今年は縁日がない
子供の頃から縁日好き。
わたあめ、たこ焼き、焼きそば、はしまき、広島焼き、シャービンなんかもありますね。りんご飴は実はあんまり食べたことなくて、甘いものよりは、どちらかといえば「酒のあて」みたいなものの方が昔から好きだった。食べ物じゃない、輪投げや金魚すくいなんかはあまり興味がなくて、やってる人を眺める程度。でもそういう風景が全部好き。
とにかく祭りのあるところには縁日があるということで、とにかく足を運ぶ。縁日のために十日戎、造幣局の桜の通り抜け、神農祭、祇園祭、天神祭、などなど 地元茨木神社の夏祭りも。
あたしの縁日経験は、東京に住んでいた頃、近くの氷川神社での夏祭りの縁日から始まった。小さな神社だったし、縁日もちょっとしかなかったのに、家族は縁日で食べたりして楽しむのが好きだったので、おかげで大人になっても縁日で飲み食いするのが大好き。
食べ物屋台だけではない。造幣局の桜の通り抜けでは、見世物小屋に出会い、衝撃を受けた。見世物小屋も、屋台で働く人たちも、あちこちの祭りを渡り歩く、子供にとってはどこか怪しくて魅力的だった。一時期は、香具師になろうと思ったこともあった。
行けるところには顔を出して今年の縁日メニューのチェックをするのが楽しみ。
毎年行くので「今年は、あそこの屋台がこれに変わったな」とか、「あのおっちゃんは今年も鮎を焼いとるな」とか、「とうとうこれが屋台で出てきたかー」なんて言いながらビール片手にモリモリ食べ歩く。
私の周りは、結構こういう縁日を楽しむタイプの知り合いが多いんだけど、衛生的じゃないということで子供の頃から縁日禁止されている人もいるらしいが。
あちらも商売。食中毒が出ないように、きちんとやってるものです。縁日でしか味わえないものが沢山あるのだけどな〜と、モリモリ食べながら考える。
来年の縁日は、どんな風になるのかなーなんて思いながら。
だけど今年はいつもと違う
それが今年のコロナのせいで、十日戎以降、どのお祭りも中止。
いや、お祭りの神事が中止になることはないんだけど、縁日など人が集まるものが中止。なので、十日戎(今年は今宮戎に行きました)以降全く縁日が楽しめない。
祇園祭も山鉾の巡行が中止。
昨年、初めて祇園祭でグッズを販売するお手伝いをさせてもらい、今年もがっつりやるつもりでした。
祇園祭はもちろん国内外でも人気の高いものだけど、私の中でもとっても大事なもの。私は、全くの部外者なのだけど、何代にも渡って、町の鉾を守る人達へ、憧れもあり、羨ましくもあり、尊敬もあり。それまでは毎年宵山あたりや鉾建ての頃にウロウロするくらいの一、観光客でした。鉾町のお手伝いではないけども、祇園祭のグッズを作っている会社の販売手伝いのバイト募集を見つけ、応募したのが始まりで、ちょっと「関係者」の端くれとして、グッズを売ったり、鉾の説明をしたりしてとっても充実してました。
なにせ何十年とこの祭りに足を運んでいるので、そこそこ鉾の地図は頭に入ってるし、説明もできる、お客さんにちまきの説明やら楽しみ方を案内するのは楽しかった。
でも今年はないの。
祇園祭でも、宵山の縁日はいつも楽しみにしてたので、とってもがっかり。
縁日で、人ごみをかいくぐって、目当ての店を見付け出し、ビール片手に飲み食いしながら、おしゃべりして、ワイワイ賑やかに過ごすというのが、やったらダメなことになってしまったのか。
それでもあたしは、諦めず縁日でビールと一緒にたこ焼き食べたりする日をなんとか追い求めようと思ってます。早く薬ができて、コロナとなんとなくうまく付き合っていけて、今までのように隣の友達とお酒飲みながら、あの屋台はああだこうだ言いながら、人ごみの中をウロウロしたい。
それが普通のことになりますように。
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