりシンプルな味なので、ヨルムキムチが良いインパクトになっています。

(ランチ)この時は少々体内のほてりが酷かく寝付きが悪かったので
清熱・涼血で金針菜のきんぴらも
(ランチ)汁物もなく、温かいおかずも少ないところにキムチ2種
白菜は神戸のお土産、評判の🇰🇷オモニ手作りキムチ

更年期真っ只中の私は、実は辛い食事をかなり控えています。これは、妊娠中から続けていて、身体の潤い不足(陰虚証)タイプのため、辛さがそれを助長してしまうのです。症状としては、午後から身体の中、特に上半身や手足がほてり熱っぽくなる、口の中が渇いてる、酷いと頭痛や目の痛み、眠れなくなるといった状態になります。
韓国の方のように幼少時から常食としている辛い食べ物は、どんな影響を与えるのでしょう。といっても、環境や気候が違うこと、身体の作りや食の生活習慣(韓国は野菜をかなり食べるので、辛い食事が常食でも抑制が効くのではと感じています)が違いますので、日本にいる私はいくら幼少時からキムチや辛い食事を常食にしていたとしても環境が違うため、やはり、”身体”の作りが違っているのでしょう。
とはいえ、やっぱりキムチは美味しい。温かい白飯とキムチで何杯もおかわりしてしまうくらい、大好きなんです。
料理教室を正式スタートとするこのタイミングで、たくさんのキムチを作って身体と向き合いながら食していこうと改めて思いました。


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