「vol.1 職人さん100人数珠つなぎ」 松岡輝一(Kiichi Matsuoka)さん/染色界のイノベーター/京鹿の子絞(古来より伝わる染色技法)×デジタル
最新技術を取り入れ、世界市場に向けて商品開発を進める松岡さんの原動力は、「1000年を超える歴史を持つ京鹿の子絞を次世代に必ずつなげる!」という強い想いでした‼︎
1:理念//次世代に必ずつなげる//
松岡輝一さんは3代目としてお父様からバトンを受け継ぎました。1代目は職人だったおじい様、2代目は松岡さんのお父様。お父様は、挑戦の精神溢れる方で、加工だけでなく製品まで手掛け、事業を拡大したそうです。そんなお父様から、やりたいことに挑戦し続けるというDNAを受け継いだ松岡さんは、来年社会人となる息子さんに4代目のバトンを力強く渡したいと、革新的な挑戦を続けられています。
挑戦の一つ目は、3Dプリンタを使って染色道具を自ら作り出していることです。道具を3Dプリンタで作ろうと思ったきっかけは、伝統工芸における課題の一つでもある、道具や材料を作る職人がいなくなっていることに対する代替を模索する中で、3Dプリンタを使えば課題解決できると思い付いたことによるそうです。
松岡さんは、3Dプリンタで板締めをするという”松岡絞技法“を世界で初めて生み出し、製品を作って売り出しています。
私は、そんな松岡さんを染色界のイノベーターだと思いました!
挑戦の二つ目は、手技を生活の一部に取り入れて、もっと身近に感じて欲しいとの想いから、ストールやクッション、ルームシューズといった世界共通のアイテム開発を積極的に行い、海外へ向けて販売していることです。技を代々つないでいくためには、生活に根づいたものづくりを行うことが必要であるとの信念から、ルームシューズは鹿革に絞り染を施すなど色々な素材との組み合わせによって京鹿の子絞りの可能性を拡げる挑戦をされています!
2:Next Action//途絶えた技法の復活//
絞り染めが栄えていた頃は、色々な技法が考えられ、それに伴い道具も新しく生み出されていました。しかし、業界が衰退している今、途絶えてしまった絞りの技がたくさんあるそうです。松岡さんは途絶えてしまった技でできた生地から、3Dプリンタを使って道具を開発することで、途絶えた技を復活させていきたい!と次の挑戦を語ってくださいました。
新しい挑戦を続ける染色界のイノベーター松岡さん、世界の檜舞台での更なるご活躍心からお祈りしています。そして、引き続き松岡さんの取り組みを紹介していきたいと思います‼︎
//松岡輝一さんの会社情報//
株式会社 京都絞美京
https://kyoto-shibori.com/
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