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職人数珠つなぎ

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#用の美

「vol.6 職人さん100人数珠つなぎ」/木下富雄(Tomio Kinoshita)さん/グローバルに活躍する木地師

「vol.6 職人さん100人数珠つなぎ」/木下富雄(Tomio Kinoshita)さん/グローバルに活躍する木地師

山中漆器(“木地の山中“と称されるほど、木地に施す技術と生産量において日本一を誇る漆器産地@石川県加賀市)
※木地とは、例えばお碗を作る場合、木の状態からロクロとカンナを用いて丸い形を作りだす器物で、漆を塗る前の段階にあたり、木の地肌のままのお碗状態のもの。

 システムエンジニアから手に取るものを作りたいと山中漆器の職人に転進した木下富雄さん。
 漆器を選んだ理由は、頭にあるものを自らの手で作り

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「vol.5 職人さん100人数珠つなぎ」畠 春斎(Shunsai Hata)さん/美の釜師/高岡銅器(富山県高岡市において作られる金属工芸品)

「vol.5 職人さん100人数珠つなぎ」畠 春斎(Shunsai Hata)さん/美の釜師/高岡銅器(富山県高岡市において作られる金属工芸品)

高岡鋳物発祥の地、金屋町でお釜を作る釜師、畠春斎さん。
畠さんのお茶釜はニューヨークにあるメトロポリタン美術館に所蔵されるそうです!  
私は畠さんのお釜を拝見している間、「美しい!」という言葉が止まりませんでした。       

畠さんがつくり出す品格ある美しいお釜は、研ぎ澄まされた感性を持ち、美を追求している、畠さん自身を象徴しています。
畠さんは現在3代目としてお祖父様の代から

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「vol.4 職人さん100人数珠つなぎ」尾崎 迅(Hayate Ozaki)さん/研磨師&鋳造アーティスト/高岡銅器

「vol.4 職人さん100人数珠つなぎ」尾崎 迅(Hayate Ozaki)さん/研磨師&鋳造アーティスト/高岡銅器



オブジェといったアート作品をつくる顔&銅合金が持つ抗菌作用を活かした花器など生活工芸品をつくる顔の2つの顔を持つ尾崎迅さん。
 尾崎さんは、決まった枠に捉われない開拓心で新しい高岡銅器の形を作り上げています。その一例として、高岡銅器という産地特有の分業体制(原型師、鋳造師、研磨師、着色師といった各行程に特化した職人が存在)によって成り立つ世界に身を置きながらも、原型から着色まで、つくる行程の全

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「vol.3 職人さん100人数珠つなぎ」杉原吉直(Yoshinao Sugihara)さん
/和紙ソムリエ/越前和紙

「vol.3 職人さん100人数珠つなぎ」杉原吉直(Yoshinao Sugihara)さん /和紙ソムリエ/越前和紙

さらに千年続けていく!という想いで、個社のことではなく、越前という地域全体のこと、和紙や紙業界全体の活性化を第1に考えているという杉原吉直さん。国内外のデザイナーとコラボレーションするなど和紙の可能性を追求されています。

1:大切にしていること//地域、業界全体が盛り上がることを考えて行動する//

1:大切にしていること//地域、業界全体が盛り上がることを考えて行動する//

 杉原吉直さんが

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「vol.2 職人さん100人数珠つなぎ」田中善茂(Yoshishige Tanaka)さん/和紙・織物・木材を巧みに料理する工芸界の名シェフ/京表具師(絵画/書といった日本美術品や襖、屏風など室内装飾の魅力と機能をアップデートする職人@京都府)

「vol.2 職人さん100人数珠つなぎ」田中善茂(Yoshishige Tanaka)さん/和紙・織物・木材を巧みに料理する工芸界の名シェフ/京表具師(絵画/書といった日本美術品や襖、屏風など室内装飾の魅力と機能をアップデートする職人@京都府)

京表具の仕事は、代々受け継がれてきた名品に触れられるチャンスがあり、そして「何百年と後世に伝え残す」ことができるので、とても楽しいと満面の笑みで語ってくれた田中善茂さん。
5足のわらじ(①株式会社弘誠堂 代表取締役 ②京都表具協同組合理事長 ③フォークロックのコンポーザー ④ライブハウスの経営者 ⑤小学校の休日クラブ代表)を履き、バイタリティに溢れているだけでなく、新たな素材を知り、作品のアイデア

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「vol.1 職人さん100人数珠つなぎ」           松岡輝一(Kiichi Matsuoka)さん/染色界のイノベーター/京鹿の子絞(古来より伝わる染色技法)×デジタル

「vol.1 職人さん100人数珠つなぎ」 松岡輝一(Kiichi Matsuoka)さん/染色界のイノベーター/京鹿の子絞(古来より伝わる染色技法)×デジタル

最新技術を取り入れ、世界市場に向けて商品開発を進める松岡さんの原動力は、「1000年を超える歴史を持つ京鹿の子絞を次世代に必ずつなげる!」という強い想いでした‼︎

1:理念//次世代に必ずつなげる//松岡輝一さんは3代目としてお父様からバトンを受け継ぎました。1代目は職人だったおじい様、2代目は松岡さんのお父様。お父様は、挑戦の精神溢れる方で、加工だけでなく製品まで手掛け、事業を拡大したそうです

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