マガジンのカバー画像

日々是好日・心理学ノート

【最初の月は無料です】毎日更新予定の有料記事を全て読むことができます。このマガジン購入者を対象に順次,過去の有料記事を読むことができるようにしていく予定ですのでさらにお得です。心…
【最初の月は無料です】心理学を中心とする有料noteを全て読むことができます。過去の有料記事も順次…
¥450 / 月 初月無料
運営しているクリエイター

2023年5月の記事一覧

インスタを見ることと美容整形への意識

毎日のテレビの中で,美容整形外科のCMをよく目にします。アメリカの調査でも,美容整形手術の人気が過去数十年にわたって高まっているそうですし,美容整形を受ける若者の人数も増加しているという調査結果もあるようです。オランダでは,18歳から25歳の若い世代で注射を使った美容施術の人気が高まっているそうです。 美容整形に関連する要因これまでの研究では,外見を気にすること,身体の満足度が低いこと,美容整形に関する個人的な体験,知り合いがいるかどうかなどの要因が,美容整形の意図に関連す

¥100

ワクチン接種に対する開放性と陰謀論との複雑な関係

地震が起きても,原発事故が起きても,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が起きても,必ずといっていいほど広まるのが,一種の陰謀論です。 新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が行われる中でも,さまざまな説が世の中に広まりました。それは日本だけではなく,世界中でかなりの割合の人々が,医療従事者や医療研究者への不信感,ソーシャルメディアやネット上のワクチン関連の情報の拡散など,さまざまな理由からCOVID-19ワクチンの接種に消極的で,接種を躊躇するようになっ

¥100

肌の色を理由にからかわれると

南アジア(インドなど)では,肌がきれいであることとカースト(ヒンドゥー教における身分制度)や結婚の見込みにも関連するといわれているそうで,白い肌を追求することがよくみられます。またこのことは,肌の色の不満にも強く関連していそうです。またしばしば,危険な方法で肌を白くしようとする行為も見られるようなので,問題にもなります。 日本でも,時代によって違いはあるのですが「白い肌が望ましい」という価値観には根強いものがあります。白い肌になることを目指すためのグッズや化粧品も,数多く販

¥100

ひじと肩

年齢を重ねると身体の色々なところに不具合が出てくるものだ、とは聞いていたのですが、自分の身体でそれを実感するとちょっとショックなものです。 この1年間に体験したのは、ひじと肩の不具合でした。

髪の毛を題材にからかわれやすい

子どもたちや若者たちにおけるいじめやからかいというものは,社会的な固定観念を形成して固定化し,子どもたちの成長や発達に悪影響を与える可能性があります。 いじめやからかいの一部は,髪の毛,肌の色,体重などの外見に関連する部分から生じます。ささいなことがきっかけになるのは,日本でも同じですよね。 いじめやからかいの影響学校でいじめやからかわれる経験は,子どもたちにとって長期的な影響を及ぼします。 ◎心理的苦痛 ◎身体的な不満,乱れた食行動 ◎自尊感情の低下 ◎不安 ◎抑うつ

¥100

年齢とともに身体イメージも変化する

ボディ・イメージ(身体イメージ)は,自分自身の身体の外観,体重,その他身体的な特徴に関連する思考や信念,感情,行動などを含む広い概念です。 ボディ・イメージは,身体満足度や不満度によく表れます。また,この満足度や不満度は,自尊感情など全体的な自己評価にも密接に関連しています。ボディ・イメージがよくないと,自分自身全体に対して無価値な感覚を抱いてしまうことすらあります。 ボディ・イメージの乱れボディ・イメージが乱れると,男性でも女性でも,摂食障害(食に関連する行動の重い障害

¥100

神への感謝はふつうの感謝とは違うのか

「感謝」という現象も,心理学ではよく研究されるテーマのひとつです。感謝をすることは,さまざまなポジティブな結果をもたらすことが知られています。たとえば,感謝をするように誘導すると,次のような結果をもたらすと報告されています。 ◎協力するようになる ◎浮気をする頻度が少なくなる ◎お金に関して我慢するようになる 神への感謝感謝をする対象はさまざまです。身近な相手に感謝をすることもありますし,抽象的な相手に感謝をすることもあります。大自然に感謝をすることだって,神に感謝をする

