PRPを改めて考える① ~立地・敷地 大切なのは製品ですよ!~
こんにちは! あたたけ です。
世間ではなかなかにセンセーショナルなことが起こっていますが、ジャパニーズサラリーマンとしては目の前の仕事もこなしていかないと、、、
で、そろそろ来年度の取り組みが具体的になってきていますが、(量的に)一つの大きな山が『PRPの見直し』になりそうです。
実際に手を動かすかは別にして、各種問い合わせに対応できるよう、このタイミングで改めてPRP?GMP?一般衛生管理?というもの、あたたけ的表現では『製造環境の管理』というものを整理してみようかと思います。
概要的なものは以前にまとめていますので、今回はPRPの各項目に焦点を当てて考えてみます。
※PRP全体のあたたけの考えはこちらの記事を!
0.PRPって、結局、何をすればいいの?
『PRPの各項目に焦点を当てる』と書きましたが、各項目ってどんなのがあるの?と引っかかる方もいるかもしれません。
ここは、あまり深く考えず、既にあるもの(各種の食品安全に関わる規格や指針、衛生規範、手引書など)を参考にするのが楽ちんです。
ただし、単純に『書かれているから取り組む』だと、自分たちの組織にはイマイチあっていないこと(≒ムダなこと)があります。
ですので、『書かれていることの狙いは何か、やらないとどのようなリスクがあるかを考え、リスクの高いものから順に取り組む(関係ないなぁと思うことは無視する)』ということをメンドーでも考えないと、実施の段階でよりメンドーになるでしょう。
考えることが大切なのはPRPに限りませんけどね。他人のマネだけでは有効(≒自分たちの現場を過不足なく管理できる)なものにはなりませんので。
さて、PRPに関する規格(のようなもの)はいろいろとありますが、『何がおススメ?』と聞かれたら、現時点では『JFS-C 規格文書 2.3適正製造規範(GMP)』と答えます。理由はうまく言えませんが、『世の中の流れにのっかっておくのが楽』みたいな感じですね。汎用性もあるし、お金もかからないし。
ということで、ここからは『JFS-C 規格文書 2.3適正製造規範(GMP)』の項目を順にあげ、あたたけの考えをまとめていきます。
※以下、各項目の最初に上記から規格要求事項を引用しています。
1.立地環境 ~どこに建ってるの?~
GMP 1 立地環境
組織は、事業場の汚染が防止でき、かつ、製品の受け入れ・保管・製造・
配送が安全にできる場所に立地させ、維持しなければならない。
自分たちの施設は『どのような立地にあるのか、周辺からの汚染はないか』ということを考えるのですが、そもそも、自然豊かな環境に建てられている工場が多いです(土地代も安いし。。。)。
恥ずかしい話ですが、『周りが山、林、川』というだけで、監査で指摘をしてしまったこともあります(監査項目がそうなっていたから、というのは言い訳ですね)。
ぶっちゃけると、そもそも立地環境(=敷地外)って、他人様のものであることが大抵ですので、自分たちで管理できないんですよね。
それを何も考えずに指摘するなんて、、、穴があったら入りたい!
では、どのように管理していくのか?
大切なことは、『知る』こと、そしてやっぱり『考える』ことです。
周りにどのような施設や自然環境があるのかをネットやお散歩等で調べ、それらがどのようなハザードになるのか考える。
ハザードが具体的にあがれば、『製品への汚染』への対策を『建物の設計』『空気や水の管理』『防虫防鼠』等と関連させて具体的に考える。
こうすることで、食品事故は防げますからね。
立地環境では『周辺を知る、そこで発生する危害要因を考える(明確にする)』ことに取り組む、ムリに管理をしようとしない、のが良いのかなぁと思います。
2.敷地管理 ~費用対効果を忘れずに!~
GMP 2 敷地管理
組織は事業場の敷地内を、汚染を防いで安全な製品を作れるように、適切
な基準を定め、維持しなければならない。
立地と違い、敷地は自社で管理することが出来ますので、まぁ、最低限のキレイな状態は維持したいところです。臭いやネズミ・虫の発生源となるような状態だと、訪問者や周辺の方々に悪印象ですので。
ただし、忘れてはいけないのが、『完璧な状態を常に維持するにはコスト(手間・費用)が大きくなる』ということです。
結局のところは、『製品の安全性』が大事なので、立地環境と同様に、敷地内の状態が製造エリア内にどのような影響を与えるか(どのようなハザードがあるか)を考え、他の項目と併せて対策をすることで充分でしょう。
『雨が降った翌日に水たまりがあっても良いんだよ、別に!』と、何年か前のあたたけに伝えてあげたいものです。
ではでは。
今回はこの辺りで!