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木曜日はモグモグ食べること・フランス家庭の食卓から【ボジョレー・ヌーボー】
1998年。
ブルゴーニュのワイナリ-で醸造研修をした。
ブドウが発酵する時に出る炭酸ガスを胸に吸い込んだ
あの体験が私にとってのボジョレーのワイン。
マセラシオン・カルボニック(Macération Carbonique)という醸造法で作られるボジョレー・ヌーボーは、タンニンが少ないフレッシュな赤ワインとなる。
2021年。
ゆったりと、おうち飲みしたボジョレー・ヌーボーは、新酒独特の新鮮な赤い果実の香りがふわっと口に広がる軽いワイン。
イメージは、この果物。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66002112/picture_pc_1b9b45e516f6e331b7ab3a716196e734.jpg?width=1200)
フランボワーズ
香りも味もほんのり柔らかな酸味のあるフランボワーズに似ていた。
この新酒をいち早く飲める日本のみなさまのボジョレー・ヌーボーは、私が飲んだのと同じ味かな。
日本のワインブームにのってボジョレー・ヌーボーが毎年のように話題になった時期がありましたね。1985年にボジョレー・ヌーボーの解禁日が毎年11月第3木曜日に決められてから90年代、ちょうどバブル期にこのお祭り騒ぎのような【ボジョレー・ヌーボーのブーム】があったような気がします。
さて、本国フランスでは、どのようにボジョレー・ヌーボーを楽しんでいるのか、あとりえ あっしゅの目線から、語ります。
*
解禁日の11月18日、最寄りの中型ス-パ-へ。
そこには、全部で9種類のボジョレー・ヌーボーが並んでいて、お値段は3.99~5.59ユ-ロ。1ユ-ロ130円で換算すると、約520~730円位。
ワインショップで買うと、これよりもう少し高いのでは、と。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66001888/picture_pc_7a4c011957ebacc157264a6a55415e25.jpg?width=1200)
透明感のある赤い色。
新酒とは、その年(9月)に摘んだブドウを醸造して、11月には出荷されるものなので、お味は本当にフレッシュ。他のワインにはない味わいなので
飲みなれていないと、ちょっとびっくりするかも。
なにを隠そう、1年たつとボジョレー・ヌーボーの味をすっかり忘れている
自身も毎年びっくり!
そのびっくり感をカバーするように用意した食べ物。ワインと同じくス-パ-にて調達。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66003012/picture_pc_5cb7d734ed2fc40afa89a831a9c14edf.jpg?width=1200)
いろいろな【charcuterie】(シャキュトリ-)とチ-ズ2種。バゲットと共に。
手前から、クルミ入りドライソーセージ、Andouille de Guémené 、ロゼット・ド・リヨン(サラミ)
チ-ズはミモレット(Mimolette)とヌシャテル(Neufchâtel)
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66005629/picture_pc_e0d6980ee9198c64114ea6af4253044c.jpg?width=1200)
ボジョレー風の豚のテリ-ヌ。ボジョレー・ワインが入っているらしいテリーヌ。クルミ油で軽く和えたサラダを添えて。
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66005870/picture_pc_9b026356c4457a3e43c35670d8cb7c44.jpg?width=1200)
ワインに合わせる料理は、基本的に自分が食べたいものを選ぶフランス人。
よくワインとお食事とのペアリングとか、マリアージュとか言うけれど、実際に住んでみて、友人宅などでいただくお料理はその人次第。
食べたいものを食べる!自由で独創的!
ヌシャテルというチ-ズを食べている時に、なんだかカマンベールチーズの味を思い出して、チーズの生産地を調べてみたら、やはり、カマンベールと同じノルマンディー地方ということがわかり、りんごといっしょに食べてみた。
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66007487/picture_pc_224877a6c2b63cda9e64cff6a972aecf.jpg?width=1200)
ボジョレー・ヌーボーにもぴったり、いいお味になりました。
*
フランスでは、90年代位まで、ビストロやカフェでボジョレー・ヌーボーを味わうことが日常的にあったような気がします。でも特にイベントとかそういったものはなく、割と静か。今でももちろんこういった場所で飲むことはできると思うけれど、
今はそれぞれの人が家庭で楽しむことが増えてきたように感じる。
もともとボジョレー・ヌーボーはボジョレー地区でその年のブドウの収穫を祝う習わしだったことからフランス全土に広がったもの。
秋の収穫を感謝する気持ちは日本のお月見みたいな感覚なのでは、と、あとりえ あっしゅは思います。
今年はフランス各地、いろいろな場所で4月に霜被害があり、ブドウの出来具合を気にしていましたが、美味しい食事をいただきながら、こうして新酒を味わうことで自然の恵みに感謝、そして、2021年、フランス各地のワインが美味しく仕上がってくれることを願います。
あ、最後に、デザートに、ボジョレー・ヌーボーを合わせたんです。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66007312/picture_pc_6184dc38cadca610b34e140b6fcc65ad.jpg?width=1200)
フォンダンショコラと共に。
チョコレートに合うワインはBanyulsのような甘口ワインか、フルボディでタンニンしっかりめの赤ワイン。
あえて、ボジョレー・ヌーボーに合わせてみたら、酸味が際立ち、いまひとつ。これも発見です。
*
解禁日からス-パ-に並んでいるボジョレー・ヌーボーも、販売から一週間ほどたつと、店頭から消えています。
短い季節もの。
新酒を味わい、2021年フランスワインの仕上がりを想像しつつ、このnoteを終わりにします。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
今回から新連載を始めた【木曜日はモグモグ食べること~フランス家庭の食卓から】いかがでしたでしょうか。
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それでは、また来週の木曜日にお会いしましょう。
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