¥100

開放性が高い人は博物館や美術館に行きたがるのか

皆さんはどのくらいの頻度で博物館や美術館に行きますか? ◎毎週 ◎月に1回 ◎数か月に1回 ◎1年に1回 ◎数年に1回 ◎ほとんどいかない どうでしょうか。 なお,英語でmuseumというと,博物館も美術館も記念館のようなものも含みます。私の場合は博物館に行っても美術館に行っても,文化や歴史や自然に触れることができて,つい長い時間をそこで過ごしてしまいます。皆さんはいかがでしょうか。 効果実はこれまでの研究でも,博物館や美術館に行くことはよい効果があることが示されてい

¥100

大学教員はよく表札を盗まれていた?

最近読んだ本の中で,面白かった一節を紹介したいと思います。 読んだ本というのは,『家相の科学 21世紀版:一戸建て・マンションの選び方住まい方』(清家清,2000年,光文社)です。 家を探したり建てたりするときに,多くの人が気にするのが「家相」や「風水」です。この本では,実際にどのような記述が行われているのかを示しながら,現在(といっても家の構造や性能の話も数十年前のものなので,そこは割り引いておく必要はありますけれども)の家でどのようなことが言えるのかを,わかりやすく示

自覚できないサイコパスを測定する

サイコパシー傾向というのは,犯罪や反社会的行動,暴力的行動と強く関連している,法医学的な心理学の観点からも重要な概念とされます。この傾向の中心には,他の人を無慈悲に無視すること,大胆で衝動的な態度をとること,また罪悪感や後悔することなく社会的な規範を逸脱することなどが挙げられます。 測定方法このような,ちょっと逸脱するような心理学的な個人差傾向なのですが,それを測定しようとすると,質問紙法や面接法に頼るのが一般的です。要は,相手の「自己報告」に頼って測定するわけです。 す

¥100

勤勉性が裏目に出てもやはり勤勉性

ビッグ・ファイブ・パーソナリティは,人間全体のパーソナリティをおおまかに5つの次元で表現します。この枠組みは健康で通常範囲のパーソナリティを上手く表現する枠組みではあるのですが,さまざまな精神的な問題にも対応したものだとされています。 たとえば強迫性パーソナリティ障害(OCPD)は,柔軟性や効率性を犠牲にしても,秩序,完全性,精神的・対人的コントロールに過度にとらわれてしまうことを特徴とします。これらの特徴は,完全主義やワーカホリック,角に物事をあれこれ考えてしまうような傾

¥100

意地悪をする傾向が仕事に与える影響

職場の中で人間関係が悪くなったり,ハラスメントが生じたり,仕事をする上でもストレスから逃れることはなかなか難しいことがあります。それだけでなく,ルールを破る人,サボり,隠蔽,バーンアウトなども考えていくと,ますます問題は多そうに思えてきます。 職場の問題に影響を与える要因として,近年は「スパイトフルネス」という概念に注目が集まっているそうです。これはどのような心理特性なのでしょうか。 スパイトスパイトフルネスというのは,自分自身にも害をもたらす可能性がありながらも,執念深

¥100

ポーランドのウクライナ難民に対する態度

2022年2月24日,ロシアがウクライナに侵攻しました。当初はすぐに沈静化するとも言われたりしていましたが,すでに長い時間が経っていますね。 ロシアとウクライナ両国だけでなく,隣の国であるポーランドにとっても,これは大きな問題となりました。ポーランドはすぐに,戦火を逃れたウクライナ難民を多数受け入れていきます。 難民に対する態度日本でもネットを見ると,難民の受け入れに対して非常にネガティブな態度をとる意見が散見されます。ポーランドでも同じように,難民に対して否定的な態度を

¥100

右翼的権威主義と社会的支配志向性に共通する遺伝要因

近年,社会や政治に対する態度の測定で注目を集めている心理特性が,右翼的権威主義(RWA)と社会的支配志向性(SDO)です。 右翼的権威主義は,権威に対して服従する傾向と,規範やルールから外れる人に対する強い攻撃的傾向,そして伝統的な価値観を重視する傾向という要素で成り立つ考え方のことです。 一方で,集団における平等や階層的な関係性についての個人の志向性を,社会的支配志向性といいます。社会的支配志向性が高い人は,不平等な集団間関係の維持を望んで,階層が拡大する方向に向かう政

¥100